F1 バルセロナテスト初日結果+ホンダ新井氏の退任が発表される
メルセデスの独走はなさそう
F1バルセロナテストの初日が終了し、フェラーリのセバスチャン・ベッテルがトップタイムを記録しました。
メルセデスのルイス・ハミルトンは156周を消化し抜群の信頼性を証明したものの、昨シーズンのようなスピード面での優位性はもう無いようです。
目次
F1バルセロナテスト初日タイム
順位 | ドライバー | チーム | ベストタイム | 周回数 |
---|---|---|---|---|
1 | セバスチャン・ベッテル | フェラーリ | 1’24″939 | 69 |
2 | ルイス・ハミルトン | メルセデス | 1’25″409 | 156 |
3 | ダニエル・リカルド | レッドブル | 1’26″044 | 87 |
4 | バルテリ・ボッタス | ウィリアムズ | 1’26″091 | 80 |
5 | アルフォンソ・セリス | F.インディア | 1’26″298 | 58 |
6 | ジェンソン・バトン | マクラーレン | 1’26″735 | 84 |
7 | カルロス・サインツ | トロ・ロッソ | 1’27″180 | 55 |
8 | マーカス・エリクソン | ザウバー | 1’27″555 | 88 |
9 | パスカル・ウェーライン | マノー | 1’28″292 | 54 |
10 | ロマン・グロージャン | ハース | 1’28″399 | 31 |
11 | ジョリオン・パーマー | ルノー | 1’29″356 | 37 |
マクラーレン・ホンダは改善が見られたものの……
マクラーレン・ホンダは6番手でした。ストレートの最高速度でメルセデスに14km/h劣っているとの情報もあり、パワー不足の感は否めません。
信頼性の面では、テスト開始直後にスロットルペダルとセンサーのトラブルがあったものの、84周もの周回をこなせたことは収穫です。マシントラブルでリタイアを繰り返した昨シーズンの二の舞いだけは、どうやら回避できそうです。
追記: 今回のテストで使われているPUは暫定仕様で、開幕戦オーストラリアに持ち込まれる改良版とは別のものだそうです。改良版でデプロイメント※1 が改善されれば、0.4~0.5秒はラップタイムが向上するとしています。
※1 運動エネルギーを回生する「MGU-K」や、熱エネルギーを回生する「MGU-H」で蓄えたエネルギーを放出し、コース上でのパワーアシストとして配分すること。昨シーズンのホンダは冷却に問題を抱え、「MGU-H」の回生が上手くいかず苦戦していた。
総責任者である新井氏の退任が発表される
ホンダF1プロジェクトの総責任者である新井康久氏の退任が、2月23日に正式発表されるとのことです。
新井さん、ホンダF1プロジェクト総責任者を退任 | トーチュウ F1 EXPRESS
年度の切り替えに合わせての人事異動だということはわかるのですが、シーズンイン直後の退任発表するのは不思議です。F1で戦っているのに、なぜ社内事情の方を優先してしまうのでしょうか?
新チームのハースが健闘
初日に印象的だったのは、新チームのハースが意外とまともに走っていたことです。走りだしからスムーズで、F1未経験のチームとは思えないほど順調にメニューをこなしていました。
その後ストレートを走行中にフロントウイングが脱落したため、原因を究明すべくピットで長時間を費やしてしまいましたが、新チームとしては上々の滑り出しだったと思います。
ウイング脱落後はストレートでの最高速を抑えて走っていたためタイムこそ伸びませんでしたが、マシンのポテンシャルはそこそこありそうです。
ルノーの憂鬱
タグ・ホイヤーPU(パワーユニット)を搭載するレッドブルが3番手につけたのに対し、テスト初日のルノーは終始精彩を欠いていました。
両者とも基本的には同じルノー製PUのはずですが、結果には天と地ほどの差がついてしまいました。
昨シーズン、レッドブルはルノー製PUを批判し、ルノー側はレッドブルのシャシーを批判していましたが、どうやらレッドブルの主張の方が正しかったようです。
フルワークス体制になったのは今季からとはいえ、ルノー製PUはもう3年目です。本来ならばメルセデスのように熟成の域に達していなければならないのですが、パワーも信頼性もいまだに不足しています。今季はルノーがひとり負けになるかもしれません。
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