SUPER GT 最終戦予選レビュー 雨がもたらした大波乱!

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2015_SGT Rd.8_CALSONIC IMPUL GT-R

画像の出典: supergt.net


ランキング2位の#1 MOTULが12番手となる波乱

第7戦オートポリスに続き、再び雨が混乱をもたらしました。#1MOTUL AUTECH GT-Rが予選Q1で敗退してしまったのです。

#1が12番手から決勝をスタートすることとなったため、#12CALSONIC IMPUL GT-Rはタイトル争いで俄然有利となりました。

また、ランキング3位の#38 ZENT CERUMO RC Fが優勝したとしても、#12は4位以上でゴールすればよいだけです。決勝は#12が5番手、#38が6番手からのスタートですから、やはり#12が圧倒的に有利な状況といえるでしょう。

孤立無援の#12


#12の不安要素は、周囲に日産勢がいないことです。ただでさえ抜きにくいツインリンクもてぎでレクサス勢に前を塞がれた場合、#12が相当なタイムロスを強いられるのは間違いありません。

決勝スタート直後に#38が#12の前に出るようなことが起こると、4番手スタートの#36 PETRONAS RC F共々、#12をブロックしてくると思われます。昨年のもてぎでは#12と#36は絡んでますから、何が起こっても不思議ではありません。

明日の天候は#12にとって吉か凶か

今日の予選は大雨に見舞われましたが、明日の決勝はどうやら晴れそうです。

しかし明日の昼までは雨が降り続く予報が出ているので、決勝スタート時の路面はウエットコンディションでしょう。

問題はタイヤです。#12を含む上位グループは、おそらくレインタイヤでスタートするでしょう。しかし後方スタートの#1は、ドライもしくはインターミディエイトタイヤでスタートするギャンブルを仕掛けてくるかもしれません。

レギュレーションがもたらす「3分の1」の呪縛

スーパーGTでは、1人のドライバーがレース距離の3分の2以上を走ることは禁止されています。よってレース距離の3分の1を消化する前に路面が乾いてしまった場合、レインタイヤのまま3分の1まで引っ張るか、2ストップ覚悟ですぐにタイヤ交換するかの2択を迫られます。

しかし2ストップ作戦はロスタイムが大きすぎて現実的ではないので、レインタイヤのまま3分の1まで引っ張るしかありません。決勝のLAP数は53周ですから、18周以上走行しなければならないのです。

ギャンブルに打ち勝てばボーナスが

もし路面が乾くスピードが早かった場合は、ドライもしくはインターミディエイトタイヤでスタートした「ギャンブル組」が、レインタイヤでスタートした車よりも有利になり、レース距離の3分の1・18周を消化するまで、その「ボーナスタイム」が継続することになります。

第7戦オートポリスで、#12は作戦面で保守的になりすぎて自滅しました。

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#12が、同じ過ちを2度繰り返さないことを祈ります。ホシノイズムで、スタート時のタイヤチョイスから勝負に出てほしいものです。

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