デイリーF1ニュース(2018年8月1日)2018年の各チーム分配金(賞金)額が判明
最新のF1ニュースをコンパクトにまとめてお伝えするデイリーF1ニュース。
本日のニュースは以下の3本です。
- 2018年の各チーム分配金(賞金)額が判明
- ルノーがFインディアの再起を妨害する理由
- ジョビナッツィ、SF71Hは「劇的に改善した」
それではご覧ください。
2018年の各チーム分配金(賞金)額が判明
F1に参戦中の各チームに対する、2018年度の分配金支払い額が明らかになりました。
チーム名 | カラム1 | カラム2 | LST | CCB | その他 | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|
フェラーリ | 24.9 | 39.9 | 52.4 | 29.9 | 147.2 | |
メルセデス | 24.9 | 47.3 | 29.9 | 26.6 | 128.8 | |
レッドブル | 24.9 | 32.4 | 26.8 | 26.6 | 110.7 | |
マクラーレン | 24.9 | 12.5 | 24.3 | 61.7 | ||
Fインディア | 24.9 | 27.4 | 52.4 | |||
ウィリアムズ | 24.9 | 24.9 | 49.9 | |||
ルノー | 24.9 | 22.4 | 47.3 | |||
トロロッソ | 24.9 | 17.5 | 42.4 | |||
ハース | 24.9 | 15.0 | 39.9 | |||
ザウバー | 24.9 | 10 | 34.9 |
カラム1は、前年のコンストラクターズランキング上位10チームに均等配分される金額です。
現在は10チームしかエントリーしていませんから、必然的に全チームが対象となります。
2490万ポンドですから、日本円だと約36.6億円です。
カラム2は、前年のコンストラクターズランキングの順位に応じて傾斜配分される金額です。
チャンピオンのメルセデスは4730万ポンド(約69.5億円)を受け取るのに対し、最下位のザウバーは1000万ポンド(約14.7億円)に過ぎません。
LSTは「ロングスタンディングチーム」の略で、フェラーリのみが該当します。
長期間に渡りF1に参戦しているフェラーリは、その功績だけで順位に関係なく5240万ポンド(約77億円)も受け取っているのです。
CCBは「コンストラクターズチャンピオンシップボーナス」の略で、フェラーリ、メルセデス、レッドブル、マクラーレンの4チームだけが受け取る権利を有しています。
その他はレッドブルとメルセデスのみが受け取れるボーナスです。
昨年はメルセデスがタイトルを獲得したものの、分配金額ではLSTのあるフェラーリが上回りました。
LSTだけで4位のフォース・インディアの分配金と同額を受け取っているのは、いくらなんでも優遇しすぎだと思います。
あとマクラーレンが4番目に多く受け取っていることには、違和感がありますよね。
ボーナスの類は直近の成績と無関係に支払われるので、チーム間の財政格差を固定化させるだけです。
2021年からは是正すべき点でしょう。
Source : Formula 1 teams’ prize money payments for 2018 revealed – racefans.net
ルノーがFインディアの再起を妨害する理由
仮にフォース・インディアが新たなオーナーに買収されたとしても、他チーム全ての合意が無ければ、分配金等を権利を喪失してしまいます。
にもかかわらず、ルノー、マクラーレン、ウィリアムズの3チームは、合意を拒否する姿勢を見せているのです。
反対する理由についてルノーのシリル・アビテブールは、「Bチーム」の拡大を防ぐためだと説明しています。
フェラーリのBチームとなったハースの躍進や、ザウバーの復活を見てもわかるように、Bチームとなれば低予算でも好結果を残すことが可能です。
フォース・インディアの新たなオーナーが、メルセデスのBチーム化を望む確率は、かなり高いといえるでしょう。
「われわれが好むのは、このようなタイプのF1ではない」とアビテブールは言います。
「そのような構成は、マスターチームや従属するチームとしての恩恵を享受していない(独立した)チームが、それぞれのレベルで競争力を持つことが不可能になる。我々はそれを少し恐れている」
Bチーム(ハースやザウバー)を持つことで、マスターチーム(フェラーリ)も、データ収集等で恩恵を受けることになります。
Bチームを持っていないルノーは、今後不利になっていくわけです。
だからフォース・インディアがメルセデスのBチームとならないように、牽制しているのだと考えられます。
またBチームのドライバーが、Aチームに道を譲るというシーンも増えることでしょう。
そのような状況は、スポーツとして健全ではありません。
しかし合意を拒否している当のウィリアムズも、2019年からはメルセデス製ギアボックスとリアエンドに切り替えることが判明しています。
程度の差こそあれ、Bチーム化の動きは止まらないでしょう。
Source : Force India: F1 power struggle over team’s future – bbc.com
ジョビナッツィ、SF71Hは「劇的に改善した」
フェラーリのリザーブドライバーであるアントニオ・ジョビナッツィが、ハンガロリンクで行われたインシーズンテストにおいて、非公式ながらもコースレコード(1分15秒648)を記録しました。
ハイパーソフトタイヤでのタイムなので、ハンガリーGPのセバスチャン・ベッテルのタイムと単純比較はできませんが、それでも見事です。
「バルセロナテストでも試していたけど、劇的に改善したと言わなければならない」とジョビナッツィ。
「これは大きなステップだ。前回は5月で、今は7月末だからね。これほどの改善が車から見て取れるのは、本当に良いことだよ」
「それはチームとドライバーが、車を改善する素晴らしい仕事をしたことを示している」
ザウバーでシャルル・ルクレールが大活躍しているので、ジョビナッツィとしてはルクレールがフェラーリに移籍した場合に、その後任としてザウバーでレギュラーを獲得するくらいしか、道が残されていません。
今回のテストはフェラーリ首脳陣へのアピールになったのでしょうか。
Source : Giovinazzi says Ferrari SF71H has 'improved dramatically’ – f1i.com
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