メルセデスAMGプロジェクトワン F1由来のエンジンを積む、1000馬力オーバーのハイパーカー

Mercedes-Benzの新車情報,新車情報

F1マシンメルセデスAMG W08 EQハイブリッドのパワーユニットを搭載したロードカー「AMGプロジェクト1」の詳細が明らかになりました。

今回はAMGプロジェクト1の最新情報についてお伝えします。

更新情報

エクステリアインテリアの公式画像を追加し、記事内容を公式発表のものと合わせました。(2017/09/12)


AMGプロジェクトワンのエクステリア

F1マシンと共に走行するプロジェクトワン。
F1マシンと同じカラースキームだ。
ディへドラルドアがかっこいい。
背びれが気になる。なぜ付けてしまったのか……。
リアウイングがせり上がっているときには、背びれは目立たない。
エグいディフューザーが付いている。

目次に戻る

AMGプロジェクトワンのインテリア

F1のようなステアリング。モニタサイズは10インチ。
シートに座るというよりも、フロアに座るといった感じだ。
コクピットからの実際の見晴らし。

目次に戻る

AMGプロジェクト1のパワートレイン

パワーユニットは、メルセデスAMGハイパフォーマンスパワートレインズ製です。
同社はメルセデスF1のエンジンを開発・生産しています。

プロジェクト1のエンジンは、F1のパワーユニットをロードカー用に改造したものです。
よって1.6リッター・V6ツインターボ・ハイブリッドとなります。

ERS(エネルギー回生システム)は、運動エネルギーを回生するMGU-K(100kW)、熱エネルギーを回生するMGU-H(80kW)、そしてF1の4倍のエネルギー密度を誇るバッテリーという組み合わせです。
F1のMGU-Kは120kWなので、ちょっと出力が小さくなっています。

モーターもF1とは異なり、前後に2つずつ、計4つです。
フロントの2つのモーターは合わせて326psを発生します。

これらを合計したプロジェクト1のシステム総出力は1000psオーバーです。
現在のF1以上のパワーですが、回生システムの出力等を考えると、F1ほど頻繁にはデプロイメント(回生したエネルギーを放出すること)を行えないと思います。
最高速は350km/h0-200km/hは6秒未満です。

プラグインハイブリッド

プロジェクト1はプラグインハイブリッドです。
燃費規制をクリアするためにそうせざるを得なかったのでしょう。

充電した電力のみで走行可能な距離(いわゆるEV走行レンジ)は、25kmとなっています。

メルセデスによると、通常400Vのところを800Vのシステムとして、効率を改善したそうです。
また、通常の走行では80%のエネルギーを回生できるとメルセデスは主張しています。

目次に戻る

AMGプロジェクト1のシャシー

当初は車重が1000kg以下になると言われていましたが、その達成は困難なようです。
AMGのCEOであるトビアス・ムーア氏は、車重1000kg以下という当初の判断は時期尚早だったと認めています。

軽量化が難しくなった最大の理由は、420kgというプラグインハイブリッドシステムの重量にあります。
ちなみにバッテリーは、当初の予定より100kgも重くなったのだとか。

また、衝突安全性の確保といったロードカーならではの要因により、車重は重くなる一方の様子。
やはりF1と同じというわけにはいかないのでしょう。

とはいえAMGトルクダイナミクス(後輪トルクベクタリング)や、5リンクのプッシュロッド式リアサスペンションなどの凝ったメカニズムと、優れたエアロダイナミクスにより、ロードカー随一のコーナリング性能となるのは確実です。

目次に戻る

AMGプロジェクト1の価格・発売時期

2018年第3四半期(7〜9月)から製造が開始されます。
生産台数は275台ですが、すでに完売済みです。
デリバリーは2019年第2四半期からとなります。

価格は227万ユーロ(1ユーロ=130円換算だと、2億9510万円)です。
公道を走れるF1ですから、価格の方もF1並ということですかね。

最後まで読んでいただきありがとうございます。以下の関連記事もぜひご覧ください。