F1 第2回バルセロナテスト 4日目終了 さあいよいよ開幕だ!
F1は3月20日開幕!
開幕前のテストは全ての日程を終了しました。まずはいつものようにタイム表からどうぞ。
トップ画像の出典: HaasF1Team
目次
第2回バルセロナテスト 4日目タイム
順位 | ドライバー | チーム | タイム(記録時のタイヤ) | 周回数 |
---|---|---|---|---|
1 | S.ベッテル | フェラーリ | 1’22″852 (SS) | 142 |
2 | C.サインツ | トロ・ロッソ | 1’23″134(US) | 133 |
3 | F.マッサ | ウィリアムズ | 1’23″644 (SS) | 129 |
4 | S.ペレス | F.インディア | 1’23″721 (SS) | 60 |
5 | L.ハミルトン | メルセデス | 1’24″133 (M) | 69 |
6 | D.リカルド | レッドブル | 1’24″427 (S) | 123 |
7 | J.バトン | マクラーレン | 1’24″714 (US) | 121 |
8 | J.パーマー | ルノー | 1’24″859 (SS) | 90 |
9 | M.エリクソン | ザウバー | 1’25″031 (S) | 132 |
10 | R.グロージャン | ハース | 1’25″255 (S) | 66 |
12 | E.グティエレス | ハース | 1’25″422 (SS) | 25 |
13 | R.ハリヤント | マノー | 1’25″899 (US) | 58 |
14 | N.ロズベルグ | メルセデス | 1’26″140 (M) | 70 |
M=ミディアム S=ソフト SS=スーパーソフト US=ウルトラソフト
迷いの森のマクラーレン
マクラーレン・ホンダがセッティングの迷宮をさまよっています。コーナー立ち上がりでのオーバーステア症状が治らないのです。
この症状自体は、第2回テストの2日目から出ていました。チームは空力パーツをとっかえひっかえしてマシンのオーバーステア傾向を修正しようとしているのですが、改善されることはないままテストを終了となってしまいました。
まともに車が走らないのでは、レースシミュレーションもできません。結局今日もバトンが10周程度のショートランを繰り返しただけでしたから、ホンダ製PUの信頼性が十分かどうかの判断材料すら無いという状況です。
PUのパワーについても、アロンソは「メルセデスやフェラーリに対し、30〜80馬力程度劣っている」とコメントしています。BBCのベンソン氏よれば、80馬力差だと1周あたり1.3秒遅くなるそうです。
メルセデスやフェラーリとマクラーレンとの差は、テスト期間中はずっと2秒程度で推移していました。PUで1.3秒失っているとすると、残りの0.7秒分はシャシーの性能差ということになります。ホンダだけでなくマクラーレンも、まだまだハードワークする必要があるようです。
フェラーリは信頼性への懸念を払拭
2日前にはフェラーリ勢総崩れかというほどトラブルが頻発していたフェラーリ製PUでしたが、どうやら対策品が功を奏したようです。ベッテルはトラブルフリーでレースシミュレーションを終えています。
最新型のフェラーリ製PUを使うザウバーとハースも、トラブルに見舞われることなくテストを終えています。フェラーリ勢は第1回目テストの好調さを完全に取り戻し、開幕戦に弾みをつけた格好です。
トロ・ロッソのシャシーは天下一品
今日一番のサプライズは、カルロス・サインツの快走でしょう。型落ちのフェラーリ製PUを積んだマシンで、2番手タイムを叩き出したのは賞賛に値します。
トロ・ロッソの新型マシン「STR11」の開発を主導したのは、テクニカルディレクターのジェームズ・キーです。
ジョーダン無限ホンダ時代に加入した彼は、長らくシルバーストンのチームでキャリアを積んでいましたが、2011年にザウバーへ移籍します。小林可夢偉選手の大活躍も、ジェームズ・キーのマシンがあってこそのものでした。
トロ・ロッソはPUの決定が遅れたために、第1回テストの初日はろくに走行できませんでしたが、2日目以降は着実にテストを消化、マシンをしっかりと熟成させてきました。
その信頼性に加え、今日の好タイムです。2012年に可夢偉選手を表彰台に押し上げた「ザウバーC31」のように、今季のSTR11も大暴れするかもしれません。
パーマー、かわいそうな子……。
ルーキーのジョリオン・パーマーにとって、テストは経験を積むための数少ない機会です。しかし彼のマシンはトラブル続きで、トータルで267周しか走れませんでした。
でも、ルノーの信頼性が低いというわけではありません。チームメイトのケビン・マグヌッセンは、パーマーの倍近い509周も走っています。パーマーがテストを担当するときだけ、なぜかマシンが壊れてしまうのです。
チームがパーマーのときだけ手を抜いているのか、それともパーマーのドライビングが荒っぽくてマシンが壊れてしまうのか……パーマーにトラブルが集中する原因はわかっていません。わかっているのは、パーマーが不幸体質だということだけです。
テスト8日間の総周回数ランキング
順位 | チーム | 総周回数 |
---|---|---|
1 | メルセデス | 1294 |
2 | トロ・ロッソ | 1049 |
3 | ウィリアムズ | 856 |
4 | フェラーリ | 854 |
5 | ザウバー※1 | 838 |
6 | レッドブル | 817 |
7 | F・インディア | 779 |
8 | ルノー | 776 |
9 | マクラーレン | 710 |
10 | マノー | 484 |
11 | ハース | 474 |
※1 最初の4日間は昨年型のマシンで走行。
最後まで読んでいただきありがとうございます。以下の記事もぜひご覧ください。