新型ジムニーを旧型と比較! 伝統を守りつつ新技術を積極的に採用
新型ジムニーがついに発売されました。
20年ぶりのフルモデルチェンジであるにもかかわらず、キープコンセプトで登場した新型ジムニーですが、一体何が変わったのでしょうか。
そこで今回は、新旧ジムニーのスペックや装備を比較してみました。
受け継がれた部分とそうでなかった部分、そして新たに追加された装備をご確認ください。
内外装の比較画像もあります。
更新情報
画面から表がはみ出した場合にスクロールできるようにしました。(2018/07/10)
エクステリアの新旧比較
デザインの比較
ボディサイズの比較
寸法(mm) | 旧型ジムニー | 新型ジムニー |
---|---|---|
全長 | 3395 | 3395 |
全幅 | 1475 | 1475 |
全高 | 1715 | 1725 |
ホイールベース | 2250 | 2250 |
トレッド(前) | 1265 | 1265 |
トレッド(後) | 1275 | 1275 |
全高が10mm高くなった以外は、新旧でサイズは変わっていません。
インテリアの新旧比較
新型はフロントドアガラスの前方下端が切り欠かれているなど、視界を良くするための工夫が見て取れます。
ダッシュボードの中央にはタッチスクリーンが装備され、現代的な装いになりました。
ステアリングのチルト調整ができるようになったのは朗報ですね。
新型は35mmの幅で上下に調整可能です。
また、新型ジムニーの「XC」「XL」には、シートヒーターが標準装備されています。
旧型ジムニーでも特別仕様車にはあった装備ですが、カタログモデルに装備されたのは大きな変更点です。
シャシーの新旧比較
シャシーは新型も変わらずラダーフレームですが、クロスメンバーの追加により、ねじり剛性は旧型比で1.5倍も向上しました。
また、ボディーマウントゴムの大型化により、振動も低減されています。
次はオフロード走行に関連する数値を比較してみましょう。
スペック | 旧型ジムニー | 新型ジムニー |
---|---|---|
アプローチアングル | 49° | 41° |
ランプブレークオーバーアングル | 32° | 28° |
ディパーチャーアングル | 50° | 51° |
最低地上高 | 200mm | 205mm |
意外なことに、アプローチアングルとランプブレークオーバーアングルは、新型の数値の方が劣っています。
電子制御
新型にはヒルディセントコントロールやブレーキLSDトラクションコントロール等の、電子制御システムが追加されました。
また、ヒルホールドコントロールやクルーズコントロール(XC)などの、日常の使い勝手を高める装備も新たに追加されています。
アプローチアングルやランプブレークオーバーアングルは悪化したものの、新しい電子制御技術の採用によって、新型ジムニーの悪路走破性は向上していると考えていいはずです。
特にぬかるみからの脱出においては、パッシブなシャシー性能よりも、電子制御によるアクティブな制御の方が効果的と言えます。
パワートレインの新旧比較
エンジンの新旧比較
スペック | 旧型ジムニー | 新型ジムニー |
---|---|---|
最高出力(ps)/回転数(rpm) | 64/6500 | 64/6000 |
最大トルク(Nm)/回転数(rpm) | 103/3500 | 96/3500 |
MT燃費(km/L) | 14.8(JC08) | 16.2(WLTC) |
AT燃費(km/L) | 13.6(JC08) | 13.2(WLTC) |
新型は最高出力の発生回転数が500rpm下がっていますが、最大トルクもわずかに下がってしまいました。
燃費に関しては改善したのはMT車のみで、AT車では新型の方がむしろ悪化していますが、実際にはAT車の燃費も、新型の方が良くなっているものと考えられます。
旧型がJC08方式での燃費計測であるのに対し、新型は実燃費に近いWLTC方式の数値だからです。
トランスミッションの新旧比較
MT車のギア比
ギア | 旧型ジムニー | 新型ジムニー |
---|---|---|
1速 | 5.106 | 5.809 |
2速 | 3.017 | 3.433 |
3速 | 1.908 | 2.171 |
4速 | 1.264 | 1.354 |
5速 | 1.000 | 1.000 |
後退 | 5.151 | 5.861 |
ファイナル | 4.300 | 3.818 |
新型の1~5速は全体的にギア比が低くなっていますが、ファイナルギア(最終減速比)がハイギアード化されているため、トータルで見るとそれほど変わっていないはずです。
AT車のギア比
ギア | 旧型ジムニー | 新型ジムニー |
---|---|---|
1速 | 2.875 | 2.875 |
2速 | 1.568 | 1.568 |
3速 | 1.000 | 1.000 |
4速 | 0.696 | 0.696 |
後退 | 2.300 | 2.300 |
ファイナル | 5.375 | 5.375 |
AT車のギア比に変更はありません。
安全装備の新旧比較
新型にはデュアルセンサーブレーキサポート(衝突被害軽減ブレーキ)を初めとする、予防安全技術が搭載されました。
- デュアルセンサーブレーキサポート
- 車線逸脱警報
- 標識認識
- ハイビームアシスト
- 誤発進抑制
- ふらつき警報
- 先行車発進通知
これらの機能は旧型ジムニーにはありませんでしたから、大きな改善点といえるでしょう。
ただし「XC」および「スズキセーフティサポート装着車」のみの搭載となります。
価格の新旧比較
最後に、新旧ジムニーの価格を比較してみます。
価格(万円) | 旧型ジムニー | 新型ジムニー | ||
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グレード名 | 5MT | 4AT | 5MT | 4AT |
XC | 151 | 162 | 174 | 184 |
XL | 設定なし | 158 | 168 | |
XG | 129 | 140 | 146 | 156 |
全体的に20万円前後の価格上昇が見られますが、装備の充実を考えると妥当な金額といえるでしょう。
最近は安全基準や燃費規制が厳しくなり、その分の開発コストが上乗せされているため、新型はむしろバーゲンプライスといえるかもしれません。
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