来シーズンのGT300車両はどうなるのか?

SUPER GT,モータースポーツ

新車両が続々登場!? GT300の勢力図に大きな変化が?

FIA-GT3はニューモデルのデビューラッシュとなっています。ヨーロッパでは来季、メルセデス・ベンツはSLSからAMG GTに、BMWはZ4からM6に変わります。Audiは既に新しいR8 LMSに切り替わっています。



これらニューモデルの登場に伴い、ヨーロッパでも有力チームの体制に変更がありました。メルセデス・ベンツSLSを走らせていた強豪チームであるRowe Racingが、来季からBMW M6にスイッチします。



JAF-GT勢の衰退で、マザーシャシーが台頭か?

一方SUPER GTでは、今季限りでCR-Zとプリウスが参戦を取りやめます。

CR-Zを失ったARTAは、来季BMW M6 GT3で参戦するのではないかと噂されていましたが、下記の記事によればM6 GT3の最初のデリバリーは、アメリカのTurner Motorsport、ドイツのSchubert Motorsport、そして先述のRowe Racingになるとのことなので、おそらくM6は来季のSUPER GTに姿を見せないのではないでしょうか。

BMW Begins Delivering 2016 M6 GT3 To Teams Around The World – carscoops

プリウスを走らせていたaprは、新型プリウスをベースとした新しいJAF-GTマシンで参戦すると言われています。しかしエンジン搭載位置を変更できなくなるため、もし参戦するとしてもFR化するより他ありません。不可能ではありませんが、それで戦闘力が得られるのかは疑わしいです。

JAF-GTを使用していたチームにとって、魅力的なのはマザーシャシーです。つちやエンジニアリングの開発により、今季86MCの戦闘力は大幅に向上しました。SUGOではマザーシャシー初優勝も達成し、来季はさらなる飛躍が期待されています。

これまでドイツメーカーのFIA-GT3を走らせてこなかったチームが、いきなりヨーロッパから最新型を入手できるとも思えないので、両チームがマザーシャシーを走らせる可能性は高いと思われます。

それ以外の選択肢としては日産GT-Rしかありませんが、GAINERやB-MAXといった有力チームがいる以上、GT-Rを走らせたところでタイトル獲得は期待できません。

FIA-GT3の有力チームは、最新型のマシンを手に入れることができるのか?

GAINER、初音ミク、LEONらのメルセデス勢、BMWのStudie、Audiの一ツ山レーシングなどは、最新型のマシンを手に入れられるかどうかで来季の成績が大きく変わってくると思われます。

注目は初音ミクの痛車でお馴染みのグッドスマイルレーシングでしょう。強豪チームとして認知されている彼らですが、今季の成績はメルセデス勢の中で3番手でした。したがって、もし日本にAMG GT GT3が供給されるとしても、彼らには回ってこない可能性があるのです。

虎視眈々のランボルギーニ、熟成十分のGT-R

ランボルギーニ・ウラカンGT3は既にデビューを済ませており、実戦経験も十分です。来季のSUPER GTには4台がエントリーします。

来季SUPER GTで4台ものランボルギーニ・ウラカンが走る!

今季日本とヨーロッパをドミナントしたGT-R GT3は、もちろん来季も大本命です。2016シーズンのGT300は、ウラカンGT3とGT-R GT3に、熟成の進んだマザーシャシー勢が絡む展開になるのではないでしょうか。