アルピーヌがA110でパイクスピークに挑戦!

Alpineの新車情報

アルピーヌA110パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライムに挑戦する準備を整えています。
今回はパイクスピークに挑戦するアルピーヌ A110パイクスピークの概要をご覧ください。


パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライムとは?

パイクスピークを走るNSXタイプS

パイクスピークの初開催は1916年で、既に100年以上の歴史を持つイベントです。当初はコースのほとんどがグラベル(未舗装路)でしたが、2012年に全てがターマック(舗装路)に変更されました。

コースの全長は19.9km。コーナー数は156で、平均勾配は約7%もあります。パイクスピーク山は標高が4,301mもあるので、山頂のゴール付近では空気が薄くなり、ダウンフォースは低下し、内燃機関はパワーダウンしてしまいます。その対策としてターボを装着してきましたが、近年ではEV(電気自動車)の活躍が目立っています。大型のエアロに関しては今も変わらず、パイクスピーク・マシンの象徴と化しています。

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アルピーヌ A110パイクスピーク

パイクスピーク参戦車両は、GT4レースカーをベースに開発されました。A110パイクスピークには、シグナテックによって開発されたエアロダイナミックパッケージが装着されています。シャークフィンエンジンカバー、大型のリアウイング、そしてフロントのダウンフォースジェネレーターなどです。
シグナテックは長年にわたってアルピーヌの技術パートナーを務めており、ル・マン24時間レースではシグナテック・アルピーヌとして参戦してきました。

アルピーヌ A110 GT4

1.8リッターターボエンジンも改良されています。GT4カテゴリーと異なり、パイクスピークのタイムアタック1クラスにはBoP(バランス・オブ・パフォーマンス)が無いため、リストリクター(吸気制限装置)が装着されていません。そのためA110パイクスピークは500psを発生しています。

足回りには特別に開発されたサスペンションを装備。タイムアタック1クラスは駆動方式の変更が認められていないため、市販車と同じく後輪駆動です。車重は950kgに抑えられています。

アルピーヌ A110パイクスピーク

巨大なスプリッターを装着している。山頂に近づくにつれ空気が薄くなるパイクスピークでは、巨大なエアロが必須だ。

星条旗をモチーフにしたリバリーとなっている。

空力を考慮し、ホイールにはカバーが装着されている。

小さな車体に似つかわしくない巨大なリアウィングを装着している。

リアウィングは真ん中だけ空間があるデザイン。エアインテーク後方の乱れた空気を整流するためだろうか。

ディフューザーも装着されているが、リアウィングの迫力には敵わない。

A110パイクスピークのステアリングを握るのは、フランス人ドライバーのRaphaël Astier(ラファエル・アスティエ)です。彼はラリーカーのA110 R-GTを駆り、2019年にはアルピーヌヨーロピアンカップのR-GTカテゴリーで優勝し、2020年には同カテゴリーでフランスR-GTカップのチャンピオンに輝いています。A110で狭く曲がりくねった山道を走るならうってつけの人物といえるでしょう。

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