デイリーF1ニュース(2017年6月13日号)ルノー、大型アップグレードは来年まで無し 他

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本日のヘッドラインは以下のとおりです。

  • ルノー、大型アップグレードは来年まで無し
  • ペレスのチームオーダー無視にはお咎め無し
  • カナダGPの興味深い数字
  • メルセデスは24時間体制で開発していた

それではご覧ください。

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デイリーF1ニュース(2017年6月12日号)カナダGPを振り返る

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デイリーF1ニュース(2017年6月14日号)カナダでメルセデスはマクラーレンと交渉した 他


ルノー、大規模アップグレードは来年まで無し

ルノー・スポールF1のボスであるシリル・アビテブール氏は、レッドブルからの批判に対し「毎レースのようにアップグレードが行われている」と反論していましたが、それは小規模な「マイナーアップグレード」であり、大規模な「メジャーアップグレード」は、来年まで無いと認めました

「レッドブルは、バクー(アゼルバイジャンGP)でアップグレードが行われると主張していましたが、恒久的なアップグレードが行われています」とアビテブール氏。「1つのレースごとに、小さな改良が続けられているのです」

「昨年、私たちは大きな期待と大きなインパクトをもたらしたアップグレードをもたらしましたが、それを毎年繰り返すことはできません」

「今はコンスタントな改善についてのすべてが、全体的な違いをもたらしています。そこには魔法の弾丸はありません。レースごとに、エンジンはダイノのプログラムが進行するにつれ、さらに信頼性が高まっていくでしょう」

次の大規模アップグレードは来年になる予定です、まったく新しいコンセプトになるでしょう。それは違いを生み出しますが、2018年になると言っておきます」

カナダGPでは、ホンダがアップグレードを投入しなかったことをマクラーレンが批判していましたが、ルノーでも状況は同じみたいですね。
それだけ開発が難しいということなのでしょう。

Source: Abiteboul: 'No major engine upgrade until next year!’ | en.f1i.com

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ペレスのチームオーダー無視にはお咎め無し

フォース・インディアのCOOであるオトマール・サファナウアー氏は、チームオーダーがあったにも関わらず、セルジオ・ペレスエステバン・オコンにポジションを譲らなかったことに理解を示しました。

オコンはピットインを遅らせていたため、ダニエル・リカルド(レッドブル)とペレスの隊列に追いついたときには、もっともフレッシュなタイヤを持っており、ペースも3台の中で最も良いという状況でした。

ペレスはリカルドを抜きあぐねていたたため、フォース・インディア・チームはオコンをペレスの前に出し、リカルドにチャレンジさせようとしたのですが、ペレスは拒否。
結局リカルドは抜けず、逆にその後追い上げてきたセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)に、フォース・インディアの2台は抜かれてしまったのです。

「私たちは順位を入れ替えることについて話していたが、セルジオは『リカルドが周回遅れに引っかかるから』と何度か言った」とサファナウアー氏。「私たちはそれに同意しました。そのときフェラーリが追いついてきたのです。順位を入れ替えるのに2〜3秒かかりますから、そうする時間がありませんでした」

「思い出してほしいのは、セルジオがフレッシュタイヤだったのはずっと以前のことで、彼には手に入らないものだったのです。それでオコンと同じになるでしょう、わかりませんがね」

「私たちはピットウォールで、それ(オコンを先行させること)について話しました。いいアイデアだと思いましたが、私たちはセルジオを行かせることにしました。なぜなら彼は、偉大なオーバーテイカーですから」

サファナウアー氏は、フェラーリが追いついてきたので順位を入れ替える時間的猶予が無かったと語っていますが、実際にはオコンがペレスに追いついてから、フェラーリが追いつくまでにはかなりの時間があったので、ちょっとペレス寄りなコメントだと思います。

ペレスはフォース・インディアのドライバーですが、オコンはメルセデスのドライバーであり、エンジン使用料の大幅な値引きの代わりにシートを提供している間柄ですから、対応に違いがあるのでしょう。

Source: Force India backs Perez’s Canadian GP behavior | en.f1i.com

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カナダGPの興味深い数字

ルイス・ハミルトンが65回目のポール・ポジション(PP)を獲得し、アイルトン・セナに並んだカナダGP。
次に目指すのは、ミハエル・シューマッハーのPP記録68回です。

しかしセナのPP獲得率は40.4%と圧倒的で、さすがのハミルトンもこれには及びません(ハミルトンは33.3%)。

カナダGPにおいてハミルトンは、「ポール・ポジション」「ファステストラップ」「全周回ラップリード」「優勝」という、グランドスラムを達成しました。
ハミルトンがグランドスラムを達成したのは4回目ですが、そのうち2回は今シーズン(中国、カナダ)のことです。

ちなみにベッテルも、グランドスラムは4回なのだとか。
グランドスラム回数が最も多いのはジム・クラーク(8回)で、以下アルベルト・アスカリ(5回)ミハエル・シューマッハー(5回)ジャッキー・スチュワート(4回)アイルトン・セナ(4回)ナイジェル・マンセル(4回)となっています。

カナダGPでは、ランス・ストロールが初入賞しましたね。
F1に適応できず苦戦していた印象がある彼ですが、18歳と230日でのポイント獲得は、F1の歴史上2番めに若いということで、実はかなり早く成功した部類に入ります。

ちなみにポイント獲得の最年少記録は、言うまでもなくマックス・フェルスタッペンです。
彼が17歳と184日で入賞してしまったために、18歳のストロールは批判にされがちです。

Source: Hamilton takes fourth grand slam as Stroll grabs first points | f1fanatic.co.uk

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メルセデスは24時間体制で開発していた

モナコでの惨敗から一転、カナダで見事なカムバックを果たしたメルセデス
チームを率いるトト・ウォルフ氏は、「チームはフラットアウト(全開)だった」と語っています。

「何が起こったのかを冷静に評価するために、エンジニアのグループが集まった。昼夜を問わずファクトリーには明かりが点灯し、人々はシミュレーターで作業していた」

「それは24時間体制で10日間連続で実行され、そのグループで休みを取った者は誰一人としていなかった」

「ルイス(・ハミルトン)は、明らかに不可欠な部分だ。モントリオールで彼は傑出しており、予選でそれを示した。そのオンボードを見てもらえばわかるが、もはや飛んでいるようだったよ。そして彼は、レースでもそれを見せてくれた」

「調査と分析プロセスのリーダーシップは、おそらく6〜8人だ。その下で働く全てのグループとともに、全てのデータを掘り下げ、やり遂げたハードな仕事に関して分析し、正しい答えを出すことが重要だ。このスポーツに銀色の弾丸は無い

アビテブール氏とウォルフ氏が、同じようなことを言っているのが興味深いですね。

Source: Mercedes pushed 24/7 in run-up to Canada, reveals Wolff | en.f1i.com

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