GMディフェンス ISV シボレー・コロラドベースの歩兵分隊車両
ゼネラルモーターズ(GM)の子会社であるGMディフェンスが、アメリカ陸軍向けの全地形対応車であるISV(Infantry Squad Vehicle, 歩兵分隊車両)を開発しました。
ベースとなっているのはGMのピックアップトラック「コロラド」です。
今回はGMディフェンスのISVについて、概要をご覧ください。
GMディフェンス ISVの概要
ベースはコロラドの最上級グレードである「コロラドZR2」です。
ちなみにISVのコンポーネントの90%は、市販パーツ(シボレー・パフォーマンスのレースパーツを含む)で構成されています。
エンジンは市販車と同じ2.8リッター・直列4気筒ターボディーゼル(186hp)ですし、6速オートマチックトランスミッションもそうです。
市販パーツを使用するのはサプライチェーンの維持やメンテナンスの面で容易であることや、コスト削減の狙いもあるでしょう。
あらゆる地形に対応できるよう、駆動方式はAWD(全輪駆動)となっています。
ISVの車重は2,267kg(5,000lbs)なので、UH-60ブラックホークヘリコプターから吊り下げることが可能です。
また、CH-47チヌーク輸送ヘリに搭載することもできます。
見た目からもわかるように、ISVはほとんど装甲を備えていません。
これはスピードや機動性を優先したためです。
よってISVは、おなじみのハンヴィー(HMMWV)に置き換わるものではありません。
GMディフェンスは2019年夏に、アメリカ陸軍との間で2億1400万ドルの契約を交わしました。
デリバリーは既に2020年10月から始まっており、陸軍は最終的に8年間で2,065台のISVを調達する計画です。
GMディフェンスは車両を生産するために、ノースカロライナ州コンコードにある既存の施設の改修を進めています。
最後まで読んでいただきありがとうございます。以下の関連記事もぜひご覧ください。