仰天! 新型NSXタイプRはノンハイブリッド!?

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スーパーGTでハイブリッドを下ろした理由はこれか!?

英国AUTOCARが驚きのニュースを報じています。NSX開発プロジェクトのリーダー、ニック・ロビンソン氏が語ったところによると、「正式には決まっていないが、新型NSXタイプRが登場する可能性はかなり高い」というのです。

画像の出典: autocar.co.uk


目次

  1. ホンダ内部の「強い意志」
  2. 予想される新型NSXタイプRの姿
  3. 水面下では既にゴーサインが出ている予感

ホンダ内部の「強い意志」

新型NSXのスタンダードモデルは、エンジンと3つのモーターを搭載するハイブリッドです。

このパッケージングはポルシェ918スパイダーとほぼ同じですが、スピードでは大きな差があると見られています。918スパイダーの車重はカーボンモノコックのおかげで1490kgに抑えられているのに対し、新型NSXは1725kgもあるからです。

もちろん日産GT-Rのように、重量級でもサーキットで速い車はあります。しかしそのGT-Rでも、スタンダード仕様ではサーキット最速を狙える車ではありません。だからこそGT-R NISMOをリリースしたわけです。

新型NSXはホンダのフラッグシップであり、今後10年程度はイメージリーダーとして君臨する車種のはず。その新型NSXがサーキットにおいて「そこそこ速い」だけでは、ブランドを牽引する役割を果たせません

よってサーキット最速を狙う「タイプR」が用意されたとしても、何ら不思議はないのです。ホンダ内部に「強い意志」があると報じられているのも頷けます。

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予想される新型NSXタイプRの姿

車体

軽量化のためにハイブリッドは外されるでしょう。新型NSXのハイブリッドパワートレーンは150kgもあり、これがある限りサーキット最速はあり得ないからです。ノンハイブリッド化するだけで、車重を1575kgにまで低減できます。

次に考えられるのは、軽量素材の採用です。ボディパネルなどをカーボン製に置き換えるだけで、かなりの軽量化が期待できます。前出のロビンソン氏は「軽量化できる場所はある。われわれはホンダだからコストを気にかけるけど……でも限定版だよ? なぜいけないの?」とかなりノリノリです。「やっちゃえ日産」ならぬ「やっちゃえホンダ」状態ですね。

空力

さらにロビンソン氏は、アクティブ・エアロダイナミクスの開発に取り組んでいると認めました。ちなみにスタンダードな新型NSXには、エアブレーキ等のアクティブエアロは搭載されていません。にもかかわらず開発しているということは、タイプR用とみて間違いないでしょう。

ハンドリング

ロビンソン氏によれば、新型NSXはポルシェ911GT3をベンチマークに開発されたそうです。しかしNSXが肩を並べたのは「ステアフィールだけ」と答えています。

「911GT3はサーキットにフォーカスした車だ。でもタイプRなら直接のライバルになれるはずだよ」と、ロビンソン氏は期待をにじませました。

エンジン・駆動方式

ニック・ロビンソン氏は、今年のパイクスピークに2台のNSXをエントリーさせる予定です。1台はスタンダードNSXにロールケージ等の必要最低限の変更を加えただけの車両。もう1台はリア駆動に変更し、ノンハイブリッド・ツインチャージャー化した車両になるといいます。

しかもノンハイブリッド化で失った低速トルクの不足を補うべく、リア駆動NSXには電動ターボを採用するというのです。

このパイクスピーク仕様のリア駆動NSXが新型NSXタイプRのプロトタイプだとすれば、打倒911GT3もさほど難しくないでしょう。

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水面下では既にゴーサインが出ている予感

スーパーGTに参戦しているNSX CONCEPT-GTは、今年からノンハイブリッド化されます。さんざん醜態を晒しながらも、みっともない言い訳で取り繕って使い続けてきたハイブリッドを、今年になってなぜかあっさり止めたのです。

表向きの理由は「サプライヤーから調達できなくなった」というものですが、ホンダならば内製化も可能なはずなので、厳密にはやめた理由の説明になっていません。

でもNSXタイプRの計画が水面下で進んでいたのならば、ハイブリッドを止めたのにも合点がいきます。サーキット直系の軽量ピュアスポーツであるタイプRのイメージと、GT500のNSXのイメージを重ねあわせたいのならば、むしろハイブリッドは邪魔な存在です。

新型NSXタイプRの開発についてロビンソン氏は「正式には決まっていない」としていますが、おそらくホンダ内部では既に開発が進んでいるのではないでしょうか。ホンダの経営状態がよほど悪化しないかぎり、新型NSXタイプRの発売は確実でしょう。

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