デイリーF1ニュース(2018年3月10日) バルセロナテスト#2 4日目の結果
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本日のヘッドラインは以下のとおりです。
- バルセロナテスト#2 4日目の結果
- ライコネン「もっと速く走れる」
- ルノー、速さの秘密は「ブロウン・リアウイング」?
それではご覧ください。
バルセロナテスト#2 4日目の結果
順位 | チーム | 周回数 |
---|---|---|
1 | メルセデス | 1040 |
2 | フェラーリ | 929 |
3 | トロロッソ | 822 |
4 | ウィリアムズ | 819 |
5 | ルノー | 795 |
6 | ザウバー | 786 |
7 | レッドブル | 783 |
8 | Fインディア | 711 |
9 | ハース | 694 |
10 | マクラーレン | 599 |
2週目のバルセロナテスト4日目(前週との合計だと8日目)は、フェラーリのキミ・ライコネンがトップタイムを記録しました。
ライコネンのタイムは、昨日セバスチャン・ベッテルが記録したコースレコードに、かなり近いタイムです。
2番手タイムはマクラーレンのフェルナンド・アロンソでしたが、彼はテスト開始直後にタービントラブルで赤旗の原因を作っています。
信頼性に不安が残るまま、開幕戦を迎えることになってしまいました。
3番手タイムはルノーのカルロス・サインツだったものの、ギアボックストラブルで長時間にわたる修復作業を強いられたため、周回数は少なめです。
ルノーやマクラーレンとは対照的に、トロロッソ・ホンダは順調に周回を重ねていました。
しかしブレンドン・ハートレーのタイムは7番手に終わっています。
終盤になってホンダのパワーユニットにデータ異常が見つかり、他チームが終了間際に行った空タンアタックを、トロロッソは見合わせたためです。
とはいえペースは安定していましたし、8日間トータルの周回数でも3番目につけていますから、テストは成功裏に終わったといえるでしょう。
テスト2週目は1つのPUで走行を重ねてきたホンダにとって、最後の最後でトラブルを発見できたのは、逆にラッキーだったかもしれません。
今シーズンの順位予想
メルセデスが頭一つ抜けている感じがしますね。
テスト8日間のトータル周回数でも唯一1000周オーバーですし、硬めのコンパウンドでもかなり速いです。
不安材料があるとすれば、柔らかいコンパウンドを履いたときにタイヤの痛み方が激しいということくらいでしょうか。
メルセデスの後にはフェラーリとレッドブルが続き、それをルノーとハースが追う展開になると思います。
とくにハースはかなり調子が良さそうなので、今シーズンのダークホース的存在になると思います。
トロロッソはフォース・インディアとともに、ハースやルノーへの挑戦権をかけて戦うことになるでしょう。
この中団グループ4チームによるコンストラクターズ4〜7位争いは、かなり熾烈なものになると思います。
ウィリアムズとザウバーは、少し厳しそうです。
とくにウィリアムズは、テストでまったく良いところがありませんでした。
今季かぎりでマルティーニも撤退してしまいますし、ちょっと心配です。
一番読めないのはマクラーレンの順位ですね。
スピード自体はあると思うのですが、いかんせん信頼性が低いので、どのくらいポイントを取れるかは未知数です。
シーズン序盤にパワーユニット(PU)を壊しすぎると、グリッドペナルティが頻発してポイントどころではなくなると思うので、いかにPUを壊さずに乗り切るかが鍵となるでしょう。
ライコネン「もっと速く走れる」
テスト最終日にトップタイムを記録したキミ・ライコネンは、フェラーリ・SF71Hからさらなるパフォーマンスを引き出せると感じているようです。
「もっと速く走ろうとすれば、そうすることができると確信している」とライコネン。「だがここでは何の意味もない」
「2週間後には、自分たちがどこに位置しているのかがわかる。それまではテスト開始前みたいに推測するだけだよ」
「先週は天候のせいで、明らかにわれわれは良いテストをできなかった。でも最終日はかなりまともだったね」
「これまでのところ車は信頼性が高く、フィーリングも良い。改善点はいくつもあるが、それはいつものことであって、珍しいことではない」
昨年のライコネンは車とフィーリングが合わずに苦しんでいましたが、今シーズンはベッテルと同等のパフォーマンスでどうやら走れそうですね。
Source: Raikkonen: “If we want to go faster we can” | racefans.net
ルノー、速さの秘密は「ブロウン・リアウイング」?
テストでは順調な仕上がりを見せていたルノーは、排気ガスをリアウイングに吹き付けるブロウン・リアウイングによって、アドバンテージを得ているのではないかと噂になっています。
ルノー・R.S.18の排気管は、レギュレーションで許される限界(最大5°)まで上向きに設置されているからです。
しかもリアウイングのメインプレーンには熱対策まで施されているのですから、ルノー開発陣の狙いは明白です。
しかしルノーのテクニカル・ディレクターであるニック・チェスターは、この「ブロウン・リアウイング」から得られる利益はわずかだと主張しています。
「他のすべてのものと同じです。そこに小さな利益があるのなら、われわれが得られる利益も小さなものでしょう。それしか利用できないのですから」とチェスターは言います。「そこにターボがあるわけではありません」
よってライバルチームからの抗議に遭うとも考えていないようです。
「現時点では、何も聞いていません。(レギュレーション上)ボディワーク・ボックスには、排気ガスを吹き付けることができます。なのでボディワーク・ボックスの上部に向かって排気ガスを吹き付けたんです。これまでのところ、何の心配もしていません」
ちなみに同じルノーエンジンを使用しているレッドブルやマクラーレンの排気管は、上向きに設置されていません。
今後ワークス・ルノーと同様の手法を取ってくる可能性があります。
Source : Blown rear wing only gives small gains – Renault | racefans.com
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