デイリーF1ニュース(2018年4月5日) F1チームは女性を冷遇している?
最新のF1ニュースをコンパクトにまとめてお送りするデイリーF1ニュース。
本日のヘッドラインは以下のとおりです。
- F1チームは女性を冷遇している?
- FIA職員がF1チームに移籍することの問題点
- バーレーンGPにおける各チームのタイヤセレクト
それではご覧ください。
F1チームは女性を冷遇している?
イギリスに拠点を置くF1チームは、賃金の男女格差に関する情報を政府に提出しています。
それによると女性は男性に比べて、時間あたりの平均給与で17〜27%も低いことが判明しました。
この「ジェンダー・ペイ・ギャップ」調査は、250人以上の従業員を抱える英国企業が対象です。
平均値または中央値における男女の賃金比較や、賃金水準ごとの男女比率などが、調査結果として公表されています。
F1はどのチームにおいても男女の賃金格差が大きく、給与の平均値で7.4〜40.0%、給与の中央値では14.8〜32.9%も、女性の方が低賃金になっています。
ウィリアムズは中央値で最も男女格差が大きなチームですが、その副代表が女性(クレア・ウィリアムズ)というのは皮肉ですね。
ちなみに一番女性を冷遇しているのは、あろうことかFOM(Formula One Management)自身でした。
FOMでは給与の平均値における男女の賃金格差が、実に51.9%にも達しています。
どのチームにもいえるのは、上級職における女性の比率が少ないということです。
低賃金の職種では従業員の男女比率がほぼ50:50なのに対し、中および高賃金の職種では最大でも2割程度しか女性職員がいないために、平均値や中央値における賃金の男女格差が大きく開いてしまっています。
女性が出世しづらい環境をどうにかしなければ、賃金格差は埋まらないでしょう。
Source : F1 teams report gender pay gap data | sidepodcast.com
FIA職員がF1チームに移籍することの問題点
マルチン・ブコウスキーやローレン・メキーズなど、FIAの重要なポジションに就いていたエンジニアが、F1チームに移籍するという事態が立て続けに起こりました。
ザウバーの代表であるフレデリック・ヴァスールは、このような動きが各チームの機密情報の流出につながることを懸念しています。
「FIAが彼らのような重要人物を守るための解決策を、見つけることができないという状況は残念だ」とヴァスール。
「私はマルチン(ブコウスキー)と居た時の状況を完璧に覚えている。彼はFIAを辞める2週間前に、すべての風洞に居た」
「ローレンはすべての車の重要なディテールを熟知している。たとえ彼が安全性にフォーカスしていたとしても、主要な構造を認識していることに変わりはない」
「ある段階で、FIAを信頼できない場合には、彼らは非常にオープンである必要があるため、問題なり得る。われわれがFIAに対し、規則に服しているかどうかを尋ねなければならない。われわれがそれを恐れていては、混乱の火種になるだろう」
有力チームの重要情報を知る人物をヘッドハンティングするのは、有力チームに追いつくための最も手っ取り早い手段です。
FIAはいわゆるガーデニング休暇(転職するまでに一定の期間を空けること)で対応しようとしていますが、それでも情報漏えいを完全に防ぐことはできないでしょう。
この問題の解決策を見つけるのは、難しいかもしれません。
Source: Ferrari FIA signing knows 'key details’ of all current F1 cars | autosport.com
バーレーンGPにおける各チームのタイヤセレクト
バーレーンGPで各チームが選んだ各コンパウンドごとのタイヤセット数は、上の画像のとおりです。
メルセデス、フェラーリ、レッドブルのビッグ3は、いずれも7セットのスーパーソフトタイヤをチョイスしています。
バルテリ・ボッタスだけが1セット多くソフトタイヤを選んでいますが、後はほぼ同じです。
スーパーソフトタイヤを一番多く(9セット)選んだのはマクラーレンでした。
マクラーレンのマシンはダウンフォース重視の設計なので、柔らかいタイヤでも摩耗が少ないのでしょう。
バーレーンGPに持ち込まれる中では最も固いミディアムタイヤを誰よりも多くチョイスしたのは、ザウバーのマーカス・エリクソンです。
ミディアムはおそらくレースで使われないと思うので、彼がなぜこのような選択をしたのかはわかりません。
Source: Similar tyre choices among the top teams in Bahrain | f1technical.net
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