ランボルギーニ、ベントレー、ブガッティもEV・PHEVにシフト 圧倒的なパフォーマンスをEVでも実現!
フォルクスワーゲン・グループは、排ガス不正のスキャンダル発覚以降、EV(電気自動車)やPHEV(プラグインハイブリッド車)へのシフトを進めてきました。
しかしランボルギーニ、ベントレー、ブガッティの3ブランドに関しては、いまだにEVやPHEVをラインナップしていません。
超高級ブランドにふさわしいパフォーマンスを、EVやPHEVでは提供できないと考えていたのでしょう。
ですが今後はそれら3ブランドも、EVやPHEVを積極的に投入していきます。
ポルシェ・ミッションEのプラットフォームと、超大容量のバッテリーにより、プライスタグに見合うだけのパフォーマンスを実現できる目処がついたようです。
今回はランボルギーニ、ベントレー、ブガッティの3ブランドが、2019年に市販化する予定のEVとPHEVについてお伝えします。
ランボルギーニ、ベントレー、ブガッティの電動化戦略
フォルクスワーゲン・グループの社内では、ポルシェ・ミッションEのコードネームを「J1」と呼称しているようです。
このJ1のプラットフォームやコンポーネントを流用した車は、すでにいくつか計画されていますが、それらは全てフルサイズの4シーター(4人乗り)で、魅力的なスタイリングを有する、圧倒的なパワーとトルクを備えた車という点で共通しています。
各ブランドのEV・PHEVの車名
アウディはJ1の姉妹車を、e-tron GTと名付けました。
また、ベントレーは、J1ベースのEVにバーナートという名前を付けると言われています。
バーナートとは、かつてル・マン24時間レースを制したベントレーのワークスドライバー、ウルフ・バーナートから取ったものです。
ランボルギーニはPHEVを計画しています。
パナメーラ E-ハイブリッドと同じMSBプラットフォームを使用するようです。
名前は1968〜1978年の間に生産していた4シーターのGTカー「ランボルギーニ・エスパーダ」にあやかり、「Nuova E-Spada(ヌオーヴァ・エスパーダ)」となります。Eの後ろにハイフンが入っているのは、PHEVであることを示すためでしょう。
ブガッティにはシロンをEV化するというプランもあったようですが、結局はヌオーヴァ・エスパーダをベースとするPHEV「アトランティック」を追加するようです。
このブガッティ・アトランティックは、シロンよりも安価(といっても家が建つほどの価格でしょうけど)なモデルとなります。
ガソリン車を凌駕するパフォーマンス
V型10気筒やV型12気筒、あるいはW型16気筒といったエンジンを搭載しているランボルギーニ、ベントレー、ブガッティの3ブランドが、EVやPHEVにシフトするからといって、性能面で妥協するはずがありません。
ハイパフォーマンスこそが、ブランド・アイデンティティとなっているからです。
他の追随を許さない高性能なEV・PHEV
J1をベースとするEVには、402ps、536ps、670psの3つの仕様があります。
これには115kWhのバッテリーが組み合わされるようです。
しかも2022年までには、150kWhの超大容量バッテリーを搭載した仕様も追加されます。
この仕様では、フロントに186psのモーターを1つ、リアに375psのモーターを2つ搭載し、総出力はなんと946psになるというのですから驚きです。
これだけのハイパフォーマンスを実現しつつ、航続距離は805km(500マイル)以上を達成するというのですから、もしかするとポルシェが開発中の全固体電池の完成に目処がついたのかもしれませんね。
ランボルギーニ・ヌオーヴァ・エスパーダとブガッティ・アトランティックのパフォーマンスは、パナメーラ・ターボS E-ハイブリッドに準じたものになるでしょう。
680psというシステム総出力を叩き出すパナメーラと同等以上になるわけですから、圧倒的な動力性能となるのは確実です。
価格の方も圧倒的だと思いますけどね。