F1 モータースポーツ

ザウバーがピンチ! ペイドライバー×2でも支えきれない理由

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中国グランプリに出られるか?

ザウバーが存続の危機に瀕しています。「工場が停止された」「給料が払われていない」「中国GPに出られないのでは?」等々、飛び交っている噂はどれも悲観論ばかりです。

画像の出典: formula1.com

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目次
  1. ザウバーの歴史
  2. ザウバーの財政状況
  3. ザウバーに未来はあるのか?

ザウバーの歴史

ザウバーがコンストラクターとして活動し始めたのは1970年。当初はスポーツプロトタイプを製作していました。

その後はF3に参入したり、F1の前座ワンメイクレースだった「プロカー・レース」用のBMW M1の開発を担当します。そしてグループCプロトタイプを製作するようになったザウバーは、ル・マンに復帰するメルセデス・ベンツとジョイント。「ザウバー・メルセデス」の始まりです。

グループC時代

ザウバー・メルセデスC9
ザウバー・メルセデスC9は、89年のル・マンで優勝した。

画像の出典: By Spurzem - Lothar Spurzem (Own work) [CC BY-SA 2.0 de], via Wikimedia Commons

88年にメルセデスのワークスチームとなったザウバーは、91年までに世界スポーツプロトタイプカー選手権で2度タイトルを獲得。89年にはル・マン24時間レースでも優勝しています。

ザウバーがスポーツプロトタイプで活躍していた時代はちょうど日本のバブル絶頂期で、日系メーカーはこぞってル・マンに参戦していました。

ユノディエールを疾走するシルバーアローは、日本のモータースポーツファンにとっての憧れであり、同時に憎き敵でした。91年にマツダ(この年ル・マン優勝)とデッドヒートを繰り広げたのも、ザウバー・メルセデスだったのです。

F1参戦

グループC規定のエンジンレギュレーションがF1と同じ自然吸気3.5リッターとなると、メルセデスはザウバーにF1転向をもちかけました。ザウバーはF1参戦に向けて研究開発を開始します。

ところがメルセデスは土壇場でワークス参戦を撤回。放り出されたザウバーは、93年からプライベーターとして単独でF1に参戦することになります。

とはいえ当初はメルセデスの資金・技術支援を受けていたので、プライベーターとしては恵まれた環境での参戦でした。しかし95年限りでその支援を打ち切られてしまい、ザウバーの苦難が始まったのです。

ちなみにメルセデスはマクラーレンと組み、その後大成功を収めました。

上手くいかない経営

メルセデスと別れた後はフォードと提携したり、2000年代にはBMWのワークス・チームになったりしましたが、いずれのメーカーとも打ち切りのような形で契約を終えてしまいます

資金面では慢性的なスポンサー不足に悩まされていましたし、2015年にはドライバーの二重契約問題で多額の違約金を支払うことになるなど、経営面は常に脆弱でした

2015年以降はペイドライバー2人のラインナップで参戦しなければならないほど困窮しており、ついにはF1撤退が囁かれるまでに至ってしまったのです。

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ザウバーの財政状況

ザウバーの収入源

1、分配金

F1チームは順位や影響力に応じ、グランプリの開催権料、放映権料、ホスピタリティ収入、サーキット広告料収入の分配を、フォーミュラ・ワン・マネジメント(FOM)から受けています。

AUTOSPORTによると、2015年のザウバーはコンストラクターズランキング8位だったので、5400万ドルの分配金がもらえるそうです。

「F1の不平等」は明白? 全チームへの分配金の詳細が明らかに | AUTOSPORT web

2、スポンサー収入

ザウバーの2016年型マシン「C35」には、「Banco do Brasil」のスポンサーロゴが貼られていますが、このスポンサーはフェリペ・ナッセの持ち込みです。

時計ブランドの「EDOX」などはザウバーについているスポンサーですが、ロゴの面積は小さく、それほど大きな収入にはなっていないと思われます。

3、ペイドライバーからの持ち込み

マーカス・エリクソンはザウバーに2000万ドル以上を持ち込んでいるといいます。車体に貼られたスポンサーロゴの大きさから推測すると、フェリペ・ナッセはエリクソンよりもさらに多くの金額を支払っているはずです。

なぜザウバーにはお金が無いのか?

ジーン・ハース氏によると、ハースF1チームの年間予算はおよそ1億ドルだそうです。

ザウバーの収入は年間1億ドル以上あるはずですが、現実問題として資金難に苦しんでいます。なぜ足りないのでしょうか? 考えられる理由は以下の通りです。

手元資金が無い

FOMからの分配金は、4月から9月まで毎月分割で支払われます。

スポンサーマネーも、基本的には分割払いです。一括で支払っていたのはバブル期の日系企業くらいなものでしょう。

しかし従業員の給料は毎月支払わなければなりませんし、チームの遠征費用はグランプリごとにかかります。年間の総額として1億ドル以上の収入があるとしても、手元資金が無ければチームの運営はできません。

多額の負債

手元資金が無いなら借りればいいのですが、ザウバーはすでに多額の負債を背負っている(100億円とも言われる)ため、新規の借り入れができないのだと思います。債務の利払いもザウバーの財政を圧迫しているはずです。

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ザウバーに未来はあるのか?

アルファ・ロメオへの売却が噂されていますが、実現の可能性はかなり低いと言わざるを得ません。

ルノーがF1にフルコンストラクターとして復帰しましたが、当初彼らはロータスを買収するのではなく、ザウバーかトロ・ロッソを買収する計画だったそうです。

しかしザウバーは負債額が大きすぎて、候補から外されてしまいました。ロータスも借金まみれでしたが、それ以上にリスキーな案件であると見なされたわけです。

なので仮にアルファ・ロメオが買収するとしても、何らかの形で債務整理した後のことになると思います。

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最後まで読んでいただきありがとうございます。以下の記事もぜひご覧ください。

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Category: F1, モータースポーツ
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