デイリーF1ニュース(2018年4月16日) リカルドのオーバーテイク・ショー

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本日のヘッドラインは以下のとおりです。

  • リカルドのオーバーテイク・ショー
  • ハミルトン「マックスの動き方はトップドライバーではない」
  • ベッテル、セーフティ・カー導入のタイミングを批判

それではご覧ください。


リカルドのオーバーテイク・ショー


昨年最も追い抜きをしたドライバーだったダニエル・リカルド
中国GPでもオーバーテイク・キングの名にふさわしい活躍を見せてくれました。

セーフティ・カーが導入されたタイミングで2度目のピットインを行い、リカルドはソフトタイヤに履き替えました。
レースが再開されたのは35周目です。

すると37周目には早くもフェラーリキミ・ライコネンをオーバーテイクして5位に浮上します。
39周目には僚友のマックス・フェルスタッペンが、メルセデスルイス・ハミルトンとのバトルに失敗しコースアウトした間隙を突き4位に。
40周目にはそのハミルトンをも追い抜き、ついに表彰台圏内に浮上します。

42周目にはセバスチャン・ベッテルをやすやすとオーバーテイク。
そして45周目にはバルテリ・ボッタスとのきわどいバトルを制し、ついにトップに立ったのです。

グリーンフラッグが振られたのが35周ですから、リカルドは前に居た5台を、たったの10周で全て抜き去ったことになります。
先行する車両よりもタイヤがフレッシュだったとはいえ、簡単にできることではありません。

リカルドにとってラッキーだったのは、同じタイミングでタイヤ交換したフェルスタッペンが自滅してくれたことでしょう。
もしフェルスタッペンがコースオフやスピンをしていなかったら、リカルドと優勝を争う最大のライバルになっていたはずです。

Source: RICCIARDO’S ROAD TO A SENSATIONAL SHANGHAI SURPRISE | grandprix247.com

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ハミルトン「マックスの動き方はトップドライバーではない」

前戦のバーレーンGPでも接触したルイス・ハミルトンマックス・フェルスタッペンですが、中国でもぶつかってしまいました。

「ターン8ではオーバーテイクの可能性が少しだけあるが、ターン7のアウト側には明らかにダーティなラインがある」とハミルトン。
ターン7はフェルスタッペンが仕掛けたコーナーです。

「ターン7はとても速いロングコーナーだ。僕は他のトップドライバーが、以前そこでアウトから仕掛けたことは無いと思う」

「僕はそこで彼を見ていなかった。普通にコーナリングしていただけだ」

「リプレイを見ても、彼があそこで何をしようとしていたのか本当に理解できない」

ヘアピンでのベッテルとの接触については、ただ単にフェルスタッペンが止まりきれなかっただけであって、その意図は理解できます。
最大のオーバーテイクポイントですからね。

ただし、ターン7でのハミルトンに対する仕掛けは本当に謎です。

あそこでアウトから追い抜くのは、コーナリングスピードによほどの差が無いかぎり不可能でしょう。
しかし39周目の段階では、ハミルトンの履くミディアムタイヤにも、まだ余力が残っていました。
普通にヘアピン(ターン14)まで待ってから抜いていれば、優勝はフェルスタッペンのものだった可能性が高いです。

Source: Hamilton to Max: Not a move for a top driver | planetf1.com

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ベッテル、セーフティ・カー導入のタイミングを批判

セーフティ・カー(SC)導入時にピットインしなかったために、終盤にはタイヤが完全に終わってしまい、後続車両に次々と抜かれてしまったフェラーリセバスチャン・ベッテルですが、実際にはピットイン「できなかった」のだそうです。

「明らかにSCのタイミングは、バルテリ(ボッタス)と僕にとって悪かった」とベッテルは悔しがります。「なぜなら僕たちには反応する機会がなかったからだ」

「SCにほとんど直接捕まったので、基本的にはそこのレースから取り除かれてしまった。フレッシュタイヤに交換したり、ステイアウトするという選択肢は無かったんだ」

「何かが起こったら(レースコントロールが)すぐに反応しなければならないことを、僕は理解している。そして車の互いの順位を常に尊重できないこともね」

「でもトラック上に破片が飛び散ってから2周も走っていた。SCをあと30秒早く出すことができれば、誰もがピットインするかしないか決める機会があったのに、なぜそうしなかったのだろう?」

「僕からすると、レースの流れが大きく変わるときに、SCを送り込むのは適切ではないと思う」

しかしFIAのレースディレクターであるチャーリー・ホワイティングは、「そもそも誰が得をして、誰が損をするかなんて見ていない」と反論しています。
トロロッソの2台が接触してからSCの導入まで時間がかかったのも、「SCを導入する必要があるかを確認しようと思っていた」からなのだそうです。

日本のSUPER GTでは、SC導入時にピットレーンをクローズし、SCランの前にホームストレートで隊列を順位どおりに整列させるという手順を踏んでいます。
このやり方だと、SCの混乱に乗じて大きく順位を上げることは不可能ですが、逆に損することもありません。
整列はやりすぎでも、ピットレーン・クローズくらいはやっても良いような気がしますね。

Source: Vettel blasts Safety Car timing – Whiting responds | en.f1i.com

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