アルファロメオ MiToが廃止されるかもしれない
アルファロメオで最もコンパクトなハッチバック車であるMiToが、廃止されるかもしれません。
ハッチバック車はどのメーカーでも主力車種のはずなのに、なぜMiToは窮地に陥っているのでしょう?
今回はその理由を紐解いてみます。
MiToが廃止される可能性
ジュネーブモーターショーにおいてフィアット・クライスラーのセルジオ・マルキオンネCEOは、「もしMiToが将来存在しているとしても、現在の形であるとは思わない」とコメントしました。
その理由についてマルキオンネCEOは、2ドアハッチバック車の市場が縮小しているためだと説明しました。
また、アルファロメオのボスであるリード・ビグランドは、MiToのセールスがヨーロッパ圏を中心としたものであることを問題視しています。
今後アルファが注力していく中国やアメリカ市場においては、コンパクトなBセグメント・ハッチバックの人気が低く、これからの同社の戦略に合致していないことも背景にあるようです。
MiToの販売台数
ヨーロッパが主戦場のMiToですが、販売台数は低迷しています。
ヨーロッパにおける2017年のMiToの年間販売台数は、わずか11,367台でした。
同じBセグメントのプレミアム・コンパクト・ハッチバックであるアウディ・A1がヨーロッパで年間84,070台(2017年)、MINIに至っては136,807台(2017年。クロスオーバーなど派生車種含まず)も売れているのと比較すると、惨憺たる数字です。
MiToが登場したのは10年前ですから、市場での競争力が落ちているのは仕方がありませんが、アウディ・A1も8年前に発売された車であることを考慮すると、やはり競争力に劣っていると言わざるを得ません。
ライバルとの最大の違いは、MiToには4ドア(リアハッチまで含めると5ドア)モデルが無いことでしょう。
マルキオンネCEOも言及している通り、2ドアハッチバック車は絶滅危惧種です。
VWの新型ポロでも、2ドアモデルは廃止されてしまいました。
したがって2ドアハッチバック車としてのMiToが廃止される可能性はかなり高いと思われます
MiToの後継車種
ハッチバック車のMiToはおそらく廃止されるでしょう。
しかしMiToの名前自体は、コンパクトなクロスオーバーSUVとして残るかもしれません。
前出のビグランド氏によると、現在のアルファロメオ・ブランドは、スポーツカーの4Cや、スポーツセダンのジュリア、そしてニュルブルクリンク最速のSUVであるステルヴィオなどによって定義されているそうです。
つまり、かなりスポーティーなブランドという位置づけになっています。
よってMiToの名を受け継ぐクロスオーバーSUVも、走りに重きを置いた車になるはずです。
アルファロメオは今後SUVのラインナップを拡充していくと見られています。
MiTo後継のコンパクト・クロスオーバーの他にも、マセラティ・レバンテのプラットフォームを流用した大型SUVも市場に投入されるかもしれません。
おそらくアルファはポルシェのようなやり方を考えているのでしょうね。
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