レヴォーグの評価・口コミ STIスポーツは買いか否か

スバル車の評価・口コミ

スバル・レヴォーグは内装の質感や足回りの硬さについて批判が多かったのですが、300万円〜350万円ほどで買える4WDのステーションワゴンはレヴォーグだけです。しかもSTI Sportの登場により、それらの弱点も無くなりました。

画像の出典: subaru.jp


レヴォーグの価格は妥当か?

スバル・レヴォーグはボンネット上のエアインテークが郵便ポストだとか、顔がガンダムだとか、足回りが硬すぎるとか色々言われていますが、300万円〜350万円ほどで買える4WDのステーションワゴンはレヴォーグだけです。

レヴォーグと、競合する4WDステーションワゴンを表にしてみました。

車名 馬力(ps) 燃費(km/L) ラゲッジ(L) 価格(万円)
レヴォーグ1.6GT 170 17.6 522 277.5
レヴォーグ2.0STI Sport 300 13.2 522 394.2
アテンザワゴンXD Lパケ 175 19.6 506 400.1
A4アバント2.0TFSIクアトロ 252 15.5 505 626

ステーションワゴンでしかも4WDというのは、アテンザワゴンアウディA4アバントくらいしかありません。しかしアウディはレヴォーグ2.0STI Sportと比較しても230万円ほど高価で、おいそれと買える価格ではありません。それにハッキリ言って、価格差ほどの性能差・品質の差は無いでしょう。

レヴォーグの口コミには「ドイツ車から乗り換えた」という方の投稿が多く見られました。走行性能でもドイツ車のようだとの評価がもっぱらです。内装の質感に関する評価は芳しくありませんが、STI Sportの登場でそれも変わるかもしれません。

STI Sportは買いか?

走りと内装の質感でアウディ等のドイツ車と遜色なく、安全性に優れ、それでいて価格が200万円ほど安いSTI Sportは、かなりお買い得なグレードだといえるでしょう。

ただ、コストパフォーマンス的にはアテンザワゴンの方が(燃費も含め)優れているので、STI Sportのライバルは案外こちらかもしれませんね。気になる方は、アテンザワゴンの口コミ・評価をご覧ください。

中古車動向

中古車市場に目を向けると、レヴォーグのA型は価格が下落気味なので、狙い目です。カーセンサーでチェックしてみてください

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レヴォーグのグレードごとの違いについて

レヴォーグのグレードは、排気量(1.6 or 2.0)+グレード名(GT, GT S-style, GT-S, STI Sport)の組み合わせとなっています。

1.6と2.0の違い

1.6に搭載されるエンジンは、FB16型直噴ターボエンジンです。いわゆるダウンサイジングターボで、小排気量・低燃費ながらも、リッターあたり100psオーバー(170ps)の高出力を発揮する新世代ユニットとなっています。

2.0のエンジンは、FA20型直噴ターボエンジンです。「ハイパフォーマンスDIT」と呼ばれる高出力と高トルクを追求したユニットで、馬力はリッターあたり150psとなる300psを、トルクは4リッター自然吸気エンジン並みの400Nm(40.8kgf・m)発揮します。

型式 排気量(L) 馬力(ps) トルク(Nm)
FB16 1.6 170 250
FA20 2.0 300 400

GTとGT S-Style、GT-Sの違い

主な違いをまとめてみます。

差異のある箇所 GT GT S-Style GT-S
ホイール 17インチ 18インチ
ブレーキ 17インチ2pot 18インチ2pot
ビルシュタインダンパー 設定なし 標準装備
アルミ鍛造Fロアアーム 設定なし 標準装備
ヘッドライト(ロービーム) ハロゲン LED
オールウェザーパック※1 オプション 標準装備
シート形状 スタンダード スポーツタイプ
運転席パワーシート オプション 8way 10way
助手席パワーシート オプション 8way
ステッチ シルバー ブルー
ステアリング 本革巻き 高触感革
スポーツペダル 設定なし 標準装備

STI Sport

専用のエアロパーツや、ボルドー色の本革内装、そしてビルシュタインのDamp MaticⅡを装着したレヴォーグが「STI Sport」です。1.6Lと2.0Lにそれぞれ設定されます

STI Sportの価格が、装着部品に対して妥当かどうかについては、「レヴォーグSTIスポーツには価格に見合うだけの価値があるか?」という記事で分析していますので、ぜひご覧ください。

