ジャガー・Eタイプゼロ EVに生まれ変わった名車がロイヤルウェディングを祝福
イギリスのヘンリー王子とメーガン・マークルさんのロイヤルウェディングが、5月19日に盛大に執り行われました。
その2人が晩餐会に赴く際に使用したジャガー・Eタイプが、ちょっとした話題になっています。
本来搭載されていた直6エンジンが、バッテリーとモーターに置き換わり、完全な電気自動車改造されていたからです。
今回はロイヤルウェディングに華を添えた、電気自動車のジャガー・Eタイプゼロの概要についてです。
ジャガー・Eタイプゼロの概要
ジャガー・Eタイプゼロのベースとなったのは、1968年式のシリーズ1½ Eタイプです。
元々のエンジンは4.2リッター・直列6気筒で、265psを発生していました。
しかしこの車はEVに改造する前の段階で、アメリカン・V8に換装されていたそうです。
つまり、非常に「アメリカ的」なヒストリーを持つ個体といえます。
メーガン・マークルさんがアメリカ出身なので、このような個体をわざわざ選んだのかもしれません。
Eタイプゼロでは、そのV8がリチウムイオンバッテリーに置き換わっています。
そして4速ギアボックスのあった場所に300psのモーターとリダクションギアを搭載することで、Eタイプゼロはベースモデルと同じの前後重量配分を維持しているそうです。
ちなみに車重はEタイプゼロの方が45kg軽いのだとか。
モーターがフロントにあるので、後輪への駆動力の伝達は、プロペラシャフトを介して行われます。
プロペラシャフトは新しく製作されたものですが、ディファレンシャルはオリジナルのままだそうです。
パフォーマンスは0-96km/hが5.5秒、最高速が160km/h、そして最高速までの到達時間は10秒フラットとなっています。
0-96km/hのタイムはベースモデルよりも1秒速く、0-160km/hではなんと6秒も速くなっているそうです。
内外装の変更点はほとんどありません。
ダッシュボードに小変更が加えられた点と、ヘッドライトがLEDになったことくらいです。
市販される可能性も?
この車はジャガー・ランドローバーがイギリス・コベントリーに建設した、JLRクラシックの本部(敷地面積14,000㎡)で製作されました。
JLRクラシックのディレクターであるTim Hannig氏は、「私たちはこのコンセプトを市場に出すための調査しながら、顧客からの反応を楽しみに待っています」とコメントしており、市販化される可能性があることを示唆しました。
ロイヤルウェディングに用いられたことで、Eタイプゼロへの興味は高まっているはずですから、市販化も夢ではないかもしれません。
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