公道を走れる”超”ライトウェイトスポーツカーまとめ

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アリエル_アトム3.5R

知られざる超軽量スポーツカーの世界を、ちょっと覗いてみましょう。

トップ画像の出典: evo via youtube


目次

1.アリエル・アトム
2.BAC Mono
3.KTM X-Bow
4.ラディカル “SR3 SL" & “RXC"

5.エレメンタル RP-1
6.ゼノス E10
7.ジネッタ G40R
8.ケーターハム

アリエル・アトム

アリエル_アトム

画像の出典: By Brian Snelson (Flickr) [CC BY 2.0], via Wikimedia Commons


最近の超軽量スポーツカーブームに火をつけたのは、間違いなくアリエル・アトムです。彼らが登場する以前は、このカテゴリーでまともに活動していたのはケーターハムくらいしかありませんでした。

ホンダK20エンジンを独自にチューニングしたK20Z4(248ps, スーパーチャージャー仕様は320ps)を搭載する車体の重さは、わずか612kgしかありません(アトム3.5)。この軽量シャシーにV8を積んだモデルもあるというのですから、驚きを通り越して呆れてしまいます。

でも最大の特徴は、パイプフレームむき出しのシャシーでしょうね。ドライバーの姿も横から丸見えで、初登場時にはものすごいインパクトがありました。

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BAC Mono

BAC_Mono

画像の出典: By Axion23 [CC BY 2.0], via Wikimedia Commons


フォーミュラカーのような出で立ちのBAC Monoは、車名のとおりシングルシーターです。540kgの軽量なシャシーに、コスワースチューンのフォード・デュラテックエンジン(2.3L直列4気筒・280ps)を搭載していましたが、今後はマウンチューンの2.5L仕様(312ps)が登場する予定です。

軽さの秘訣はチューブラー・フレームと、カーボンファイバー製のボディパネルにあります。プッシュロッド式のインボードサスペンションや、F3スペックのヒューランド製6速シーケンシャルミッションなど、ほぼレーシングカーといえるような作りの車です。

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KTM X-Bow

KTM_X-Bow R

画像の出典: netcarshow.com


オーストリアのオートバイメーカーとして世界に名を馳せるKTM社と、レーシングカーのシャシー・コンストラクターとしてお馴染みのダラーラ社とがタッグを組み作り出したのが、KTM X-Bowです。

アリエルやBACといった英国勢は押しなべてパイプフレームですが、KTM X-Bowはカーボンモノコックを採用しています。また、ダウンフォースを発生するシャシーデザインなど、かなり現代的なつくりになっているのが特徴です。

エンジンのラインナップは2.0L・直列4気筒"TFSI"の1種類だけですが、チューニングの度合いによって、240hp・285hp(GT)・300hp(R)の3タイプが用意されています。

車重はベースモデルが790kg、ウインドスクリーン付きの"GT"が847kg、"R"が800kgです。

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ラディカル “SR3 SL" & “RXC"

Radical_SR3 SL

画像の出典: topgear.com


まるでル・マンのオープンプロトのような外観を持つのが、SR3 SLです。車重はわずか775kgしかありません。

軽量なスペースフレームに搭載されるのは、フォード・エコブーストエンジン(243ps)となります。スロットルと6速ギアボックスはドライブ・バイ・ワイヤでつながっているので、変速はパドルシフトです。

Radical_RXC

画像の出典: radicalsportscars.com


クローズド・コクピットを持ち、快適性にも配慮されているのがRXCです。こちらもル・マン・プロトタイプのような外観ですね。

RXCのエンジンはフォード・エコブースト3.5L V6ツインターボ(460ps)で、7速シーケンシャルギアボックスと組み合わされます。パドルを引いて変速するまでにかかる時間は、わずか50ミリ秒。人間のまばたきするスピードが100〜150ミリ秒ですから、まさに「瞬く間に」シフトチェンジできるわけです。

RXCは乾燥重量940kgとやや重めですが、最高速(296km/h)時には900kgのダウンフォースを発生するので、高速コーナーの旋回速度は市販車最速でしょう。

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エレメンタル RP1

エレメンタル_RP1

画像の出典: caranddriver.com


超軽量スポーツカテゴリーの中でも比較的後発なのがエレメンタル RP1です。初登場時には車重が450kgとアナウンスされ話題を呼びましたが、市販バージョンの車重は580kgになってしまいました。まあ、それでも軽いのですが。

シャシーはカーボンファイバーのタブに、スチール製のサブフレームを取り付けたもの。これに搭載されるのは、フォード製の2.0Lエコブースト(324ps)です。

興味深いのは、ヒップポイントよりも高い位置にペダルがあるという点です。市販車でフォーミュラカーのようなドライビングポジションをとらせることに合理的な意味があるのかはわかりませんが、面白い試みだと思います。

RP1は最近の超軽量スポーツカーの文法に沿った車で、目新しさはありません。しかし使い勝手や運転しやすさへの配慮など、単純に過激さだけを追い求めていない姿勢は評価できます。

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ゼノス E10

ゼノス_E10

画像の出典: Autocar via youtube


アリエル・アトム以外の超軽量スポーツカーの価格は、軒並み1000万円を越えています。ポンド円のレートにもよりますが、アトムも500万円以上する車(アトム3.5は£38,000)です。

しかしゼノス E10の価格は、£24,995。£1=¥135換算で、およそ337万円です。ドアが無いとか5速MTが標準(6速はオプション)だとか問題はありますが、安いのは魅力ですよね。

シャシーはアルミ押し出し材のメインフレームと、ハニカム構造のカーボンファイバーで構成されています。カーボンモノコックタブはBMW i3やi8と同じ素材を使用。ブレーキやステアリング、エンジン、ECU、ギアボックスなどは、フォード製のパーツを流用しています。

エンジンは2.0Lフォード・エコブーストです。「E10」は203ps、「E10S」は254psと、異なるチューニングが施されています。車重は700kgです。

日本にも輸入されることが決まっており、日本語公式サイトもすでに存在します。ところが日本仕様はE10で700万円弱。ゼノスの魅力が損なわれてしまっているのが残念です。

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ジネッタ G40R

ジネッタ_G40R

画像の出典: boldride.com


長らく開店休業状態だったジネッタですが、2005年にローレンス・トムリンソン氏に買収されてからは、着実に成長をつづけています。

ジネッタG40Rは、ワンメイクレース用に作られたG40の公道仕様です。G40にはフォード・ゼテックRが搭載されていましたが、G40Rではマツダ・MZR(177ps)に換装されています。

車重は795kg。FRなのも魅力の1つかもしれません。

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ケーターハム 620R

ケーターハム_620R

画像の出典: caterham-cars.jp


ケーターハムの現行ラインナップで最速のモデルが、SEVEN 620Rです。スーパーチャージャーで過給された2.0Lのフォード・デュラテックエンジン(310ps)を搭載したシャシーは、わずか545kgしかありません。0-100km/h2.8秒のパフォーマンスにも納得です。

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