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レヴォーグSTI Sportの評価・口コミまとめ

STI Sportのインテリア

プロのレビュー

シートはSTIスポーツ専用の本革で、前席は肩まわりまで含めてサポート性が良い。背もたれの支え方も日本車では優れた部類に入る。腰の近辺の硬さと、張り出し方もちょうど良い。着座姿勢が乱れにくく、長距離移動時も快適だ。

後席は前席に比べて硬めの車種が多いが、レヴォーグは比較的柔軟に仕上げた。腰の収まりが良く、背もたれの角度もちょうど良い

渡辺陽一郎 via autoc-one.jp

ユーザーレビュー

昔のスバルと比べたら驚くほど高級感があり、かつスポーツも感じられ、演出が上手い。

シートのボルドー色は写真で見るよりも実車は落ち着いた色に感じました。その他の機能的にはあまり変更はないと思います。

あとはメータですが、STIの文字があったり、イルミネーションがレッドになっているものよかったです。

STIスポーツはステアリングが専用の楕円型形状、握り心地も良く質感も上々。また、専用のボルドーカラーの本革シートを中心とした内装も上質感・大人っぽさの演出に大きく貢献している。

STI Sportのエンジン・実燃費

プロのレビュー

1.6リッターエンジンのパワーは十分なだけでなく高性能でもある。普段のDポジションでは基本のCVT変速機の特性を生かして、エンジン回転をあまり上下させずに速度変化はギアボックスに仕事を任せている。多少モアーッとした感覚もあるにはあるが、トルク感のある走りは燃費を稼いでいるなという気持ちにさせてくれる。

燃費については、今回の計測では326.5kmの総平均が7.8km/リッターと、期待したほど伸びなかったが、これには都内でアイサイトを試した走行区間も相当含まれる。流れている郊外の走行や高速道路での定速走行では二桁を割ることはなかったこともお伝えしておきたい。

笹目次郎 via webcg.net

ユーザーレビュー

エンジンは特に変更がないようです。試乗車は1.6Lでしたが、アクセルを踏み込まなければ不満はないですね。

(2.0Lは)かなり速い。エンジン音がすばらしい。普通のIモードなのにアクセル半分で、背中がシートに押し付けられ、ケツがざわつく感じが味わえる。マニュアル(モード)はもっとすごい。

燃費は気にしてないけどS#ではしってたら7~8km/Lで、Iだと10km/Lだね。

STI Sportのハンドリング・乗り心地

プロのレビュー

荒れた路面に対する足の追従性もよく、しっとりと走ってくれる。このイメージは車重が重い2.0リッターモデルのほうが強く感じた。1.6リッターモデルは軽快だが、やや細かい路面アンジュレーションを拾ってしまう。

好印象だったのは、ステアリングのニュートラル付近のリニアリティが格段に向上していたことだった。

橋本洋平 via car.watch.impress.co.jp

しっとりしなやかなフィールをそれとなくドライバーに伝えながらも、その実はかなり締まりのいい動きをしていて、結構なスピードで呆気なくコーナーを駆け抜けていく。

嶋田智之 via webcg.net

ユーザーレビュー

静かで上質な乗り心地でした。ガチガチに固めて細かな段差も拾い、シートの下から棒でコツコツ突き上げないの?昔みたいに?と思っていました。あのスバルがこんな車を作るようになったのか、と隔世の感がありました

専用のビルシュタインダンパーがいい仕事をしています。自分の走りたいと思うラインで走れます。

STIの方が乗り心地が悪いのかと予想していましたが、予想に反してSTIの方が乗り心地はよかったです。個人的な感じではGT-Sよりも乗り心地がよかったです。

山道は自分の運転がうまくなったかと思うくらいかなりのハイペースで上り下りができます。その辺のスポーツカー真っ青のパワー感(2.0L)に足回り。

乗り心地はやや硬いかな、というくらいで決して不快ではないしスポーツカーとして考えればいいほう。

STI Sportの静粛性

プロのレビュー

ギャップを乗り越えた際の足まわりからの音に関しては、静粛性が一段階上になったと感じられるほど、質感の高いものだった。

石田貴臣 via webcartop.jp

ユーザーレビュー

STIスポーツはアプライドCモデルということで、A型からは静粛性アップの対策をがなされていると思いますが、個人的にあまり違いを感じませんでした。若干ロードノイズが小さくなったかな・・・という感じです。

