デイリーF1ニュース(2017年12月29日) ブラウン「F1は今後5〜10年間はEVにならない」
最新のF1ニュースをコンパクトにまとめてお送りするデイリーF1ニュース。
本日のヘッドラインは以下のとおりです。
- ブラウン「F1は今後5〜10年はEVにならない」
- ハミルトン「ポール・リカールは退屈」
- グロージャン「ルノーとマクラーレンが躍進する」
それではご覧ください。
ブラウン「F1は今後5〜10年間はEVにならない」
世界中の自動車メーカーがこぞってEV(電気自動車)へのシフトを進めていますが、F1はその時代の流れに抗い、大音量のエキゾーストノートを取り戻そうとしています。
「誰もがV8の唸り声を思い出している」と語るのは、F1のモータースポーツディレクターを務めるロス・ブラウンです。
「われわれは、耳をつんざくエンジンを使っていた。そしてハイブリッドがやってきた。すると突然、走っている車の側で会話できるようになった」
「ショーは優先事項の第1位でなければならない。このショーは、F1の魔法を生み出す自動車メーカーや技術パートナーから、かなりの額の投資を受けているからこそ作れる」
投資を維持するためにはファンを満足させねばならず、そのためには甲高いエキゾーストノートを取り戻す必要があると、ロス・ブラウンは考えています。
自動車メーカーが巨額の投資を正当化するためには、多数のファンがいなければならないからです。
だからこそ、ショーが最優先だというわけですね。
「今後5〜10年間はEVになることはない」とブラウン。「だから私はそれ(F1のEV化)を見ることはできない」
F1がEVになったとしても、その次には自動運転の波が襲い掛かってくるでしょう。
結局どこかでテクノロジーの追求をあきらめないかぎりは、スポーツとしてのF1を成立させられなくなると思います。
Source: How will Formula One reckon with electric cars? | popsci.com
ハミルトン「ポール・リカールは退屈」
来年復活するフランスGPは、かつてF1が開催されていたマニクール・サーキットではなく、ポール・リカール・サーキットで行われます。
しかしルイス・ハミルトンは、ポール・リカールがお気に召さないようです。
「正直に言うと、好きじゃない」とハミルトンは率直に語りました。「マニクールでグランプリをしていたときは好きだった。ポール・リカールは美しい場所にあるけど、でもトラックはね。好きではないと言ったけど、マニクールほど素晴らしくないという意味だよ」
しかしそれでもハミルトンは、フランスでのF1開催を重要視しています。
「最も重要なのは、ヨーロッパで大切な役割を果たしているフランスにグランプリが戻ることだ」
ポール・リカールは直線基調のサーキットなので、F1ドライバーからすると退屈なのでしょう。
ブランパンGTとかだとオーバーテイクが多くて面白いコースなんですけどね。
Source: Paul Ricard F1 venue 'doesn’t register’ with Lewis Hamilton | en.f1i.com
グロージャン「ルノーとマクラーレンが躍進する」
ハースのロマン・グロージャンは、来季中団グループの争いに変化が起こると予想しています。
「マクラーレンは来年とても強くなるだろうね」とグロージャン。「巨大なリソースを持っているし、おそらくF1で最も巨大なファクトリーを有している」
「ルノーエンジンはまともなエンジンだ。信頼性の問題こそあったが、現在はパワーがある。ルノー(シャシー)は高いレベルにあり、かなり開発が進んでいて、すでに私たちの前にいる」
だからルノーとマクラーレンには先行されるだろうというのが、グロージャンの見立てです。
となるとライバルチームは自ずと定まってきます。
「問題はフォース・インディア、ウィリアムズ、そして新しいパワーユニット(ホンダ)を積んだトロロッソだ」
「いくつかのチームはおそらくパワフルではないパワーユニット積むことになるので、1チームは上がり、1チームは下がるだろう」
「パワフルではないパワーユニット」というのは、おそらくホンダのことを指しているのでしょう。
だからトロロッソが下がり、ハースが1つ順位を上げることになると考えているようです。
グロージャンはルノーに未練があるのか、しれっとルノーのピットに居たり、いつかルノーに戻れたら」とコメントするなど、ルノーへの移籍も視野に入れている節があります。
ルノーエンジンへの評価は、リップサービス込みだと見ておくべきでしょう。
Source: Grosjean sees two teams moving ahead of the mid-field battle | en.f1i.com
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