GRスープラがBMW M3のエンジンを搭載する可能性はあるのか
ご存知の通り、GRスープラにはBMWのB58エンジンが搭載されています。
340ps・500Nmを発生するとされていますが、実車で計測するともう少しパワーが出ているようです。
しかしM3やM4に搭載されているS58エンジンは、さらにパワフルです。
X4 Mコンペティションに搭載されているS58は、510psを誇ります。
B58とは比べものになりません。
ではハイパワーなS58を、GRスープラが搭載する可能性は無いのでしょうか?
GRスープラがS58エンジンを搭載する可能性
まず、物理的に搭載することはもちろん可能です。
標準の3シリーズにはB58、M3にはS58が搭載されているのですから、B58を搭載するスペースがあるGRスープラには、S58も搭載できるでしょう。
問題は、BMWがS58エンジンをトヨタに供給してくれるか? という点にあります。
「確かに我々は、トヨタにS58エンジンを供給するという申し出をしませんでした」と語るのは、BMW Mを率いるMarkus Flasch氏です。
「そして私の知る限りにおいて、(トヨタ側からも)要求はされませんでした」
「今のところ考えられないとしても、これ(スープラにS58を搭載すること)は面白いアイデアです。供給には多くの困難がある、と言ってもよいでしょう。それでも決して無いとは言いません」
S58とB58は同じエンジンファミリーですが、共通部品の比率はわずか10%なのだそうです。
そのため載せ替えるにも手間がかかりますし、部品調達の問題もあります。
何より価格が高騰するのは避けられません。
トヨタ側が要求しなかったのも、コスト面での問題がクリアできないと考えたからでしょう。
B58搭載のGRスープラ RZですら、価格が高いと批判されているのですから。
「BMW Mのエンジンは私たちの車の強みだと考えているので、原則として、第三者には提供しません」とFlasch氏は言います。
「多くの開発チームが受け入れるには、難しい決断だと思います。特にS58は非常に新しいエンジンなので」
「私たちが計画している全ての車でそれを使う前に、なぜエンジンを売らなければならないのでしょう?」
裏を返せば、ある程度の時間が経過し、S58が陳腐化してきたタイミングならば、スープラへの供給も可能だということです。
BMW Mは原則として他社にエンジンを供給しないとFlasch氏は言っていますが、かつてマクラーレン F1 GTRに供給した前例があるので、特別に許可してもらえることはあるようです。
台数限定のスープラGRMNだけにはS58を搭載する……なんてことが起こるかもしれません。
Source: autocar.co.uk
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