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レヴォーグ1.6/2.0 GT/GT-Sの評価・口コミまとめ

以下は一般ユーザーのレヴォーグ1.6/2.0・GT/GT-Sグレードに関する評価・口コミをまとめたものです。

レヴォーグのインテリア

良い点

  • ファブリックシートの質が良く、ホールド性も高い。長身でもフィット
  • 画像の出典: car.watch.impress.co.jp

  • 本革シートの座り心地とホールド感も申し分なし。
  • パワーシートは細かい位置調整が効き、ドライビングポジションも取り易い。
  • 前席は程よい包まれ感があり、スポーティーな雰囲気。
  • ステアリングやシフト周りの本革や、ブルーステッチが素晴らしい。
  • 5名乗車時のラゲッジスペース容量は522Lと十分な容量。(アウディA4アバントは490L, ホンダシャトルは570L)
  • 画像の出典: autoc-one.jp

悪い点

  • GT-Sグレードのスポーツタイプシートは、横幅が大きい人にはきつく、小柄な人にはポジションが取りにくい。
  • 画像の出典: car.watch.impress.co.jp

  • 本革シートは、見た目的に本革感が無いのが残念。
  • 画像の出典: car.watch.impress.co.jp

  • パワーシートのメモリー機能とシートヒーターは、本革シートのみの設定
  • 2.0GT、1.6/2.0GT-Sに標準装備のファブリック・パワーシートには、メモリー機能無し。
  • ランバーサポート調整が本革シートおよびSグレードのファブリック10wayパワーシートのみ。
  • 後席は狭く、プリウスの後席と大して変わらない。
  • 左: レヴォーグ 右: プリウス

    画像の出典: autoc-one.jp

  • ルーフが尻下がりなため、頭上空間に余裕がない
  • アームレストの可動域が狭く、あまり前に出ない。
  • USB差込口は数こそ多いが役に立たない。
  • 後部座席の室内灯が暗すぎる。
  • ラゲッジランプが天井ではなくサイドにあるため、室内灯の代わりにできない。
  • しかしダッシュボードやドアの内張りのプラスチックは安っぽいです。ステアリングコラムカバーもペナペナです。また、ダッシュボード周りはホコリが目立ちます。
  • 収納が少ない。グローブボックスは車検証だけで一杯になる。ドアポケットの大きさも不十分。
  • 画像の出典: autoc-one.jp

  • アームレスト下のセンターコンソールボックスは形状が悪く、大画面スマホが入らない。
  • DC12V電源が張り出しているので使い勝手が悪い。

    画像の出典: car.watch.impress.co.jp

  • アームレストを前に出すと、ドリンクホルダーの1つが使えなくなる。
  • サングラスを入れる場所がない。
  • ステアリングが滑りやすい。1.6/2.0GT-Sの「高触感革ステアリング」でもツルツル滑る。
  • ブルーステッチが施された、高触感革ステアリング。

    画像の出典: car.watch.impress.co.jp

ステアリングの滑りを止める方法

滑るステアリング対策法の中から、おすすめのものをピックアップしてみました。

滑らないレヴォーグの滑るステアリング対策

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レヴォーグのナビ・電装系

良い点

残念ながら良い点は見つけられませんでした。スバル車は電装系の使い勝手に問題が多いです。

悪い点

  • メーター類が多すぎてゴチャゴチャしている。ガソリン残量と水温、独立したトリップメーターが見難い。
  • 7時の位置にあるのが水温計(左円)とガソリン残量計(右円)。

    画像の出典: car.watch.impress.co.jp

  • 人が乗っていないのに、後席中央のシートベルト警告が点灯することがある
  • パナソニックのビルトインカーナビは使いづらい。Bluetooth搭載なのにBluetoothオーディオには非対応、iPhone専用アプリも使いづらい。だがマルチファンクションディスプレイに連動するのはこのナビだけ。何の罰ゲームだ。
  • DIATONEサウンドナビは、画面に表示されるボタンが小さすぎて操作しづらい。
  • ナビの位置が低く、やや手が届きにくい。
  • ドアミラースイッチの質感がイマイチ。
  • ヘッドライトスイッチのハイ/ロー切替の感触が曖昧。
  • 純正アクセサリーの「LEDアクセサリーライナー」のスイッチ位置が、ステアリングコラム根元の左側になるので押しづらい
  • ワイパーレバーに文字が多すぎて読みづらい。
  • オプションのドライブレコーダーは評判が悪い。
  • ACC(アクセサリーポジション)を切った状態で、ドアミラーを格納する機能ない
  • 車速感応式ドアロックの設定もありません
  • ウェルカムライティングのドアミラー下部のライトは、足元を照らすには光量が足りない。あくまで車の位置を知るためのもののようだ。
  • 画像の出典: subaru.jp

