ヴェゼルハイブリッドの評価・口コミ Zは内装、RSは燃費と走り
SUV売上No.1のヴェゼルの魅力は、かっこいいエクステリア、高級感のあるインテリア、室内の広さ、走りの良さなどです。マイナーチェンジ(M/C)で振幅感応ダンパーが全車標準装備となり、弱点だった乗り心地も改善されました。さらに完成度を増したヴェゼルハイブリッドのディテールに、ユーザーのホンネから迫ります。
画像の出典: honda.co.jp
ヴェゼルハイブリッドのグレード
当初は3種類でしたが、2016年2月に「RS」が追加されました。
ヴェゼル ハイブリッド
標準グレードです。しかし実質的には廉価グレードという扱いでしょう。
- 16インチホイール
- オートリトラミラー
- 左右独立温度調整エアコン
- リアクティブフォースペダル
- ハイブリッド専用デザインメーター
- マルチインフォメーションディスプレイ
ホンダセンシング、LEDヘッドライト、ナビ装着用スペシャルパッケージ(ステアリングリモコン、バックカメラのセット)+ETC車載器はオプションとなります。
価格は227万円(4WD車は248.6万円)からです。
ヴェゼル ハイブリッドRS ホンダセンシング
ルックスもハンドリングもスポーティーなRSには、上記「ハイブリッド>」の装備に加え、
- RS専用エクステリア
- RS専用ドアミラー(ブラック)
- RS専用スムースレザー巻きステアリングホイール
- フロントコンビシート(ウルトラスエード+本革)
- リアコンビシート(ウルトラスエード+プライムスムース)
- 専用インテリア
- ナビ装着用スペシャルパッケージ+ETC車載器
- ステンレス製スポーツペダル
- ダーククロームメッキ加飾
- LEDヘッドライト
- エキパイフィニッシャー
- 18インチアルミホイール
- RS専用パフォーマンスダンパー
などが装備されます。
また、可変ステアリングギアレシオが採用され、ステアリングの操作量に対しタイヤの切れ角が変化することで、キビキビとしたコーナリングを実現しています。
価格は277万円から。RSはFFのみの設定で、4WD車はありません。
ヴェゼル ハイブリッドX ホンダセンシング
上記「ハイブリッド」の装備に加え、
- ホンダセンシング
- ナビ装着用スペシャルパッケージ+ETC車載器
- LEDヘッドライト
- ハロゲンフォグライト
- 本革巻ステアリングホイール
- クロームメッキ・スピーカーリング
- エキパイフィニッシャー
- 自動防眩ルームミラー
- 運転席&助手席シートヒーター(4WD)
などが標準装備となります。
ホンダセンシングもあるので、実質的にはこちらがベースグレードだと思います。価格は250万円(4WD車は271.6万円)からです。
ヴェゼル ハイブリッドZ ホンダセンシング
高級グレードの「ハイブリッドZ」には、上記「ハイブリッドX」の装備に加え、
- スムースレザー巻ステアリングホイール
- コンビシート(プライムスムース)&専用インテリア
- プラチナクロームメッキ加飾
- ラゲッジルームハードボード
- 17インチアルミホイール
- LEDフォグランプ
- リバース連動ドアミラー
- ルーフレール
- カラードボディロアガーニッシュ
- 雨滴検知式フロントワイパー
- パフォーマンスダンパー
などが標準装備されます。
注目はハイブリッドZ専用インテリアですね。ジャズブラウンの内装のためにヴェゼルを買ったという人もいるほどです。
ヴェゼルハイブリッドの実燃費
JC08モード燃費と実燃費とを比較してみましょう。
駆動方式 | JC08(km/L) | 実燃費(km/L) |
---|---|---|
FF | 23.4〜27.0 | 18.6 |
4WD | 21.6〜23.2 | 16.7 |
ちなみに街乗りの実燃費は16~21km/L、郊外・高速道路での実燃費は21~23km/hとなっています。
インテリア
ヴェゼルハイブリッドのインテリアに関する口コミや評価をまとめました。
シート周り
「HYBRID Z」「HYBRID X・Lパッケージ」のコンビシートに使われているプライムスムースは、見た目は革と区別がつかないレベルです。しかしサイドサポートが滑りやすいので腰回りのサポートが弱く、座面も硬いために長距離は辛いです。
ステアリングのチルト・テレスコ調整が標準装備なので、ドライビングポジションは合わせやすいと思います。
アクセル右横の段差に足を置くスペースがあるので、クルコン走行時に便利です。右足版フットレストですね。
外観から想像するよりも車内は広いです。後席の足元には十分な空間が確保されています。でも後席の天井は低く、小さめのリアシートにはリクライニング機能がありません。
シートアレンジは多彩です。後部座席の座面を跳ね上げて、高さのある空間を生み出せます。
内装のデザインと質感
ジャズブラウンの内装色がおしゃれです。
ホンダアクセスの純正アクセサリーを装着すれば、夜は美しいインテリアイルミネーションを楽しめます。
小物収納・ラゲッジスペース
小物収納は少なく、容量も小さめです。グローブボックス内の照明もありません。サングラスホルダーもありません。センターアームレスト内の収納はおまけ程度です。
センターコンソールのドリンクホルダーには、1リットル紙パックも収まります。
