新型グランドチェロキーがFRに? アルファとプラットフォーム共有
ジープ・グランドチェロキーといえば、アメリカンSUVの象徴のような車ですが、新型グランドチェロキーは、ハンドリングが鋭いイタリア車のようなモデルになるかもしれません。
アルファロメオ・ステルヴィオと、共通のプラットフォームになる可能性が急浮上してきたためです。
画像の出典: netcarshow.com
新型グランドチェロキーのシャシー
現行型・第4世代のグランドチェロキーは、2010年にローンチされました。
このときはすでに「ダイムラー・クライスラー」ではありませんでした(提携解消は2007年)が、開発スタートが提携解消前だったために、グランドチェロキーにはメルセデス・ベンツMクラスと共通のプラットフォームが採用されています。
アルファとのプラットフォーム共有化
新型グランドチェロキーにアルファのプラットフォームが使われるという話のネタ元は、フィアット・クライスラー・オートモビル(FCA)CEOであるセルジオ・マルキオンニ氏本人です。
実はこの人、色々な所に顔を出しては、爆弾発言をかまして場を引っかき回すことで有名だったりします。
F1におけるフェラーリの不振も、マルキオンニCEOに振り回されているためだと言われるほどですからね。
そんなマルキオンニCEOがデトロイト・オートショーで受けたインタビューの中で、「さらに進化したアルファロメオ・プラットフォームのもっとも自然な応用は、グランドチェロキーだ」と語ったのです。
しかもアルファロメオの「ジョルジョ・プラットフォーム」を、新型グランドチェロキーに使えるかどうかの研究はすでに終了しているのだとか。
「研究成果はグランドチェロキーを開発する際の基礎となるだろう」とのことですから、両ブランドのプラットフォーム共有化は実現可能なのでしょう。
しかしマルキオンニCEOは「何かが起こらない限り、今後60日以内にその提案が実行されることはない」とも語り、明言は避けました。
ただし、アルファとジープのプラットフォーム共有化に関してマルキオンニCEOは、「実現すればジープの歴史において、確実に大きな位置を占めることになる」と、期待感をにじませています。
駆け引きに長けたマルキオンニCEOのことですから、今回の発言は観測気球なのかもしれません。
市場の反応が良ければ、ただちに実行するはずです。
ジョルジョ・プラットフォームとは?
アルファロメオが開発した最新の後輪駆動プラットフォームです。
ジュリアやステルヴィオに採用されています。
このプラットフォームの特徴は、何と言っても切れ味鋭いハンドリングです。
しかし優れたハンドリングの代償として、10億ドルという莫大な開発費がかかっています。
$1=¥110円換算だと、1100億円ですね。
よってアルファだけで独占的に使用していては、開発費をペイできません。
そのためFCAの他ブランド──マセラティやダッジ──で使われるとの噂は以前からあったのですが、まさかのジープ、しかもグランドチェロキーの名前が出てくるとは、まさに青天の霹靂でした。
新型グランドチェロキーの発売時期
第5世代となる新型グランドチェロキーは、本来は2017年に出るはずだったのですが、遅れることがすでに明らかになっています。
グランドワゴニアも発売されるかどうか不透明な情勢ですし、ジープの開発スケジュールが混乱しているのは間違いありません。
しかしグランドチェロキーはジープの主力車種ですから、2018年には新型が投入されるはずです。
遅れたとしても2019年初頭まででしょう。
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