フェラーリ新型車のパテントイメージは、70周年記念のスペチアーレ?
昨年8月にフェラーリがEUの知的財産局に登録した、新型車両のパテントイメージが明らかになりました。
完売したラ・フェラーリがベースと思われるデザインなのですが、細部の意匠は完全に異なっており、フェラーリの70周年記念モデルなのではないかと早くも騒がれています。
今回はパテントイメージとラ・フェラーリの画像を比較しながら、「謎のフェラーリ」の正体に迫りたいと思います。
謎のフェラーリのパテントイメージ
前後左右のフェンダーすべてにフライング・バットレスを配置するやり方は、つい先日公開された812スーパーファストと同じです。
また、細身のLEDヘッドライトは、フェラーリの日本進出50周年を記念して作られた「J50」と共通しています。
フライング・バットレスと細身のLEDヘッドライトは、フェラーリの新たなデザイン言語なのかもしれません。
謎のフェラーリの正体とは?
パテントイメージの車両が、フェラーリのラインナップの中でどのような位置づけとなるのでしょうか。
考えられるパターンを推測してみました。
① 70周年記念の限定車(スペチアーレ)
1947年に創業されたフェラーリ社の40周年を記念したモデルが、かの有名なF40です。
同様に50周年のときにはF50が、55周年にはエンツォ・フェラーリが発売され、それらのモデルは現在でも高値で取引されています。
しかし60周年にも65周年にもスペチアーレは発売されず、ラ・フェラーリが発売されたのは、66周年という中途半端な時期です。
創業◯◯周年に限定車を発売するという伝統は、とっくに廃れてしまいました。
また、パテントイメージの車両はラ・フェラーリの改良版である可能性が高く、創業70周年を記念して発売するモデルとしては、いささか貫禄不足です。
これまでのスペチアーレはみな新設計でしたし、記念モデルである可能性は低いと思われます。
② 既存モデルをベースにした限定車(ビスポーク)
上述のJ50やF12TdF、599GTOなど、フェラーリは既存モデルをベースにした限定車をちょくちょく発表しています。
優良顧客のみに販売される、「超」少量生産の限定モデルです。
パテントイメージの車両が既存モデルベースの限定車だと仮定すれば、ラ・フェラーリに似ているのも辻褄が合います。
謎のフェラーリがラ・フェラーリのビスポークである可能性は高いのではないでしょうか。
③ 次世代モデルのコンセプトカー
パテントイメージがコンセプトカーという線もあると思います。
例えばラ・フェラーリのDNA(ハイブリッド・システムなど)を受け継ぐという文脈で、わざと似せてあるのかもしれないからです。
創業70周年の今年に次世代のフェラーリ・コンセプトを発表するという話があっても、何ら不思議ではありません。
なんにせよ今年はフェラーリにとって記念すべき年ですから、3月のジュネーブ・モーターショーで何らかの発表がなされるはずです。
お正月前の子供のように、期待しながら待つとしましょう。
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