SUPER GT 第2戦富士予選 ホームの富士でレクサス苦戦
NSXは復調気配?
スーパーGT第2戦は予選を終了し、GT500は#12 カルソニック インパル GT-Rが、GT300は#55 ARTA BMW M6 GT3がそれぞれPPを獲得しました。
トップ画像の出典: supergt.net
目次
Q1 レクサスの主力が敗退
Q1で最大の驚きは、トムスの2台とルマンが敗退してしまったことです。
#6 WAKO’S 4CR RC Fは開幕戦の岡山で4位に入ったとはいえ、ウェイトハンデ的には大したことない状況でした。
しかしA.カルダレッリ選手が走路外走行(おそらく4輪すべてがコース外に落ちた)のペナルティを取られ、ベストタイムを抹消された結果、決勝は最後尾15番手からのスタートとなってしまいました。
トムス2台のうち、#37 KeePer TOM’S RC Fに関しては、開幕戦2位の結果として32kgのウェイトハンデを課されていましたから、9位という結果も(40kgハンデの#1 MOTULの4位には見劣りするものの)仕方がないといえます。
しかし#36 au TOM’S RC Fは、ハンデはたった6kgなのにNSX勢と同レベルのタイムしか出せなかったのですから深刻です。
レクサス勢は6台中4台がQ1で敗退してしまい、本拠地で思わぬ失態を晒してしまいました。相変わらず苦戦しているNSXが2台をQ2に送り込んだので、なおのことレクサス勢の情けなさが目立ってしまった感があります。
GT300はM6 GT3とマザーシャシー勢のガチンコ
好調だったのがBMW M6 GT3勢です。#55 ARTA BMW M6 GT3はQ1をトップで、#7 Studie BMW M6は3番手で通過しました。
また、開幕戦ではBOPに苦しめられたランボルギーニ・ウラカン勢も、#88 マネパ ランボルギーニGT3が2番手通過と、直線の長い富士ならではの顔ぶれが上位に並んだ……かと思われました。
ところが#2 シンティアム・アップル・ロータスや#25 ViVaC 86MCなどのマザーシャシー勢が、直線スピードが遅いにもかかわらず上位に食い込み、富士らしからぬ展開を見せます。
Q2 やっぱりGT-R?
日産はPPに#12 カルソニック、2番手は#46 S Road CRAFTSPORTS GT-R、そして4番手に#1 MOTUL AUTECH GT-Rと、セカンドロウまでにGT-Rが3台という、圧倒的に有利な状況で予選を終えました。
他方、レクサス勢は3位に#38 ZENT CERUMO RC F、5位に#39 DENSO KOBELCO SARD RC F、ホンダ勢は6位に#15 ドラゴ モデューロ NSX、8位に#100 RAYBRIG NSXが入ったものの、GT-Rに対しては明らかに劣勢です。
本命はJAF-GT300か
PPは#55 ARTAが獲得したものの、2位は#25 ViVaC、3位には#31 TOYOTA Prius apr GTが入り、FIA-GT3勢が圧倒する展開とはなりませんでした。
FIA-GT3勢の中では#55 ARTAが頭一つ抜けている感じですが、ARTAのM6は公式練習から原因不明のトラブルが相次いでおり、長丁場の500kmレースを無事に走り切れる可能性は低いです。
決勝予想 雨は降らないが……
直線が長くオーバーテイクしやすい富士スピードウェイでは、バックマーカーも処理しやすいため、PPからスタートした車がぶっちぎってしまう展開になりがちです。
なのでGT500に関しては、#12 カルソニックが逃げ切る可能性がもっとも高いでしょう。GT300は#55 ARTAの信頼性に問題があるので、燃費に優れる#31 aprが有利にレースを展開すると思われます。
しかし予選でどれほど良いポジションを確保しようとも、雨が降れば台無しです。
決勝日の天気予報が雨なので、戦前には荒れたレースになると見られていました。しかしどうやら雨は朝のうちに止み、決勝は完全ドライで行われることになりそうです。
とは言え単調なレースにはならないでしょう。決勝日は気温こそ予選日とほぼ同じですが、風速が8.3m/sと予選時より3.0m/sも増すため、各チームが空力のセッティング変更を強いられ、勢力図も変化するはずだからです。
しかも決勝日朝のフリー走行はウェット路面になるはずなので、空力セッティングを試すこともできず、決勝は出たとこ勝負でやるしかありません。思いもよらないダークホースが躍進するお膳立ては、十分に整っていると思います。
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