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    レヴォーグのエクステリア

    良い点

    • B型からサンルーフがメーカーオプションで追加された。
    • 画像の出典: subaru.jp

    • ラゲッジスペースの開口部地上高が610mm(パサートヴァリアントは同620mm、カローラフィールダーは同580mm)と低めなので、荷物の積み下ろしがしやすい

    悪い点

    • 後席は乗り降りしづらい
    • ドアを開けるときに途中から勢いよく開きやすいので、駐車場などでは注意が必要。
    • 塗装が弱いため、跳ね石で傷がつきやすい。
    • ハイビームがLEDでないのが残念。

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    レヴォーグの実燃費・動力性能

    良い点

    • 1.6Lの実燃費は街乗り7〜11km/L、郊外・高速道路15〜17km/L、総合10〜11km/L前後。(参考: アウディA4アバント2.0TFSIクワトロの実燃費は、街乗り6〜11km/L、郊外・高速道路8〜14km/L程度)
    • 2.0Lの実燃費は街乗り8〜9km/L、郊外・高速道路10〜13km/L、総合10km/L前後。
    • レギュラーガソリン仕様なのが嬉しい
    • 2.0Lは地の底から湧き上がってくるような力強いフィーリング。300psは伊達ではない

    悪い点

    • ストップ・アンド・ゴーを繰り返す場面では、1.6Lではパワー不足。
    • CVTはアクセル踏んでから加速までにやはりラグがある
    • 加速しないからといってアクセルを踏み込むと、予想以上の加速をしてしまう傾向がある。
    • パドルシフトを操作してから変速するまでの反応が悪い。
    • アイドリングストップ解除と同時に発進しようとすると、モッサリ加速→急加速というようにギクシャクしやすい。(ブレーキ踏力を弱めて、早めにアイストを解除しておくとスムーズ)

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    ハンドリング・取り回し

    良い点

    • 速度を上げていったときの安定感は抜群。路面に吸い付くように走る。
    • コーナリングもロールが少なく安定している
    • アクティブ・トルク・ベクタリングを効かせてグイグイと曲がっていくのは痛快。
    • 接地感は18インチの方が上。
    • 最小回転半径5.4〜5.5m
    • 見晴らし・見切りともに良い

    悪い点

    • 後退時は反応が悪く、アクセルオンからワンテンポ遅れて動き出す。
    • 電動パワステに違和感はないものの、やや人工的なフィーリング。
    • 最低地上高が130ミリでは雪国で乗れない。バンパーも擦りやすい。
    • サイドミラーの設置位置が後ろすぎる。

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    乗り心地・静粛性

    良い点

    • 17インチ+ノーマルダンパーの乗り心地は良好。
    • 1.6GTはB型で低フリクションダンパーに変更され、突き上げ感が軽減された。
    • GT-Sの18インチでも揺れの収まりは良いが、やはり17インチの乗り心地には勝てない。
    • エンジン音は静かで、ロードノイズも最小限
    • B型ではルーフの制振財やドアトリムの吸音材を増やし、静粛性がさらに向上。

    悪い点

    • GT-Sのビルシュタインダンパーは乗り心地が硬い。
    • ドアミラーの風切音や、CVTチェーンの金属音が気になる。

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    安全性

    ◯=標準装備 △=メーカーオプション − =設定なし

    名称 装備状況
    プリクラッシュブレーキ
    ACC ※1
    車線逸脱警報
    レーンキープアシスト
    ブラインドスポットアシスト ※2
    ヒルスタートアシスト
    運転席・助手席エアバッグ
    サイド・カーテンエアバッグ

    ※1 アダプティブ・クルーズ・コントロールの略。レーダークルーズコントロールと呼ぶメーカーもある。

    ※2 スバルリヤビークルディテクションのこと。B型から採用された「後側方警戒支援システム」で、ドアミラー鏡面のLEDインジケーターと警告音で注意を促す。「アドバンスドセイフティパッケージ」に含まれる。

    画像の出典: subaru.jp

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    最後まで読んでいただきありがとうございました。以下の記事もぜひご覧ください。

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