シフトレバー下の物入れは使いづらいですが、純正アクセサリーのコンソールオーガナイザーを付ければ改善できます。ただしオーガナイザー自体に付いたホコリを取りづらいという弱点があるみたいですが……。
ラゲッジスペース容量は5名乗車時で393Lです。CX-3は同条件で350Lですから、まあまあ優秀と言えるのではないでしょうか。
車中泊
リアシートを倒し、フロントシート位置を一番前まで前進させれば、前後長180cmほどの空間を確保できます。よって車中泊をするとしても、広さに関しては問題ありません。
しかしヴェゼルハイブリッドで車中泊にするには、決定的な問題が2つあります。
- リアシートを倒しても微妙にフラットにならない。
- リアシートの足元空間をいかにして埋めるか。
1はラゲッジ床下にバッテリーがあるために起こる問題です。ラゲッジ側が微妙に高いために、寝るときに気になります。また、2をクリアしないと前後160cm弱の長さしか使えません。
1は厚手のマットを引けばある程度は気にならなくなるそうです。2は何らかの方法で足元空間を埋めなければなりません。解決策のひとつとして、以下のページを参考にしてみてください。
ヴェゼルハイブリッドの4WDについて
ホンダというとあまり4WDのイメージはありませんが、SH-AWDなど、凝ったつくりの4WDシステムを開発しており、技術力は折り紙付きです。
ヴェゼルハイブリッドの4WDシステム「リアルタイム式4WD」は、このクラスでは一般的なスタンバイ式となっています。
リアルタイム式4WDのメリット
フィットハイブリッドやシャトルハイブリッドの「ビスカスカップリング式4WD」は、前輪が空転してから後輪に駆動力を配分するのに対し、リアルタイム式のヴェゼルハイブリッドは「前輪が空転しそうになったら」後輪へと駆動力を伝達します。
前輪が滑りはじめてから後輪を動かすのではなく、滑る前に後輪を動かし4WDにするので「リアルタイム式4WD」と名付けられているわけです。
また、リアルタイム式4WDは、コーナリング時にも威力を発揮します。フロントが滑り出そうとするとリアタイヤの駆動力を増やし、アンダーステアを軽減。旋回性能をより高めてくれるのです。
ヴェゼルハイブリッドの評価・口コミ・評判
ネット上の評価や口コミ、ユーザーレビューなどのまとめです。
ヴェゼルハイブリッドの長所
- エクステリアがかっこいい
- 室内が広い(特にリアシートとラゲッジ)
- 高級感のある内装(ハイブリッドZ、ハイブリッドRS)
- ボタン位置が操作しやすい
- デュアルゾーンエアコンとシートヒーターが快適
- マイナーチェンジ(M/C)後の本革ステアリングはしっとり革
- ホンダらしい走りの良さ
- 小回りが効く(ハイブリッド、ハイブリッドX、ハイブリッドZ)
- 100km/hまでの加速が良い
- DCTならではのダイレクトな加速感
- コーナリングが素晴らしい(RS)
- 2000rpm以下なら静か
- M/C後で乗り心地が改善された
- M/C後の方がEV走行モードに入りやすい
- M/C後の方がブレーキがスムーズ
- M/C後の方がモーターとエンジンの切り替え時にショックが少ない
- リバース連動ドアミラー(バックする時に下向きになる)が便利
- ホンダセンシングのACC制御が秀逸
ヴェゼルハイブリッドの短所
- シートのホールド感の無さ(ハイブリッドRS)
- ハイブリッドZにしかパワーシート(メーカーオプション)の設定がない
- タッチパネルエアコンの操作性(馴れの問題とも)
- 収納スペースの少なさ
- 100km/hからの加速は鈍い
- エンジンブレーキが効かない
- 低速でのギクシャク感
- ハイブリッドRSは小回りが効かない
- ミラーが大きくて左斜め前が見づらい
- M/C前の乗り心地はフィット以下
- 後部座席の乗り心地が悪い
- アイドリング時に直噴エンジン特有のざらついたノイズ
- 4000rpm以上だとうるさい
- 遮音性がやや低い
- マルチインフォメーションディスプレイの文字が小さすぎる(センシング搭載車)
- センシングが敏感すぎて、峠などでは警告が頻発する
ハイブリッドRSだけ最小回転半径が5.5m(他は5.3m)なのですが、たった20cmの差が意外と大きいようです。
FF車は2015年4月の、4WD車は2016年2月のM/Cで、振幅感応ダンパーが全車標準装備となりました。乗り心地が大きく改善しているので、中古で買うとしてもM/C後のモデルの方がよいでしょう。
ヴェゼルハイブリッドの値引き・支払い総額
値引き額の平均は、車両本体が14.4万円、オプションが5.4万円でした。人気車種なので大幅値引きは難しいと思います。
支払総額は300万円+αという人が多いようです。
ヴェゼルハイブリッドの中古車
わずかですが登録済み未使用車が出回っています。ハイブリッドRSの未使用車もあるので狙い目です。中古車情報サイトで探してみて良さげな個体を見つけたら、すぐに確保しましょう。
ちなみにハイブリッドRSのメーカーオプションはインターナビだけなので、中古車として出回っている車両は、全車ほぼ同じ仕様となります。
最後まで読んでいただきありがとうございます。ホンダ車に興味のある方は、以下の記事もぜひご覧ください。
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