スイフトスポーツ(ZC32S)の口コミ・評価まとめ 日本が誇るピュアなホットハッチ!
最近のホットハッチは高性能化・高価格化が進んでしまい、若者やスポーツドライビング入門者が気軽に買える車ではなくなってしまいました。
そんな風潮の中でただ1車種だけ、伝統的な立ち位置を守り続けているホットハッチがあります。それがスズキ・スイフトスポーツです。
トップ画像の出典: netcarshow.com
目次
- スイスポは世界的名車になれる
- インテリア
- ナビ・電装系
- エクステリア
- パワートレイン
- ハンドリング
- 乗り心地・静粛性
- 安全装備
- 値引き額・中古車動向
- 愛車を高く売る条件4つ。買取り、走行距離……では残りの2つは?
スイスポは世界的名車になれる
日本車で世界的な名車と認められた車としては、マツダ・ロードスターがあります。2座席のオープンカーという伝統的な価値観をリバイバルし、大ヒットしました。
スイフトスポーツは低コストで走りを楽しめる=若者やスポーツドライビングの入門者向き=伝統的なホットハッチの価値観を守り続けています。
でもロードスターのようにリバイバルしたわけではありません。他社のホットハッチが高性能化・高価格化しているため、いつの間にか唯一の伝統的なホットハッチになっていたのです。
スズキがスイスポのコンセプトを変更せずに生産を続けていけば、ロードスター的な評価をされる車になるのに時間はかからないと思います。高級品でなくてもユニークであればヘリテージを築けるのは、ロードスターが証明済みです。
インテリア
シート
フロントシートはホールド感・座り心地ともに良いです。ただしクッションが固めなので、合わない人だと腰が痛くなることがあります。また、毛玉がつきやすく、高級感はありません。
リアシートは緊急用と考えておいた方が無難でしょう。
室内の質感と使い勝手
インパネの材質はプラスチッキーで安っぽいですが、スポーティなデザインでそれを上手くカバーしています。でもホコリや傷がつきやすいです。ステアリングやシフトブーツの赤ステッチはカッコいいんですけどね。
ステアリングホイールは本革巻きです。クルコンやオーディオコントローラーもついているので便利に使えます。
スポーティさを売りにするホットハッチですが、ペダル周りの評判が良くありません。位置が悪く、フットレストもしょぼすぎます。
小物収納
スズキは軽自動車には小物入れをたくさん付けるくせに、普通車の方はなぜか小物入れが少なめです。
助手席側にはエアコン吹き出し口の前にプッシュ式のドリンクホルダーがありますが、運転席側にはありません。
運転席側のドリンクホルダーはステアリングから離れたドアポケットにあるので、運転しながらだと飲みづらいです。
センターコンソールにもドリンクホルダーがありますが、四角形なので細身のロング缶を入れると暴れます。
ラゲッジスペース
必要最低限のラゲッジスペースしかありません。床下にも収納がありますが、容量には期待しない方がいいです。
- リアシート使用時……130L
- リアシート使用時(床下収納含む)……210L
- リアシート格納時……455L
ナビ・電装系
メーター・スイッチ関連
昼間に影がかかると、メーター類が見えにくくなります。
スイスポに限ったことではありませんが、水温計の動きが遅いです。サーキット等を走るなら、社外品の水温計をつけた方がいいでしょう。
燃費計は誤差が大きすぎて当てになりません。スイスポで燃費を計るなら、満タン法で計測すべきでしょう。タンク容量は42Lです。
時計がありません。ナビをつけない場合は、レーダー探知機の時計で代用している人もいるみたいです。
その他電装系
ホーンの音がチープです。交換しましょう。
エクステリア
エクステリアデザインはシンプルです。でもそれが逆にストイックな感じでスポーティさを演出しています。
チャンピオンイエローは見栄えが良く、評判も上々です。
前後のスポイラーはカッコいいのですが、駐車場の車止めでフロントスポイラーを壊さないよう気をつけましょう。
重厚なドアの開閉音からも、ボディ剛性の高さを感じられますよ。
ヘッドライト
ディスチャージヘッドランプはメーカーオプションです。
タイヤ
