えっ!? 日本の直噴ターボ技術、低すぎ……?

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各社の直噴2リッターターボエンジンをくらべてみる

マイチェンされる新型クラウンアスリートに直噴2Lターボが搭載されるとのこと。

クラウンがマイナーチェンジ。アスリートは2L直噴ターボ搭載

で、くらべてみたのがこちらのグラフとなります。馬力は10分の1で表示されています。

今度クラウンアスリートが搭載する8AR-FTSは、レクサスIS200tやNX200tにも採用されています。レクサスブランドのエントリーモデルに使われているエンジンがクラウンに……。

日産の274Aは、スカイラインに搭載されているやつです。「スカイラインがベンツのエンジンを搭載するっ!!」と、一時期話題になったやつですね。メルセデスではC250に搭載されている「274」と同スペックです。日産のやつにだけついているAは、おそらく「ア・イ・シ・テ・ル」のAだと思われます。逆に日産のエンジンをメルセデスに供給するときには「オ・モ・テ・ナ・シ」のOで対抗しましょう。

スバルのFA20DITは、WRX S4やレヴォーグ、フォレスターなどに搭載されています。馬力もトルクも図抜けてます。さすがにスポーツ性能を売りにしているだけのことはありますね。

BMWのN20AB20Aは328i(F30)や428iに搭載されています。アウディのCDNはA4のやつです。フォードの9はエクスプローラー、ルノーのF4Rはメガーヌ・ルノー・スポールのエンジンです。

こうして見ると日本勢も負けてない……ように見えますが、日本車の直噴ターボエンジンには決定的に欠けているものがあります。それは、燃費。

燃費で圧倒するドイツ勢

車名 車重 燃費(JC08)
クラウンアスリート-T 1590kg 13.4km/L
スカイライン200GT-t 1650kg 13.6km/L
フォレスター2.0XT 1600kg 13.2km/L
メルセデス・ベンツC250スポーツ 1600kg 16.0km/L
BMW428iグランクーペ 1630kg 15.2km/L
アウディA4 2.0TFSIクワトロ 1680kg 13.6km/L
フォードクーガタイタニアム 1720kg 10.0km/h

この表は先のグラフに挙げたエンジンを搭載した車種の中で、車重が1600kg〜1700kgのものメーカー別に取り上げたものです。ルノーだけは条件に該当する車種がないので割愛しました。

まずフォレスター、A4、クーガの3車種を見てみましょう。これらは4WDなので燃費の面では不利ですが、フォレスターよりも80kg重いアウディA4の燃費は、4WD勢の中で最も良いだけでなく、クラウンアスリートをすらも凌駕しているのです。

そして最も注目すべき点は、同じエンジンを積んでいるはずのスカイラインとメルセデスC250の燃費に大きな差があることです。調べてみると、興味深い記事が出てきました。

メルセデスベンツE250のエンジンは、走行状況によってリーンバーン(希薄燃焼)にも切り替わるが、スカイライン200GT-tにこの制御はない。開発者によれば「スカイライン200GT-tはパワフルな運転感覚を重視したので、メルセデスベンツE250のような希薄燃焼は設定しなかった」と言う。

E250もC250スポーツと同じ274エンジンを搭載しています。日産の開発者が言う「パワフルな運転感覚」というのが引っ掛かりますね。スペック上はまったく同じわけですから。リーンバーンに切り替える制御までは許可してくれなかったのかもしれません。

日産「(制御技術)ぜ・ん・ぶ・く・れ」

MB「あ・つ・か・ま・し・い」

274″A"の謎が解けました(嘘)

それはともかく、トヨタの直噴ターボが燃費の面でドイツ勢に見劣りするのが残念ですね。オーリスに搭載された1.2L直噴ターボもイマイチなスペックだったので、トヨタには挽回を期待したいところです。ハイブリッドだけだと、価格競争の面では不利だと思うので。