セリカもしくはMR2が復活!? エンジニアが開発の可能性に言及
トヨタがMR2もしくはセリカの復活を考えているそうです。
スープラの開発に携わっている甲斐将行氏が明らかにしました。
今回は甲斐将行氏のコメントから、MR2もしくはセリカ復活の可能性について考えてみます。
MR2かセリカが復活する可能性について
「私たちはセリカを復活させたい。MR2を復活させたい」と甲斐氏。
「スープラは最大でした。スープラは市場からの需要が最も大きく、ナンバーワンでした。スープラを復活させたので、次に来るものもマーケットの需要に依存します」
ROAD & TRACKによると、甲斐氏はAWDのコンパクト・パフォーマンス・クーペとして、セリカが復活する可能性を示唆したそうです。
「もしくは全く異なる別のモデルになるでしょう。私たちは成り行きを見守らなければなりません」
現代のスポーツカー開発の難しさ
「スポーツカー開発はますます高価になっています」と甲斐氏。
「スポーツカーは販売量が極めて少ないため、単一の企業が部品や全てのツールに投資する余裕がありません」
「スポーツカーには、他の車と共有できない多くの特定コンポーネントが必要です。スープラで使用しているサスペンションの部品は、カムリやカローラのようなセダンでは使用できません。ご存知のように、ホモロゲーションの問題もますます複雑化し、難しくなっています」
この問題に対する解決策の一つは、新型スープラのように他社と共同開発することです。
他社製のスポーツカーとならば、スポーツカーでしか使えないコンポーネントでも共有できます。
「私たちがこの提携をしなかったら、Z4を市場に戻すことはできませんでした。提携しなければ、スープラを復帰させることは決してできなかったでしょう。だから私たちには、明らかにこのパートナーシップが必要でした」
トヨタも認めるマツダの底力
「私はマツダから学ぶべきことがたくさんあると信じている」と甲斐氏。
「マツダのように非常に長い間スポーツカーを開発しているなら、安くする方法を知っていなければならない。MX-5(ロードスター)の開発を通じて、多くのノウハウを持っていると思う」
「彼らはMX-5の開発を止めたことはなく、彼らはその車を継続的に開発してきました。もしトヨタのようにスープラの開発を16年間も止めていれば、戻るのは非常に困難です」
継続は力なりと言いますが、スポーツカー開発の世界にもそれは当てはまるようですね。
MR2かセリカは本当に復活するのか?
セリカ復活の可能性
セリカがAWDのスポーツカーとして検討されているのは、トヨタ86やスープラと差別化するためでしょう。
フォード・フォーカスRSやVW・ゴルフR、そしてスバル・WRX STIなど、AWDスポーツに対する需要も十分にあります。
ただ、それだと86とスープラの間に位置する車にならざるを得ないでしょう。
AWDのパワートレインを使えば、高価になることは避けられないからです。
スープラはポルシェ・ボクスターよりも安くなると言われているので、700万円以下にはなるでしょう。
仮にスープラが600万円前後だとすると、セリカは400~500万円という価格帯になりますが、その価格帯のクーペに、果たして需要があるかはわかりません。
前述のAWDスポーツはいずれもハッチバックやセダンであり、実用性にも配慮されているからです。
MR2復活の可能性
新型MR2の具体像はまったくわかりませんが、86の下に位置する車としてならば、十分に復活する可能性があると思われます。
というのも、2代目の86がターボ化されるという情報があるからです。
やはりスバルとの共同開発となる新型86には、新開発される2.4リッターのボクサーターボが搭載されると言われています。
排気量が上がるということは、車格も1つアップするはずです。
そうなるとこれまで86が担当してきた、エントリーモデルとしてのスポーツカーが不在となります。
そのスロットに、MR2が収まる……かもしれません。
初代MR2(AW10/11型)は、FF車であるカローラのエンジンやトランスミッション、足回りなどを流用して作られたスポーツカーでした。
今となっては同様の手法を使うことは難しいかもしれませんが、軽量で安価なスポーツカーは、誰もが待ち望んでいるはずです。
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