デイリーF1ニュース(2018年6月17日)F1のブレーキはどこまで進化するのか
最新のF1ニュースをコンパクトにまとめてお送りするデイリーF1ニュース。
本日のヘッドラインは以下のとおりです。
- F1のブレーキはどこまで進化するのか
- マクラーレンでスタッフと経営陣が対立か
- メルセデスがカナダGPで抱えていた冷却問題
それではご覧ください。
F1のブレーキはどこまで進化するのか
2008年から2018年までの10年間で、F1のブレーキは飛躍的に進化しました。
ブレーキメーカーのブレンボが公開したデータから、その進化のほどを確認してみましょう。
今年と10年前のカナダGPを比較すると、停止距離が22%も短縮されました。
2008年の停止距離は平均113メートルだったのに対し、2018年はなんと平均88メートルでしかなかったのです。
当然制動時間も減少し、今年はターン10(ヘアピン前)で2.44秒、ターン13(最終シケイン前)で2.0秒となっています。
オーバーテイクが減少するのも仕方がないのかもしれません。
そのかわり減速Gが増加し、ドライバーの負担も大きくなっています。
前者は10年前に平均4.4G(カナダGP)でしたが、今年は4.9Gに増加しました。
ベンチレーションのために設けられたブレーキディスクの穴の数は10年間で70倍になり、ブレーキパッドのエネルギー消費も10%増大しましたが、逆にブレーキキャリパーは15%も軽くなっています。
技術力のたまものですね。
A decade of braking progress | pitpass.com
マクラーレンでスタッフと経営陣が対立か
ホンダからルノーにエンジンをスイッチしたものの、マクラーレンは優勝から程遠いポジションにいます。
カナダGPではフェルナンド・アロンソがリタイア、ストフェル・バンドーンは2周遅れの16位という散々な結果に終わりました。
マクラーレンのレーシングディレクターであるエリック・ブーリエは、カナダでの低調なパフォーマンスの原因を説明できなかったため、スタッフたちは怒っているそうです。
現場の責任者が原因をわかっていないのですから、しばらくはパフォーマンスが改善することはないでしょう。
そんな経営陣をスタッフたちは見限り、反乱を起こそうと計画しているようです。
腐敗しているチームを立て直すべく、スタッフたちはマーティン・ウィットマーシュをチームに復帰させようとしています。
ウィットマーシュは2014年にチームから離脱しましたが、マクラーレンに25年間も勤続した経歴の持ち主で、大株主のマンスール・オジェとも親しいとされる人物です。
株主がどれほどお金を持っていても、スタッフの支持が無ければチームを運営できません。
スタッフの意思を汲んだ株主が、ブーリエを外してウィットマーシュを復帰させる可能性は十分にあると思います。
Source : McLaren face revolt as staff appeal to former boss Martin Whitmarsh to help ailing F1 team | dailymail.co.uk
メルセデスがカナダGPで抱えていた冷却問題
メルセデスはカナダGPで投入予定だったアップデートを見送ったため、すでに6戦分の距離を走破した古いエンジンを使わざるを得ませんでした。
しかし問題が発生したのはエンジンではなく、シャシーだったのです。
ルイス・ハミルトンは「エンジンがブローするかと思った」とコメントしています。
「スタートしてターン2を抜けたときから、パワーが落ち始めた」とハミルトン。「私たちはパワーの目標をはるかに下回っていた」
チームメイトのバルテリ・ボッタスは、ハミルトンのシャシーに冷却問題が発生していたことを明らかにしています。
「ルイスには、エンジンとは全く関係ないシャシーの冷却問題があった」とボッタス。「レースの非常に早い段階から、シャシーサイドに現れた冷却問題があった。それはセーフティ・カーの間に発生していた」
チームはピットストップの際に、冷却口のルーバーを調整したりしたそうです。
その甲斐あってかハミルトンは完走できましたが、ポジションをダニエル・リカルドに明け渡すことになってしまいました。
Source: Cooling issue, not engine problem, held Hamilton back in Canada | f1i.com
最後まで読んでいただきありがとうございます。以下の関連記事もぜひご覧ください。