
BMW M2に、サーキット走行のための高性能グレード「CSL」が追加されます。
BMWにとって、CSLの名前は特別なものですが、E46 M3 CSLが登場した2003年以来、しばらく途絶えていました。
今回はM2 CSLの最新情報についてお伝えします。
エクステリアの項目にスパイショットを追加しました。(2018/10/10)
CSLとは?
CSLとは、「Coupe Sport Leicht」の略です。
Leichtは、ドイツ語で軽量を意味します。
CSLの名を冠した車は、過去に2車種存在しました。
3.0CSL

最初のCSLは「3.0CSL」でした。
これはツーリングカーレース用のホモロゲーションモデルで、3.0CSから200kgも軽量化されています。
翌年にはエンジンのパワーアップと空力パーツの追加により、現代に通じる「CSL」のキャラクターが出来上がりました。
少量(1039台)しか生産されないという部分も、次代のCSLに受け継がれていきます。
E46 M3 CSL

2003年に1383台のみ販売されたのが、E46 M3 CSLです。
ベースグレードからは実に110kgも軽量化されていました。
軽量化とパワーアップがメインで、大型の空力パーツなどは装備されていませんが、これはホモロゲモデルが「M3 GTR」として別に用意されたためでしょう。
3.0CSLと異なるのは、カーボンパーツが多用されている点です。
とくにノーマル比より6.8kgも軽いカーボンルーフの採用は衝撃的でした。
当時はまだレースの世界の技術だと思われていたカーボンパーツを、市販車の屋根に採用したのですから、かなりのインパクトがあったのです。
サーキットと公道の境界線上に存在するのが、CSLだと言えるでしょう。
M2 CSLの概要

新たなCSLも、やはり軽量化に重点が置かれています。
M2 CSLは無駄なものを除去したインテリアを持ち、軽量なバケットシートや、カーボン製パーツで重量を軽減するようです。
エンジンは、現行のM3/M4に搭載されているS55エンジンを、デチューンして流用するとのこと。
したがって3.0リッター・直6ターボは400ps(M3/M4では431ps)となりますが、コンパクトなM2がさらに軽量化されることを考えると、十分なパワーと言えるでしょう。
トランスミッションは6速MTと7速DCTが用意されます。
駆動方式はもちろんFRです。
「CSLはサーキット専用車両にナンバーを付けただけ」だと、BMW Mのボスであるフランク・ヴァン・ミール氏は述べています。
そのため消火器やロールケージなども追加できるようです。
エクステリア
スパイショット(2018年10月撮影)
ニュルブルクリンクで撮影された、M2 CSLもしくはM2 CLと思しきテストカーのスパイショットです。
M2コンペティションがベースになっているようですが、前後にスポイラーが追加されている他、ボンネットやルーフはカーボン製となっています。
タイヤもよりサーキット志向のミシュラン・パイロットスポーツカップ2に変更されている(M2コンペティションはパイロットスーパースポーツ)ようです。
M2 CSLの価格・発売時期
M2のマイナーチェンジは来年予定されているようですが、M2 CSLの発売は、2019年になると見られています。
価格はまだわかりません。
E46 M3 CSLは、ベースグレードのM3より310万円も高かったので、M2 CSLは1000万円オーバーになると思います。
M3やM5にもCSLが追加されるかも?
BMWは、これまで展開してきたGTSグレードを廃止し、CSLに置き換える予定です。
これによりBMWのハイパフォーマンスグレードは、Mモデルのベースグレード、コンペティション・パック、CS、そして最上位にCSLというヒエラルキーを形成することになります。
CSはサーキット走行を重視しつつも4座席で、快適性にも配慮されているのに対し、CSLはナンバー付きのサーキット専用車両という位置付けです。
一方、コンペティション・パックはライトチューンのレベルにとどまります。
BMWは4ドアのCSLを追加したいと考えているようなので、M3やM5にもCSLがラインナップされるかもしれません。
最後まで読んでいただきありがとうございます。以下の関連記事もぜひご覧ください。
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