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ヒュンダイとフィアット・クライスラーが合併!? 実現すれば世界最大の自動車メーカーに

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ヒュンダイフィアット・クライスラー・オートモビルズ(FCA)を買収し、合併するかもしれません。
実現すれば、世界最大の自動車メーカーが誕生します。

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中国勢に割って入るヒュンダイ

以前の、FCAがマセラティとアルファロメオをスピンオフする可能性があるというニュースでは、売却先の有力候補は中国の自動車メーカーだと言われていました。

中国の東風汽車吉利汽車(ボルボの親会社)がFCAの自動車ブランド買収に関心を示し、グレート・ウォールはジープ・ブランドの買収を狙っていたようです。

中国系の自動車メーカーとFCAは、今年の8月末に非公式な会合をしたと言われています。

その後、グレート・ウォール側がジープの買収について「不確実性がある」という書類を上海証券取引所に提出し、FCA側もジープ売却を否定しました。
グレート・ウォールはこれで撤退したと見られています。

東風と吉利は依然として興味を持っていると可能性が高いものの、8月末以降、具体的な動きはありません。
FCAのセルジオ・マルキオンネ会長もイタリアGPのパドックにおいて、「中国の自動車メーカーや他の企業から、公式なオファーは受けていない」とし、これらの話を否定しています。

ところが降って湧いたように、ヒュンダイによるFCAの買収話が持ち上がったのです。

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ヒュンダイとFCAにメリットはあるのか?

中国勢は、FCAが保有する特定の自動車ブランド(アルファロメオやマセラティ、ジープなど)を標的としていましたが、ヒュンダイの場合はFCAそのものを買収し、合併を模索しているそうです。

ヒュンダイにとってのメリット

ブランド同士のシナジー

FCAは高級車事業から手を引きたがっており、それが中国勢からの買収提案につながっていたのですが、ヒュンダイが乗り出すとなれば、アルファロメオやマセラティの売却は無くなるかもしれません。

というのも、ヒュンダイは「ジェネシス」ブランドを引っ提げ、高級車事業にこれから乗り出すところだからです。
アルファロメオやマセラティを手に入れれば、ジェネシスとのシナジーが期待できます。

また、大型のピックアップトラックやSUVは、ヒュンダイにとってラインナップの穴となっていますから、FCAとの合併により、それもカバーできるでしょう。

苦境からの脱出

でもヒュンダイにとって喫緊の課題は、中国における販売低迷です。

韓国へのTHAAD(ミサイル迎撃システムのこと)配備に反発した中国政府は、中国国内から韓国製品を締め出そうとしています。
ヒュンダイはその煽りを受けているのです。

また、アメリカでも上半期に−7.4%も販売台数が減少するなど、苦戦しています。
2017年上半期のアメリカにおける新車販売台数も、前年同期比で−2.1%と減少していますが、ヒュンダイの落ち込みはそれを下回るものです。

ヒュンダイが7月26日に発表した第2四半期決算は、純利益が前年同期比−51%に落ち込むなど、散々な結果でした。
中国は政治がらみなのでどうしようもないですが、アメリカに関しては早々にテコ入れしないとマズイ状況なのです。

FCAにとってのメリット

アニェッリ家のイグジット

FCAの自動車ブランドに売却話が持ち上がった原因は、大株主のアニェッリ家が、自動車事業から徐々に撤退しようとしていることが理由だと言われています。
マルキオンネ会長は、その意を受けて行動しているようです。

ヒュンダイと合併してしまえば、アニェッリ家は相当な利益を手にして、自動車事業から撤退することができます。

コスト競争力の向上

ヒュンダイとFCAが合併すれば、世界最大の自動車メーカーとなるのは確実です
昨年の両社の販売台数を合計は約1150万台であり、フォルクスワーゲンの約1031万台、トヨタの約1017万台を上回ります。

自動車は量産するほどコストを削減できますから、生産規模を大きくすれうば、コスト競争力を引き上げることが可能です。
ヒュンダイとFCAの合併には、かなりのメリットがあると言えるでしょう。

ただし、プラットフォームの統合やサプライチェーンの最適化、販売チャネルの合理化などには、かなり時間を要します。
よって合併の効果が短期間で現れるとは考えにくいです。

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ヒュンダイとFCA、合併の可能性は?

かつては「400万台を生産する規模がないと生き残れない」と言われていましたが、最近ではそれが1000万台になりつつあると、筆者は考えています。

安全性の向上や低燃費技術に加え、自動運転や電気自動車など、最近は自動車メーカーに求められるものが増える一方です。
開発費用はうなぎのぼりですから、ますます利益を出しづらくなります。
そのうえ市場からは「もっと安く!」と要求されるのですから、たまったものではありません。

なので販売台数を大幅に増やして、量産効果でコスト削減しないと、いずれにっちもさっちもいかなくなるでしょう。

販売台数を増やすためには、買収や合併が一番手っ取り早いので、ヒュンダイとFCAが合併する可能性は十分にあると思います。
少なくとも中国の自動車メーカーと組むよりは、FCA側のメリットは大きいはずです。

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最後まで読んでいただきありがとうございます。以下の関連記事もぜひご覧ください。

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