F1バルセロナテスト3日目結果 マクラーレン・ホンダに暗雲
色々と起こった3日目
バルセロナテストは3日目を終了しました。メルセデスは相変わらず快調で、周回数が多くなりすぎるため、午前はニコ・ロズベルグ、午後はルイス・ハミルトンが担当するほどでした。
しかし他チームはメルセデスのようにはいかず、これまで順調だったチームがマシントラブルに悩まされたり、逆に不調だったチームが復調したりと、様々な出来事が起こったテスト3日目でした。まずはタイムからご覧ください。
画像の出典: autosport.com
目次
バルセロナテスト2日目結果
順位 | ドライバー | チーム | ベストタイム | 周回数 |
---|---|---|---|---|
1 | ニコ・ヒュルケンベルグ | F・インディア | 1’23″110 | 99 |
2 | ロマン・グロージャン | ハース | 1’25″874 | 82 |
3 | キミ・ライコネン | フェラーリ | 1’25″977 | 78 |
4 | ケビン・マグヌッセン | ルノー | 1’26″014 | 111 |
5 | ニコ・ロズベルグ | メルセデス | 1’26″084 | 74 |
6 | カルロス・サインツ | トロ・ロッソ | 1’26″239 | 161 |
7 | フェリペ・ナッセ | ザウバー | 1’26″392 | 115 |
8 | ルイス・ハミルトン | メルセデス | 1’26″421 | 88 |
9 | ダニール・クビアト | レッドブル | 1’26″497 | 74 |
10 | フェリペ・マッサ | ウィリアムズ | 1’26″712 | 109 |
11 | ジェンソン・バトン | マクラーレン | 1’26″919 | 51 |
12 | リオ・ハリアント | マノー | 1’28″249 | 78 |
驚きの面子が1-2
最速タイムを叩きだしたのは、フォース・インディアのヒュルケンベルグでした。1分23秒110というタイムは、これまで3日間のテストで記録されたタイムの中で2番目に速いタイム(1位はフェラーリのベッテルが記録した1分22秒810)です。
2位につけたのはなんとハースのロマン・グロージャンでした。タイムこそ平凡ですが、新規参戦チームにとっては大きな励みとなったことでしょう。
テスト3日間の結果を見る限り、フォース・インディアは上位グループで、ハースは中段グループで十分に戦えると思います。彼らがそれぞれのポジションでレースを引っ掻き回して、今シーズンのF1を盛り上げてくれることに期待しましょう。
順調だったかに見えたチームが……
これまでトラブルもなく、2日連続で最速タイムを記録していたフェラーリでしたが、3日目はのっけからつまづきました。燃料系にトラブルが発生し、そのチェックに時間を取られたため、午前中はたった4周しかできなかったのです。
ただし午後は78周を消化し、ライコネン自体も良い感触を得ているようなので、メルセデス打倒の最右翼であることは間違いないでしょう。
昨年の悪夢がよみがえる
2日間順調に周回を重ねていたマクラーレン・ホンダにもトラブルが発生しました。午後になって5周したところで油圧系にトラブルが発生し出火、ピットの出口付近でマシンを止めてしまったのです。
幸いジェンソン・バトンは無事で、マシンにも大した被害は無かったようですが、3日目の走行はこれで終了。51周しかできませんでした。
マクラーレンのレーシング・ディレクターであるエリック・ブーリエによると、「ちょっとした油圧系からのリークだったが、高音になるところだったので火が出た」とのことですが、昨年の惨状を知るファンからすると、額面通りには受け取れません。
復調したかに見えるチームも……?
ルノーは3日目になってようやくまともに周回を重ねられるようになり、マグヌッセンが4番手のタイムを記録してきました。トロ・ロッソも遅れを取り戻すべく、サインツが161周もの周回を重ねています。
しかし両者ともにトラブルフリーだったわけではありません。トロ・ロッソはテスト開始直後にコースサイドでストップしましたし、ルノーも終盤にホームストレート上でマシンを止めてしまいました。
ルノー、トロ・ロッソ共に、平凡なタイムしか記録していませんし、トラブルフリーで走れた日が未だに無いことを考えると、まだまだ開発途上という感が否めません。
不気味なウィリアムズ
あらゆるメディアが、ウィリアムズをあまり取り上げていません。飛び抜けたタイムを出すわけでもなく、周回数がメルセデスほど多いわけでもないからです。
しかしウィリアムズはこれまでトラブルフリーでテストを続けていますし、3日間で323周もの周回をこなしています。これは3番目に多い周回数です。(1位はメルセデス、2位はトロ・ロッソ)
レースでは信頼性がカギになってきます。どれほど速くても、ゴールに辿りつけなければ意味がありません。シーズン序盤戦では、ウィリアムズが手堅くポイントを奪う展開になりそうです。
リオ・ハリアント登場
インドネシア人としては初めてのF1レギュラードライバーとなったリオ・ハリアント選手が、マノーのステアリングを握りました。
ランチ前にスピンを喫し、赤旗の原因を作ってしまいましたが、78周のテストをそつなくこなしました。タイム的には平凡に見えますが、ハリアント選手はミディアムとハードでテストをしていたので、悲観する必要はないでしょう。
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