デイリーF1ニュース(2017年5月8日号) フェラーリ会長「メルセデスは私たちを恐れている」 他
最新のF1ニュースをコンパクトにまとめてお送りするデイリーF1ニュース。
本日のヘッドラインは以下のとおりです。
- フェラーリ会長「メルセデスは私たちを恐れている」
- メルセデス首脳「ドライバー間の衝突は起こらない」
- ハースにはブレーキのテスト機会がさらに必要
- ロンドンGPの構想にマクラーレンのトップが賛同
それではご覧ください。
フェラーリ会長「メルセデスは私たちを恐れている」
ロシアでは勝利を逃したものの、今年のフェラーリはメルセデスに対し、互角以上に戦えています。
フェラーリの会長であるセルジオ・マルキオンネ氏は、そのことに満足しているようです。
「われわれは大きな進歩を遂げた」とマルキオンネ氏。「スクーデリア・フェラーリは2017シーズンの準備に熱心に取り組んだ。序盤の結果は励みになる。フェラーリは再び競争力を手にし、シュトゥットガルトにいるわれわれの敵は、それを恐れている」
「一部の人々はわれわれの復調を『奇跡的な回復』と呼ぶだろう」とマルキオンネ会長は胸を張りましたが、「うまくスタートできたが、われわれは仕事を続けている。われわれは相手を尊敬し、過小評価はしない。特にメルセデスは」と、気を引き締めることも忘れません。
マルキオンネ会長はF1チームのことにも色々と口出しする人なので、昨年は「チームの混乱を助長している」という批判もあったのですが、チームが上手く行っているときには、心強い応援団長なのかもしれません。
Source: 'Mercedes is afraid of us,’ says Ferrari’s Marchionne | en.f1i.com
メルセデス首脳「ドライバー間の衝突は起こらない」
ロシアGPでバルテリ・ボッタスが優勝したことで、チームメイトであるルイス・ハミルトンとの力関係が変化し、確執が生じるのではないかと懸念されているメルセデスですが、チームの首脳陣は心配していないようです。
メルセデスのノン・エグゼクティブ・チェアマンであるニキ・ラウダは、「ボッタスがレースに勝っても何の問題もない。彼らはお互いを尊重している」と語っています。
また、メルセデスF1の代表トト・ウォルフも、「2人の関係は損なわれていない」と見ているようです。
しかしラウダによると「バルテリは別々に行動しており、多くを語らない」そうで、ウォルフも2人のドライバーが「激しい競争相手」であると認めています。
ハミルトンとボッタスの実績には大きな隔たりがありますから、両者の対立がすぐさま先鋭化するということは無いでしょう。
しかしタイトル争いが激しくなれば、2人の間のコミュニケーションの少なさが、さまざまな問題をはらんでくると思います。
Source: Mercedes confident there will be no driver fall-out in 2017 | en.f1i.com
ハースにはブレーキのテスト機会がさらに必要
ハースチームがブレーキ選びで迷走しています。ロシアでは金曜日にブレンボからカーボンインダストリーに変更したものの、日曜日のレースではブレンボに戻すなど、どうもしっくり行かないようです。
テクニカルディレクターのギュンター・シュタイナーによると、来週のスペインGPでは、カーボンインダストリー製のブレーキを使わないそうです。
「ロシアでは十分な冷却が得られなかった。十分に冷えなければブレーキ自体が過熱し、ペダルストロークが長くなってしまう。また、摩耗も酷くなる」
「われわれはレースを生き残ることができるか試したが、できないと思い知った。よってブレンボに戻るという決定が下された。バルセロナではブレンボで戦う」
ちなみにロマン・グロージャンは、改良された新型のブレンボブレーキに満足していたようです。
しかしケビン・マグヌッセンは、カーボンインダストリーの方がダイレクト感があるので気に入っていたとのこと。
ハースがブレーキ選びにこれほど手こずっているのは、回生ブレーキとの兼ね合いがあるためだと思われます。シュタイナーも「非常に複雑な技術」と話しており、一朝一夕には行かないようです。
しかし現在のF1はテスト機会自体が少なく、基本的にはフリー走行で試すしかありません。そしてフリー走行で上手く行かなければ、2週間後の次のGPまで待たなければならないのです。そのことがハースをさらに苦しめています。
Source: Haas need more testing to make new brakes last | f1fanatic.co.uk
ロンドンGPの構想にマクラーレンのトップが賛同
2012年にロンドンGPの構想が浮上したことがあります。
当時のF1を取り仕切っていたバーニー・エクレストン氏が、当時ロンドン市長だったボリス・ジョンソン氏の支援を受けてぶち上げた企画です。
そのロンドンGP構想が、再び注目されています。最近の法改正により、ロンドン市街地でレースをする際の法的な障害のいくつかが取り除かれたからです。
マクラーレンのエグゼクティブ・ディレクターであるザック・ブラウン氏は、ロンドンGP計画に前向きです。
「ロンドンGPを見てみたいね」とブラウン氏。「どんなストリートコースでも、その都市特有の景観をピックアップするものだから、どの都市なのか正確に知ることができる」
「バッキンガム宮殿やビッグベンを通り過ぎるかどうかはわからないけど、レースが始まったら『あれはロンドンだ!』と言いたいよね」
ウェストミンスター議会ではF1のデモンストレーションを計画しており、F1側との交渉もすでに行われているようです。
1億ポンド(約146億円)の経済効果をもたらすと推測されているロンドンGPは、果たして実現するのでしょうか。
Source: London GP idea gets thumbs-up from McLaren boss | en.f1i.com
前日のデイリーF1ニュース
デイリーF1ニュース(2017年5月7日号)| 車知楽
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デイリーF1ニュース(2017年5月9日号)| 車知楽
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