デイリーF1ニュース(2018年4月17日) 真のマクラーレン・ルノーはスペインGPでデビュー
最新のF1ニュースをコンパクトにまとめてお送りするデイリーF1ニュース。
本日のヘッドラインは以下のとおりです。
- 真のマクラーレン・ルノーはスペインGPでデビュー
- リカルドは来年どのチームにいるのか?
- ルクレール、謎のスピンに苛立ち
それではご覧ください。
真のマクラーレン・ルノーはスペインGPでデビュー
中国GPではマクラーレンのフェルナンド・アロンソが7位に入賞したものの、昨年豪語していた「優勝争い」は、いまだにできていません。
同じルノーエンジンを搭載するレッドブルが優勝した──しかもピット戦略まで同じだった──だけに、シャシーの性能差が露骨に現れてしまいました。
しかしマクラーレンのレーシングディレクターであるエリック・ブーリエによると、今走っているMCL33は、まだ2018年仕様ではないのだそうです。
「2018年仕様の車はバルセロナに来る」とブーリエ。「明らかに、われわれが期待していた車になっていると思う」
「われわれが今持っている車は、計画通りであり、パフォーマンス目標を逃したわけではない」
「しかしスケジュールの目標は逃した。それはバルセロナで予定されている車が、オーストラリアにはあったはずだということを意味している」
「だからわれわれは昨年の進化型で(現在は)走っているのであって、新車ではない。そして新車は、上手く行けばわれわれが期待した以上のものになるだろう」
開幕戦に間に合わなかったパッケージを投入するということですね。
しかしヨーロッパラウンドの初戦となるスペインGPには、各チームがアップデートを持ち込むはずなので、相対的に競争力はあまり変わらないかもしれません。
現在のマクラーレンが抱えている本当の問題は、資金力だと思います。
資金が無ければ人材の補強や設備の更新ができず、長期的に見ると開発力の低下は避けられません。
しかし100億円とも言われたホンダからの資金援助を失い、スポンサーも差し引きするとほとんど増えていない現状では、株主の資金力だけが頼りです。
とはいえ、マクラーレンの大株主であるマンスール・オジェや、バーレーンの政府系ファンドであるマムタラカトとて、メルセデスやフェラーリといった大資本と同レベルの投資を毎年続けるとなると、容易なことではありません。
マクラーレンにはビッグスポンサーや自動車メーカーからのバックアップが必要でしょう。
Source: Real 2018 McLaren to debut at Spanish GP – Boullier | motorsport.com
リカルドは来年どのチームにいるのか?
フェラーリとすでに事前合意を結んだという噂も流れているダニエル・リカルドだけに、中国GPの勝利は、イタリアのメディアを沸き立たせました。
イタリアのMediasetは「フェラーリ、リカルド取り!」と報じ、「マックス(フェルスタッペン)のポテンシャルは驚異だが、レースで勝ったのはリカルドだ」と、勝負強さを評価する論調です。
Autosprintも「フェラーリはリカルドを取るべきだ」と書き、「レッドブルはホンダエンジンの進化に注意を払っている間、冷蔵庫にはオーストラリア人の偉大なドライバーがいる」と、リカルドを冷遇してきたレッドブルを批判しています。
一方Globoは「リカルドを採用することは、フェラーリのドライバーヒエラルキーを変更することであると、セルジオ・マルキオンネ(フェラーリ会長)は知っている」と述べ、リカルドがフェラーリと契約しない可能性もあることを匂わせています。
メルセデスもリカルドに注目しているようです。
トト・ヴォルフは「ニキ・ラウダが現役復帰するかもしれない。われわれは3度のワールドチャンピオンを擁しているのだから」とジョークを飛ばした後、リカルドとの交渉については否定したものの、「リカルドは良いドライバーの一人だ。われわれは(中国GPで)再び目の当たりにした」とコメントしました。
しかしレッドブルのヘルムート・マルコは、「ヴォルフはマックス・フェルスタッペンとすでに顔合わせしており、ダニエル・リカルドとも再び会うだろう」と、メルセデスの本心を推察しています。
リカルドがレッドブルに残留する可能性ももちろんあります。
その最大の鍵となるのは、「来年どこのパワーユニットを使用するか」ということでしょう。
ルノーにせよホンダにせよ、今季中に大きな進歩が見られなければ、リカルドは移籍を決断するはずです。
彼の目標はタイトルですからね。
Source: Marko: 'Herr Wolff will fall on his face with Ricciardo’ | en.f1i.com
ルクレール、謎のスピンに苛立ち
F2では他者に圧倒的な差をつけてチャンピオンになったシャルル・ルクレールですが、F1では苦戦続きです。
中国GPでも、最初のピットでミディアムタイヤに交換して間もなく、ターン1でスピンを喫し、コースオフしてフロアを破損、19位に終わっています。
「とても奇妙なんだ」とルクレール。「(タイヤを替えて)最初の3周は、ターン1で速く走れていたから」
「実際、スピンした周にはそれまでよりも遅かったのに、いきなりリアのグリップを失った」
「何が起こったのか見当もつかない。その後は、それまでやっていたような高速コーナーでのスピードを取り戻せなかった」
「リアがとてもルーズで、全体的にドライブするのが非常に難しかった」
スピンには「ちょっと苛ついた」というルクレールですが、バクーにはもっと強くなって戻ってくると抱負を語っています。
ルクレールはプレシーズンテストや、バーレーンGPの予選でもスピンしています。
おマシンのセットアップが上手くいっていないのでしょう。
同僚のマーカス・エリクソンがポイントを取ってしまったがために、プレッシャーを感じているのかもしれません。
とてつもない才能を秘めているのは間違いありませんから、今後に期待です。
Source: Leclerc confused by “very strange" spin | motorsport.com
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