純正タイヤサイズ(195/45R17)が珍しいサイズなので、純正と同サイズのタイヤを見つけるのが難しいです。
パワートレイン
エンジン
レスポンスが良くフラットトルクなので、ストレス無く気持ちよく走れるエンジンです。加速は大したことありませんが、一旦スピードに乗ってしまえば粘りがあるので、MTでも頻繁にシフトチェンジしなくても大丈夫です。
初期型は若干低速でギクシャクしていたのですが、2015年10月にECUが変更されて以降はスムーズになりました。とはいえ電スロの制御は今でもイマイチなままです。
また、エンジンブレーキの効きの悪さは改善されてません。
排気音は、スポーツと名乗っている割りにはショボいです。マフラー交換に関しては、以下のリンク先をご覧ください。
ギアボックス
6MTのシフトストロークは長めなものの、フィーリング良くスパッとシフトチェンジできます。クラッチのミートポイントは手前気味ですが、つながりがスムーズなので扱いやすいです。ただしファイナルギアがハイギアードなので、スポーツ走行をメインとするならファイナルギアを交換すべきでしょう。
CVTの出来もかなり良いです。MTモードが7速なので、超クロスレシオのMT感覚で操作できます。キックダウンも鋭いです。
燃費
実燃費は街乗り9〜14km/L、郊外・高速道路16〜20km/Lとなります。ハイオク仕様なので注意しましょう。
ハンドリング・取り回し
運動性能
ハンドリングは流石の一言。ステアリングの操作に対して車体が違和感なく反応しますし、ロールが少ないので狙い通りのラインを走れます。しかしクイックな電動パワステは、やや軽すぎる印象です。
リアの安定感も抜群なので、高速コーナーや連続するコーナーの切り返しなどで怖い思いをすることもありません。高速域での直進安定性も高いです。
ブレーキは踏力に応じて効くタイプです。きっちり踏めば十分な制動力が立ち上がるので問題ありません。
取り回し
着座位置が高めなので運転しやすいです。けれどハードにスポーツ走行するなら、バケットシートに交換すべきかもしれません。後方視界に関しては、先代モデルよりも視認性が良くなりました。
意外な弱点としては、5.2mという最小回転半径の大きさが挙げられます。慣れないうちはバック駐車に苦戦するでしょう。
ドアミラーが大きく、しかも左右の視界を遮る位置があります。着座位置との兼ね合いもありますが、ちょっと問題ですよね。
乗り心地・静粛性
乗り心地
足回りは硬めですが不快ではなく、むしろスポーティで心地よいレベルです。
ただしリアシートの乗り心地は、お世辞にも良いとは言えません。
静粛性
アイドリングはとても静かです。ただしエンジン音が静かすぎるので、スポーティさに欠けると感じるかもしれません。
遮音性自体は高いのですが、純正ポテンザのロードノイズは大きめです。
ビビリ音が発生します。ワイパーや内装の立て付けの悪さに起因するものですから、治すのは諦めるべきだと思います。
安全装備
安全装備 | スイフトスポーツ |
---|---|
横滑り防止装置 | ◯ |
プリクラッシュブレーキ | − |
車線逸脱警報 | − |
レーンキープアシスト | − |
ブラインドスポットアシスト | − |
クルーズコントロール | ◯ |
レーダークルーズコントロール | − |
ハイビームアシスト | − |
アダプティブヘッドライト | − |
ヒルホールドシステム | ◯※1 |
運転席・助手席エアバッグ | ◯ |
サイド・カーテンエアバッグ | − |
※1 CVT車のみ。
値引き額・中古車動向
値引き額
値引き対象 | 値引き額(万円) |
---|---|
車両本体 | 16.3 |
オプション | 5.6 |
中古車動向
走行距離30,000km以下で総額150万円以下という良好な条件に限定しても、結構な台数が流通しています(2016年6月時点)。
ただしスイスポという車の性質上、なんらかの改造が施されていることが多いです。スイスポの中古車を探すなら、中古車情報サイトをこまめにチェックするだけでなく、車の状態について詳しく問い合わせてみることをオススメします。
最後まで読んでいただきありがとうございます。以下の記事もぜひご覧ください。