チゼータ・モロダー V16Tがオークションに
V型16気筒エンジンを搭載するユニークなスーパーカー「チゼータ・モロダー V16T」が、RMサザビーズのオークションに出品されます。
今回はその概要をご覧ください。
チゼータ・モロダー V16Tの概要
チゼータ・モロダー V16Tは、ランボルギーニのテストドライバー兼エンジニアだったクラウディオ・ザンポーリに、作曲家で「ディスコの父」と呼ばれるジョルジオ・モロダーが投資して開発されました。
スタッフの多くもランボルギーニ出身だったそうです。
車体のデザインも、カウンタックやミウラを手掛けたマルチェロ・ガンディーニが担当しています。
6.0リッター・V型16気筒が横置きに搭載されているのは、ミウラに触発されたものだそうです。
エンジンパーツにはランボルギーニ ウラッコに搭載されているフラットプレーンV8のものを使用しています。
ギアボックスは5速マニュアル。
車体はチューブラーフレームとアルミ製ボディワークで構成されています。
ちなみにチゼータ・モロダーのデザインは、ランボルギーニ ディアブロのプロトタイプ第2案として、ガンディーニがクライスラー(当時のランボルギーニ親会社)に提案したものだと言われています。
第2案は第1案の修正案でしたが、クライスラーは不採用としました。しかし、結局第2案(つまりチゼータ・モロダー)を超えるデザインを作り出せず、第2案をベースに量産型ディアブロを作り上げたのだそうです。
オークションに出品された個体は、1988年12月5日にロサンゼルスで開催されたイベントで公開されたもので、シャシーNo.001のプロトタイプとなっています。
その後モロダーはプロジェクトの遅れに不満を持ち、ザンポーリと決別してしまったため、市販車のV16Tには「モロダー」の名前がありません。
したがってチゼータ・モロダーのネームプレートが付けられているのは、このシャシーだけです。
V16Tはこのプロトタイプも含めて10台しか生産されませんでした。
当時の価格は60万ドルだったそうですが、オークションではどのくらいの価格が付くのか想像も付きません。
オークションは2022年1月に開催されます。
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