トヨタがMR2の復活を検討中! 新型はEVになる?

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トヨタ MR2(SW20型)
画像の出典: By GreenGhost74 [CC BY-SA 4.0 ], from Wikimedia Commons

トヨタMR2セリカを復活させるのではないかという噂は根強くありました。
トヨタのエンジニアも復活を期待するようなコメントをしていたほどです。

セリカもしくはMR2が復活!? エンジニアが開発の可能性に言及 – 車知楽

トヨタ・モーター・ヨーロッパのバイスプレジデントであるマット・ハリソン氏は、パリモーターショーにおいて、MR2の復活は議論の段階にあると語り、トヨタ社内において検討段階に入っていることを公に認めました。
つまり復活が検討されているのはセリカではなく、MR2なのです。

今回はMR2が選ばれた理由と、復活するMR2がどのような車になるかについて、現在判明している最新情報をご紹介します。


MR2の復活

なぜMR2なのか?

MR2(AW11型)

MR2およびMR-Sは、伝統的にミッドシップ・レイアウトを採用した2シータースポーツです。
運動性能の面では理想的なミッドシップですが、居住性や積載性には難があると言わざるを得ません。

一方、セリカは2ドアクーペなものの、後席を持つ車です。
利便性ではセリカの方が明らかに勝っています。
ただでさえスポーツカーが売れない時代に、なぜセリカではなく、MR2の復活が検討されているのでしょうか。

86の存在

セリカが検討対象から外れた理由には、86の存在があります。

トヨタ 86

86はかつてのセリカとほぼ同等のボディサイズを持つ2ドアクーペで、2+2の座席レイアウトを持つ点も同様です。
駆動方式こそ異なりますが、セリカと現在の86は、非常に似通った車であると言えます。
それは差別化するのが難しいということでもあるのです。
そのためセリカは復活の対象から外されたのでしょう。

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復活後のMR2はどんな車になるのか?

トヨタ MR-S(海外ではMR2の車名で販売)

MR2の基本的なレイアウトは不変でしょう。
つまり2シーター・ミッドシップレイアウトが踏襲されます。
問題は、どんなパワートレインを搭載するかです。

トヨタは豊富なパワートレインを持っているので、やろうと思えば何でも作れると思いますが、単純にガソリンエンジンを搭載しただけでは、商品としての競争力に不安があります。
先述したように、ミッドシップスポーツカーの利便性は皆無だからです。

トヨタが新生MR2を、スポーツカーラインナップのどこに位置づけるかはわかりません。
86よりもコンパクトなモデルになるかもしれませんし、新型スープラと86の中間に位置するモデルになるかもしれません。
前者なら300万円以下、後者ならば400~500万円程度になるはずです。

しかし前者ならば尚のこと経済性が重視されますし、後者ならポルシェ 718ケイマンアルピーヌ A110に対し、ある程度対抗できるようなパフォーマンスが無ければ、顧客は納得しないでしょう。

EV化という切り札

トヨタ得意のハイブリッド、もしくはプラグインハイブリッドという選択肢もあります。
しかし流石のトヨタも、本格的なスポーツ走行が可能なハイブリッド・パワートレインは持っていません。
販売台数が期待できないMR2用に専用開発するというのも、非現実的です。

イギリスの自動車メディアであるAUTOCARは、新生MR2はEVになるのではないかと予想しています。
EVはランニングコストが低いため、車両本体価格がある程度高くても許容されますし、バッテリーを床下に敷き詰めれば低重心にすることも可能です。
そして電動モーターの加速性能は、ガソリン車を圧倒しています。

AUTOCARの予想CG

唯一の問題は重量ですが、トヨタが開発中の全固体電池が実用化されれば、それも解決するでしょう。
全固体電池の実用化までには5年ほどかかると言われていますが、2020年代前半から半ばに登場するという新生MR2には、まさにうってつけです。
新生MR2は全固体電池搭載のスポーツカーとして、華々しくデビューするかもしれません。

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