Lucid MotorsのEV「Air」は、業界地図を塗り替える
Lucid Motors(ルシッド・モータース)は米中二カ国の資本が出資するジョイント・ベンチャーです。
ファクトリーはアリゾナにあります。
そのルシッド・モータースが発表したEV「Air」は、ラグジュアリーでありながらも、圧倒的なスペックを備えるハイパフォーマンス・セダンのようです。
しかもテスラ・モデルSに対抗するだけの価格競争力も有しています。
画像の出典: motor1.com
Lucid Motors “Air"
Airの注目点は「性能(スペック)」「自動運転」「デザイン」の3つです。
まずはスペックから見ていきましょう。
Airのスペック
Airが搭載するバッテリーパックの容量は、ノーマルでは100kWhですが、オプションでは何と130kWhもの大容量です。
テスラ・モデルS P100Dがその名の通り100kWhのバッテリー容量ですから、Airはその3割増となります。
ちなみにバッテリーはサムスンSDIと共同開発したものです。
130kWh仕様のAirは1000psを発生し、0-60mph(0-96km/h)をわずか2.5秒で駆け抜けます。
2.5秒というタイムは、モデルS P100Dとまったくの同タイムです。
130kWhのバッテリーが生み出す航続距離は、643kmとなっています。
モデルS P100Dは同507km(米国EPAの計測値)なので、Airが市販化されれば、ゼロ・エミッション・ヴィークルの航続距離世界最長記録※1が更新されることになるでしょう。
※1 現在のレコードホルダーはモデルS P100D。2位がトヨタ・ミライ。
Airの自動運転システム
テスラと同様に、ルシッドも自動運転に対応するようです。
レーダーとカメラ、それにLiDAR(ライダー。紫外線・可視光線・近赤外線などを用いて、遠くにある対象までの距離や、対象の性質を分析できるリモートセンシング技術で、小さな物質の検出に適している)を用いると、ルシッド側は主張しています。
LiDARは自動運転における有用性を認められながらも、小型なものほど高額であるために、コストの問題から搭載されてきませんでした。
たとえばGoogleの自動運転テスト車両に使われているLIDERは、1台あたり75000ドルだと言われています。
Lucid Airの価格は?
そんなLiDARを搭載すると主張しているAirですが、100,000ドルで販売するそうです。
また、65,000ドルで購入できるグレードも後に追加するとコメントしています。
つまりルシッドは何らかの形で、LiDARの小型化と低コスト化を実現しつつあるのでしょう。
もし市販バージョンのAirにLiDARが搭載されれば、自動車産業全体に巨大なインパクトをもたらすはずです。
Airのデザイン
Airのエクステリアは、ラグジュアリーなデザインがひときわ目を引きます。
インテリアも上質そのもの。テスラと同様にシンプルですが、テスラのように味気のないデザインではありません。
この印象的なデザインのままで、ルシッド側の想定するスペックや自動運転システムを搭載して市販化できれば、テスラを始めとする他の自動車メーカーにとって脅威となるはずです。
ルシッドは2020年代の自動車市場で台風の目になるかもしれませんね。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
中国系EVメーカーの活動が目立ち始めていますね。
NextEVのスーパーカーもとんでもないパワーを誇る代物です。
もはや中国製=安かろう悪かろうという時代ではなくなってきています。
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