マツダがアウトバックの対抗馬を出してくる!?

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越-KOERU-コンセプトはマツダ版アウトバック!?

マツダ・KOERUコンセプト

画像の出典: carscoops.com


安いガソリン価格のおかげで、大型車市場が活気づいています。OPECが減産を見送ったため、この傾向はしばらく続きそうです。

少し前までの売れ筋モデルといえばハイブリッド車や小型車一色でしたが、ミニバンやSUVがそれに取って代わりつつあります。特にクロスオーバーSUVが伸長著しいようです。

クロスオーバーSUVが人気なのは、走行性能とユーティリティのバランスが良いためです。近年では燃費も向上し、消費者のニーズを全方位で満たすカテゴリーとして認知されつつあります。

絶好調のスバル

スバルはクロスオーバーSUVのビッグウェーブに乗っています。スバルは特に全米で売上を伸ばしており、今年も全米年間販売台数の記録を更新することが既に確定しています。

スバルの好調を支えているのが、アウトバックやXVクロストレックなどのクロスオーバーSUVです。スバルは少ない車種ラインナップをクロスオーバー車でカバーするという戦術を伝統的に得意としてきたメーカーですが、それがここに来て見事にハマっています。

しかしスバルの好調を、競合他社がただ指をくわえて見ているわけがありません。早くもマツダは「スバル潰し」の動きを見せ始めています。


マツダは完全な新車を用意している

Automotive newsの取材に対しマツダの小飼社長は、

  • KOERUコンセプトは、CX-5やCX-9とは関係ない全くの新型車
  • 低く、スポーティーで、ワゴンに近いSUV
  • より大きなドライビングプレジャーを生み出すことを目指している
  • レガシィアウトバックと似たジャンルになる

などとコメントしています。サイズ的にはCX-5と同等である「KOERUコンセプト」ですが、マツダ側はよりスポーティーなワゴンとSUVの中間サイズの車として考えているようです。

ちなみにレガシィアウトバックの全米月間販売台数は、CX-3・CX-5・CX-9の3車種を合わせた数より多いそうです。マツダ側としては何らかの対策を打たざるを得ないのでしょう。

マツダ版アウトバックが他のマツダ車に与える影響

カニバリゼーション問題

ジャンルが細分化してくると問題になるのは、近接するジャンルの自社商品同士で共食いが起こることです。レヴォーグとレガシィアウトバックの間でも、既に共食いが始まっているとの観測もあります。

ボディタイプ別売れ筋 ステーションワゴン

KOERUコンセプトがマツダ版アウトバックだとすると、CX-5やアクセラスポーツは割りを食う可能性が高いです。よって、さらなる差別化が必要となります。

さらなる大型化とハイパフォーマンス化

マツダ版アウトバックは、よりスポーティーなCX-5であり、よりユーティリティに優れるアクセラスポーツと言えます。したがってCX-5は大型化しユーティリティを重視のSUVに、アクセラスポーツはさらにスポーティーなハッチバックになるしかありません。

次期CX-5はCX-9の小型版に、アクセラスポーツはホットハッチ路線に変更されるのでないでしょうか。マツダスピードアクセラの復活も考えられます。

マツダはドイツ路線を辿るのか?

ただしこのような「ニッチ分野のカテゴリーキラー発売→近接する商品ラインナップの大型化やハイパフォーマンス化」という手法は、ドイツのプレミアムブランドが得意とするところです。

シューティングブレークとかグランツーリスモとか名付けられた商品は、それ自体を他と差別化するだけでなく、同クラスの商品群の特徴をより際出せる役割も担っています。全てのクラスにクーペが用意されているのも、同様の狙いがあるからです。

マツダ版アウトバックは、マツダがドイツのプレミアムブランドのような戦略を取れるかどうかの分水嶺となるでしょう。失敗すればカニバリゼーションが起こり、マツダの屋台骨を揺るがすかもしれません。

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