デイリーF1ニュース(2017年6月23日号)FIA、オイル不正燃焼の規制を強化 他
最新のF1ニュースをコンパクトにまとめてお送りするデイリーF1ニュース。
本日のヘッドラインは以下のとおりです。
- FIA、オイル不正燃焼の規制を強化
- アロンソ、来年のインディ500には出ない
- ハース、バクーではスポッターを配置
- ザウバーのドライバー2人はカルテンボーン離脱に動揺
それではご覧ください。
前日のデイリーF1ニュース
デイリーF1ニュース(2017年6月22日号)ザウバー代表、突然の解任 他
翌日のデイリーF1ニュース
デイリーF1ニュース(2017年6月24日号)アゼルバイジャンGP フリー走行1・2の結果 他
FIA、オイル不正燃焼の規制を強化
2017年のシーズンイン直前に、「メルセデスはエンジンオイルを不正に燃焼させ、パワーブーストを得ている」とレッドブルが主張し、ちょっとした騒動になりました。
オイルを燃料として使うので、オイル・アズ・フューエルと呼ばれています。
その後FIAは、オイル使用量と化学成分の監視を開始、全チームがオイル・アズ・フューエルを行っていないという結論を出しています。
しかし監視の目をすり抜ける手段があるとも言われており、違法でもバレずに済む可能性があるようです。
どんなエンジンであっても、オイルはガソリンとともに少しづつ燃えてしまうので、誤魔化しやすいのだと思います。
今回、FIAの技術委員は「オイルを燃料として使用することは禁止されている」「燃焼のために使用できる唯一の燃料はガソリンである」「燃焼を改善する目的でオイル中に成分または物質を添加するのは、レギュレーション違反である」ということを明文化した書類を、チーム側に送付しました。
また、2018年以降は、オイル・アズ・フューエルに関するレギュレーションをさらに強化し、
- メインオイルタンク中の油量の常時監視
- パワーユニットと給油口間のアクティブ制御バルブの禁止
- グランプリの週末に使用できるオイルは、エンジン1基あたり1仕様のみ
などの制限が追加されるそうです。
Source: FIA tightens F1 oil-as-fuel restrictions | en.f1i.com
アロンソ、来年のインディ500には出ない
今年はモナコGPを欠場してまで渡米したフェルナンド・アロンソでしたが、来年は「多分出ない」そうです。
「第一の目的は、F1に走ること、そしてF1で勝つことだ」とアロンソ。「インディは可能性として無くなる。第一の目的があるのだから」
「明らかに現時点のマクラーレンには競争力が無い。エンジンの部品の1つに、勝つほどの競争力が無いことはわかっている」
アロンソの言う「エンジンの部品の1つ」とは、おそらくMGU-Hのことだと思われます。今年のホンダのトラブルは、ほぼMGU-Hに集中しているので。
「チームが競争力を得る可能性を探求していると確信している。そして上手く行けば、来年マクラーレンは別のポジションに入るだろう」
マクラーレンの内部では、メルセデスへのスイッチは既定路線なのでしょうか。
しかしアロンソ自身がマクラーレンに残るかどうかは、また別問題のようです。
「私の場合は、彼ら(マクラーレン)が持っているエンジンとは関係なく独立している。私は勝ちたいだけなので、何が起こるか見守りたい」
移籍については「ギャンブルはしない」と語ったアロンソ。この3年間のような苦労は、もう懲り懲りなのでしょう。
Source: Will Alonso race at Indianapolis again in 2018? “Probably not”, he admits | f1fanatic.co.uk
ハース、バクーではスポッターを配置
インディ500などのオーバルレースでは、スポッターと呼ばれるサポートスタッフが、ドライバーの代わりに周囲の状況を確認し、無線で伝えるのが当たり前になっています。
イン側に車がいれば「インサイド」、逆なら「アウトサイド」、車体がライバルの前に出たら「クリア」と言った具合に、ぶつからないようなライン変更のタイミングを教えてくれる存在です。
そんなスポッター・システムを、ハースF1チームはアゼルバイジャンGPで導入します。
「誰かがGPSやデータを見て、そこに誰がいるかを見る必要がある」と語るのは、ハースチームのボス、ギュンター・シュタイナー氏です。「他の人は、実際に何が起こっているかを見てみよう」
前者はピットにいるエンジニアたちが担当しているので、後者を担当するのがスポッターということになります。
「ドライバーがどのように反応すべきかわかっていて、伝えることができるとしても、レースエンジニアはあまりにも多くのことをしているために、それはまだ難しい。両方の車にスポッターがいれば、かなり簡単になる」
今後全てのレースでスポッターを置くというわけではなさそうですが、必要に応じて使う方針のようです。
Source: Haas to rely on 'spotters’ in Baku | en.f1i.com
ザウバーのドライバー2人はカルテンボーン離脱に動揺
突如としてザウバーからの離脱が発表されたモニシャ・カルテンボーン氏。
マーカス・エリクソンとパスカル・ウェーレインにとっても、寝耳に水だったようです。
エリクソンは「まったくの突然だった」とコメント。「(人事は)私が関与するものではないので、背後に何があるかはわからないが、私がそれを知ったのは数日前のことだった」と、不意打ちに近い状態で、カルテンボーン氏の離脱を知らされたことを明らかにしました。
また、ドライバーが不平等に扱われていたことがカルテンボーン氏離脱の原因だと
いう報道についてエリクソンは「まったくの嘘なので、過去24時間以内に起こったこと全てに怒っている」と、チーム側と同じく報道内容を否定しています。
一方、ウェーレインは、カルテンボーン氏離脱にショックを受けているようです。
「私は彼女ととても良い関係でした。彼女がしてくれたことに対して、とても感謝しています。彼女のおかげで、私はザウバーにいます。私が負傷したときも、彼女はとても助けてくれました。『とても感謝している。あなたのことを決して忘れない』と彼女に言ったこともあります」
ホンダとの交渉窓口になっていたのもカルテンボーン氏だと言われており、彼女の離脱が今後のザウバーチームに与える影響は大きいでしょう。
カルテンボーン氏の後任については、昨日まではコリン・コレス氏の名前が取り沙汰されていましたが、今日になってARTグランプリのボスであるフレデリック・ヴァスール氏が、有力候補として浮上してきました。
ヴァスール氏は元々ルノーF1に所属していたものの、シリル・アビテブール氏と衝突し、昨年限りでF1界から去っていました。
Source: Sauber drivers stunned by Kaltenborn exit | f1fanatic.com
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