アストンマーティン ヴァンテージのニュルラップタイムが残念なことに……

Aston Martinの新車情報

Aston Martin Vantage 2019

ドイツのSport Auto誌が、現行型のアストンマーティン ヴァンテージニュルブルクリンクでタイムアタックした映像が公開されました。
ラップタイムは7分43秒92だったそうです。

ヴァンテージは2,000万円を越える価格で販売されているスーパーカーですが、ニュルのラップタイムではシビックタイプR(FK8)にも及ばないという結果になってしまいました。
なぜこのような結果になってしまったのでしょう?


アストンマーティン ヴァンテージがニュルで遅い理由

タイムアタック車両

ヴァンテージのタイムアタック映像

Sport Auto誌がタイムアタックに使用した車両は、ヴァンテージのスタンダードモデル(8速AT車)だったようです。
タイヤはピレリ Pゼロを装着。
エンジンは510ps・685Nmを発生するAMG製の4.0リッター・V型8気筒ツインターボ(M177型)で、乾燥重量は1,530kg(車両重量だとおそらく1,600kg台)、0-100km/hは3.6秒、最高速は314km/hとなっています。

ライバル車両のスペック

ヴァンテージと同程度のタイムを記録しているライバル車両のスペックはどうなっているのでしょう?

シビックタイプR(FK8)
Honda Civic Type R FK8 2018

ヴァンテージよりも0.1秒速いタイムを記録しているシビックタイプR(FK8)は、320ps・400Nmを発生する2.0リッター・直4ターボを搭載し、車両車重は1,390kg、0-100km/hは5.7秒、最高速は283km/hというスペックです。

数値上はヴァンテージの方が速そうに見えるのですが、ニュルのラップタイムはほぼ同等となっています。

AMG GT S
Mercedes AMG GT S 2020

ヴァンテージと同じくAMG製の4.0リッター・V8ツインターボを搭載するAMG GT Sは、ニュルブルクリンクで7分35秒というタイムを記録しています。

GT Sはエンジンの型式がヴァンテージとは異なり(GT SはM178型)、523ps・671Nmというスペックになっていますが、パフォーマンスは0-100km/hが3.8秒、最高速が310km/hと、やはりヴァンテージの方に分があります。

AMG GT Sは車両重量が1,615~1,645kgなので、決して軽いわけではありません。
ほぼ同等スペックのエンジンを搭載しているヴァンテージがニュルで遅いのは、やはりシャシー性能に原因があるようです。

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映像からヴァンテージが遅い理由を分析する

タイムアタックの映像を見ると、ヴァンテージは低速コーナーでかなりアンダーステアが強いです。
どの低速コーナーでも一貫してアンダーステア傾向なので、回頭性が良くないのでしょう。

電子制御の介入もスムーズではないのか、コーナーからの脱出時にドライバーが首をかしげているシーンも見受けられます。

条件も悪かった?

映像の撮影日時は2019年8月14日ということですから、およそタイムアタックに向いている時期ではありません。
涼しい時期にタイムアタックすれば、もっと良いタイムが出た可能性があります。
ちなみにシビックタイプR(FK8)がタイムアタックしたのは、2017年4月でした。

また、コース序盤は路面が濡れており、テールスライドしているシーンもあるので、路面が完全なドライならば、もう少し速いタイムを出せたと思います。

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