ランボルギーニ・アヴェンタドールの後継モデルはプラグインハイブリッド! それでもV12は維持!
ランボルギーニ アヴェンタドールの後継モデルは、どうやらプラグインハイブリッドになりそうです。
しかし、自然吸気のV型12気筒は維持されます。
あくまでV12にこだわるところがランボルギーニらしいですね。
今回はアヴェンタドール後継モデルについて、これまでに判明している最新情報をお伝えします。
更新情報
スーパーキャパシタ搭載の可能性と、シャシー制御による「体感」重量対策について、項目を追加しました。(2019/03/13)
アヴェンタドール後継モデルの概要
プラグインハイブリッド
自然吸気へのこだわり
ランボルギーニで最高技術責任者を務めるマウリツィオ・レッジャーニ氏は、「私にとってターボエンジンは、エモーションの削減となる」と語っているので、間違いなくV12自然吸気が維持されることでしょう。
そしてこのことは、ライバルとの大きな差別化要因となります。
EV走行距離(=バッテリー搭載量)は?
レッジャーニ氏は、アヴェンタドール後継モデルのEV走行距離が、顧客のニーズではなく、法律によって決まると語っています。
燃費規制のレベルによって、必要とされるEV走行距離(=バッテリー搭載量)が異なるためです。
「いくつかの議論が進んでいる」とレッジャーニ氏。「ある人は20km、またある人は30kmと言い、中国では50kmだと議論されている」
「そして通常、我々は世界で1つの仕様しか開発しない」
1つの仕様で世界の市場に対応しなければならないということは、燃費規制が最も厳しい市場に合わせなければならないということを意味します。
つまり車重の大幅増は避けられないということです。
レッジャーニ氏は、アヴェンタドール後継モデルの車重が、軽量に仕上がった場合でも150~200kg増えると推定しています。
スーパーキャパシタ搭載の可能性
2019年のジュネーブモーターショーにてレッジャーニ氏は、アヴェンタドール後継モデルにスーパーキャパシタを採用することを示唆しました。
レッジャーニ氏は、アヴェンタドールのスターターバッテリーとして既にスーパーキャパシタを使用している事実に言及し、「我々はスーパースポーツカーのために、これが最も適切な解決策の一つであると確信している」と述べています。
スーパーキャパシタならば重量増を最小限に抑えることが可能です。
また、スーパーキャパシタは内部抵抗が低いため、大電流での充放電を素早く行うことができます。
自然吸気エンジンの低速トルクの薄さに対し、モーターアシストを効果的に機能させることができるでしょう。
ランボルギーニは、LB48Hというハイパーカーの開発を通じて、マサチューセッツ工科大学(MIT)と共にスーパーキャパシタを開発しています。
LB48Hで得られた知見が、次期V12モデルにフィードバックされることになりそうです。
スーパーキャパシタはエネルギー密度の低さや、蓄電できる時間の短さがネックとなっていましたが、何らかの解決策が見つかったのかもしれません。
他では見られない試みなので、どのようなものが出来上がるのか今から楽しみですね。
重量増にどう対処するか?
車重が増えても電動モーターを活用すれば、加速性能だけは向上させることが可能です。
しかし、サーキットのラップタイムは確実に悪化します。
アヴェンタドールSVJは、ニュルブルクリンク・ノルドシュライフェにて、市販車最速タイムを記録(6分45秒)しましたが、レッジャーニ氏はこの記録はしばらく更新できないと考えているようです。
とはいえ重量増への対策が無いわけではありません。
前輪をモーターのみで駆動して軽量化
レッジャーニ氏は、プロペラシャフトを必要としない駆動方式を考えているようです。
後輪をエンジンからの出力で駆動し、前輪は電動モーターの出力のみで駆動します。
「私の個人的な考えでは、これがシャシーの最高の制御とマネジメントを提供するための、ベストコンセプトだと思う」とレッジャーニ氏。
「さらなるアジリティと重量増との釣り合いを再び取るのを助けるために、フロントに完全なトルクベクタリングを持たせるのも簡単だろう」
しかし電動モーターだけでは、速度が上がるにつれて効果が低下してしまいます。
そこでレッジャーニ氏は、モーター用のギアボックスをフロントに設置することを考えているようです。
「プロペラシャフトを必要としないため、電動モーターをフロントに配置する方が、はるかに扱いやすい場合がある。私はそれが最善の解決策になると思う」
レッジャーニ氏が考えているのは、BMW i8のような構成なのでしょう。
i8もエンジンが駆動するのは後輪のみで、前輪はモーターが担当する前後分業型ですし、フロントアクスルにはモーター用の2速ギアボックスが設置されています。
しかしi8は、エンジンが1.5リッター直3ターボです。
自然吸気のV12を載せようとしているランボルギーニとは、考え方が全く異なります。
シャシー制御による「体感重量」対策
もう一つの重量対策は、ドライバーに車体の重さを体感させないようなキビキビとしたハンドリングを、シャシーの電子制御によって実現することです。
レッジャーニ氏は、リアホイールステアリングやトルクベクタリング、そして車のあらゆる面を素早く制御可能なシステムのおかげで、車重の知覚を最小限に抑えることができると語っています。
価格・発売日
価格に関する情報はまだありません。
アヴェンタドール後継モデルは、2020年に登場するといわれています。
その前に、63台限定で生産されるハイブリッド・ハイパーカーの「LB48H」が発売され、ランボルギーニのハイブリッド技術が明らかになる予定です。
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