貴重なBMW M1がオークションに

自動車文化

先日、BMW M GmbhXMを発表しましたが、XM以前にもM部門が単独で開発したモデルがあります。それがM1です。

そのM1がRMサザビーズのオークションに出されています。
工場出荷時にグレーで塗装されたM1は4台しか無く、非常に貴重な1台である上、最初のオーナーが当時M部門の責任者だったJochen Neerpasch(ヨッヘン・ニールパッシュ)であるという点も興味深いです。

今回はオークションに出品されたM1の概要を見ていきます。


BMW M1(シャシーNo.4301218)の概要

エクステリア

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BMW M1

シンプルだがスーパーカーらしいデザインは、今も色あせない。

リトラクタブルヘッドライトが時代を感じさせる。

フロントボンネットの下に荷物を入れるスペースは無い。

シャープなフォルムがかっこいい。

昔の人が考えた未来のホイール、といった感じのデザインだ。

リアクォーターガラスも開閉できるようだ。

リアフェンダー上のルーバーがユニーク。

ワイド感がすごいが、デザイン自体はシンプルそのもの。

リアエンドのラゲッジスペースにはスペアタイヤが搭載されている。

M1にはモータースポーツ用に生産された56台と、ロードカーとして生産された399台がありますが、この個体は後者です。
ドイツ車ですが、生産地はイタリアです。当時ミッドシップ車の開発経験の無かったBMWは、ランボルギーニに開発とシャシー関連の製造を委託していたからです。そして1980年7月27日にNeerpaschの名義で登録されています。
NeerpaschはBMWを退職する際の記念として購入したそうですが、その後手放してしまったそうです。彼はM1を売却したことを「人生における過ちの1つ」だと語っています。

この個体はその後コレクターの手に渡り、コンコルソ・デレガンツァ・ヴィラ・デステにて、戦後の車の中で最も保存状態が良い車に与えられるトロフェオASIを受賞しています。

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インテリア

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BMW M1のインテリア

工場出荷時にブラウン内装だったのは、おそらくこの車だけだという。

スライド式のスイッチ類は使いやすそうだ。

280km/hスケールのスピードメーターを装備している。

5速MTはレーシングパターン。リバースギアの位置が異なる。

シートのサポートは控えめ。

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シャシー

M1の鋼管セミスペースフレームを設計したのは、ジャンパオロ・ダラーラです。応力は全てフレームが受け持つため、ボディパネルは全てFRP製となっています。ちなみにボディのデザインは、ジウジアーロ率いるイタルデザインが担当しました。

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パワートレイン

3.5リッター・直列6気筒ガソリン自然吸気エンジンを搭載しています。
最高出力は204kW(277ps)、最大トルク330Nmを発生します。
トランスミッションはZF製の5速マニュアルで、後輪を駆動します。

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Posted by dangoliath