GRスープラは本当に速いし、伸び代もある。

チューニング

アメリカのバトンウィロウ・レースウェイ・パークにて、トヨタ GRスープラが驚くべきラップタイムを記録しました。
フォーミュラDに参戦している吉原大二郎選手が記録した1分58秒92というタイムは、ポルシェ 911 GT2(タイプ997)のタイム(1分59秒70)を上回るものだったのです。

997型のGT2は、2007年9月デビューの古い車とはいえ、パワーは530psもあります。
ここ10年のタイヤの進化を考慮しても、GRスープラ(340ps)のポテンシャルの高さは明らかです。

しかもスープラはそれほどコストをかけずに、さらに速くなる可能性を秘めています。

更新情報

ライトチューンでゼロヨン10秒台!の項目を追加しました。(2019/09/08)


GRスープラの速さとそのポテンシャル

バトンウィロウ・レースウェイ・パークでのタイム


吉原選手によると、GRスープラはロール量が多すぎる上、純正装着タイヤのグリップも足りていないそうです。
そのためこの車を所有するEvasive Motorsportsは、ハイグリップタイヤへの交換と足回りの強化だけでも、GRスープラがかなり速くなると考えています。

なぜ好タイムを出せたのか?

今回アタックしたコースは、バトンウィロウ・レースウェイ・パークの#13と呼ばれるレイアウトのようです。
#13は長い直線が少なく、大きく曲がりこむコーナーが多いテクニカルなレイアウトなので、ローパワーなGRスープラでも好タイムを出せたのかもしれません。

バトンウィロウ・レースウェイ #13のレイアウト。

とはいえロールの多い足回りと貧弱なタイヤで好タイムを出せたのですから、GRスープラのコーナリング性能はかなり優秀なのでしょう。
レクサス LFAと同等というボディ剛性が効いているようです。

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GRスープラのパワーアップは容易

ご存知のとおりGRスープラは、BMW製のB58エンジンを搭載しています。
そしてB58エンジンは、ECUのアップグレードだけで400psオーバーを達成可能です。

イギリスのチューナーであるLitchfieldはハードウェアの変更をせず、ECUのリセッティングのみで、426ps・597Nmを達成しました。
カタログスペックでは340ps・500Nmですから、大幅なパワーアップです。
アクラポビッチ等のマフラーを装着すれば、さらにパワーを引き出せるとLitchfieldは語っています。

吉原選手とLitchfieldのコメントを総合すると、GRスープラはライトチューンだけでもかなり速くなると考えられます。
JZA80スープラもチューニングベース車として人気でしたが、GRスープラにもその素質があるといえるでしょう。

ライトチューンでゼロヨン10秒台!


1/4マイル(402.336m)のドラッグレースにて10.96秒というタイムを叩き出したこのスープラは、ダウンパイプの交換、ドラッグレース向きのタイヤ(おそらくHoosierのSタイヤ)とそれに合ったホイール、それにECUのリセッティングを行っただけのライトチューン仕様です。
ちなみに終速は201.5kmでした。

最高出力は448ps(英馬力だと442hp)、最大トルクは646Nm(477lb-ft)です。
ノーマル比で+108ps・+146Nmも出力とトルクが向上しています。

ちなみにノーマルスープラの1/4マイルタイムは、12.5秒だったそうです。

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