デイリーF1ニュース(2017年6月9日号)ライコネン「ベッテル優遇は無い」 他
最新のF1ニュースをコンパクトにまとめてお送りするデイリーF1ニュース。
本日のヘッドラインは以下のとおりです。
- ライコネン「ベッテル優遇は無い」
- サインツがフェラーリの候補に!?
- ハミルトン、タイヤ問題の原因解明
- アロンソ「3ヶ月以内に勝てたら残留する」
それではご覧ください。
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デイリーF1ニュース(2017年6月8日号)メルセデスが撤退!? 他
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デイリーF1ニュース(2017年6月10日号)カナダGPフリー走行1・2の結果
ライコネン「ベッテル優遇は無い」
フェラーリのキミ・ライコネンは、「スクーデリアがセバスチャン・ベッテルを優遇している」という、ルイス・ハミルトンの発言を否定しました。
モナコGPではポール・ポジションを獲得し、ホールショットも奪い、レース中盤まではトップを維持していたライコネンでしたが、ピット戦略のせいでベッテルの先行を許し、最終的には2位に終わりました。
ハミルトンの発言はそのことに端を発するもので、当のライコネン自身も、レース直後はピット戦略への不満を述べていたほどです。
しかしデータを細かく見ていくと、ライコネンをアンダーカットさせたフェラーリの戦略はそれほど悪いものではありませんでした。
ピットイン前のライコネンはペースが上がらず、しかも周回遅れが出始めていたこともあり、後方のバルテリ・ボッタスに差を詰められていたからです。
ボッタスがハイペースで追い上げていたダニエル・リカルドを警戒しアンダーカットしたことで、マックス・フェルスタッペンもそれに反応しピットイン、ライコネンもそれらに連鎖しただけで、基本に忠実な戦略をとったにすぎませんでした。
しかしウルトラソフトでロングランを敢行したベッテルのペースが良すぎたために、ライコネンは抜かれてしまったのです。
チームメイトと競争できるかと聞かれたライコネンは「いつもと変わらない」と述べました。
「僕たちはチーム内のルールを知っているし、チームが望んでいることも知っている。それはシンプルで、できる限り全力でレースに望むことだ」
「僕たちはいつも互いを打ち負かそうとしているが、毎回どちらか1人が前に出るだろう。今回もそれが起こった」
Source: Raikkonen rejects claims of Vettel bias at Ferrari | en.f1i.com
サインツがフェラーリの候補に!?
カルロス・サインツは非常に評価の高いドライバーなので、どのチームも注目していると思いますが、フェラーリもその例に漏れず、サインツを2018年からのドライバー候補の1人としてリストアップしているようです。
そしてサインツ自身も、フェラーリから関心を持たれていることを喜んでいます。
「すべてのドライバーが名前を載せたいと思っているリストだから、ありがとうと言いたいね」とサインツ。「でもレッドブルには大きな恩があるから」
「F1には良いドライバーにとっての十分な場所が無いんだ。フェルナンド(・アロンソ)を見ればわかるだろう? 僕はすべての車が同じであることを要求しないけど、僕が完璧な週末を過ごしたなら、フェルナンドは表彰台に上がることはできない」
「でも僕がトロロッソのドライバーであれば、レッドブルに行くチャンスを失うことはないから、全力で挑戦し続けるよ」
サインツとトロロッソの契約は今年切れますが、基本的にはレッドブルへのステップアップを目指すという方針のようです。
個人的には、赤いレーシングスーツを着たサインツを見てみたいですけどね。
Source: Sainz is on Ferrari’s short list for 2018! | en.f1i.com
ハミルトン、タイヤ問題の原因解明
メルセデスは、W08特有のマシン特性のせいで、フロントタイヤが温まりづらく、リアタイヤは過熱しやすいという問題を抱えています。
しかしハミルトンとボッタスが、両方同時にこの問題に悩まされることは無く、モナコGPではハミルトンだけが、タイヤを作動温度に入れられず苦労していました。
ハミルトンはチームと一緒にこの問題の原因解明に取り組んできたのですが、ようやく答えが見え始めたようです。
「ソチ(ロシアGP)では、われわれは異なるセットアップにしていた」とハミルトン。ボッタスが優勝したロシアGPで、ハミルトンは4位でした。
「当初は大した違いは無いように見えたが、小さなニュアンスが異なっていた。たとえばコーナー入り口の安定性とバランスとは対照的に、コーナーの途中から立ち上がりでは、2台は異なったセットアップになっていた」
「私の車コーナーの途中でとても不安定だったので、結局はもっとアンダーステアにして走らなければならなかった」
「ブレーキバイアスと関係がある時もある。モナコではブレーキバランスとメカニカルバランス(おそらくサスペンションやデフのセッティングを意味する)がさらに影響していた。タイヤを温めるために、複数の周回をしなければならなかったからだ」
「4周目には1周目よりもタイヤが良くなっていたけど、フェラーリはそれを1周目からできた」
ハミルトンは他のドライバーよりもレイトブレーキングするタイプなので、ブレーキバランスもフロント寄りのはずですが、それゆえにフロントタイヤが温まるまでは、ロックしやすくなってしまうのでしょう。
低速コースだと尚の事タイヤを温めづらいので、モナコで大苦戦したのだと思います。
Source: Hamilton offers insight into Sochi and Monaco problems | en.f1i.com
アロンソ「3ヶ月以内に勝てたら残留する」
カナダGPのプレレース会見において、アロンソは「もし9月前に勝つか、それに近いことできれば、私は決断を下し、チームに残る」と発言しました。
しかしホンダ製パワーユニットの現状を見る限り、9月までに勝つなんてことは不可能ですし、シャシー的にもフェラーリより優れているようには見えません。
エグゼクティブ・ディレクターのザック・ブラウンが「カスタマーエンジンでも勝てる」と強気なコメントをするなど、マクラーレンは威勢の良いことを言っていますが、ホンダと手を切ると、アロンソの高額なギャラは支払えませんし、財政が逼迫して、チーム運営にも支障をきたすでしょう。
また、アロンソが移籍するにしても、彼のギャラがネックになってきます。
メルセデスやフェラーリにはエースがすでに存在し、レッドブルは子飼いのドライバーを数多く抱えており、他のチームはアロンソのギャラを支払えません。
ルノーはワークスチームですが、財政的な余裕は無さそうです。
となるとアロンソを雇えるのは、結局ホンダくらいしかありません。
ブラウンやアロンソのコメントは、勝てないならホンダからさらに金を引き出してやろうという目論見があるのではないでしょうか。
Source: Alonso wants a win within three months or no 2018 deal | f1fanatic.co.uk
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