ホンダジェイドの評価・口コミ いらない子? 未使用車ならばお得感ありますよ
いまいち人気が出なかったホンダ・ジェイド。しかし3列目を切り捨ててステーションワゴンとして乗るならば、決して悪い車ではありません。
でも2列目に2人しか乗れないので、その点をどう判断するかで評価が大きく分かれるでしょう。
ジェイドのもう一つの問題は価格ですが、登録済み未使用車や中古車ならばお得感があります。しかしリセールバリューが絶望的なので、乗り潰すつもりで買いましょう。
この車、実は1.5 RSの評価の方が高く、中古市場でもハイブリッドと同等の価格で取引されています。走りの良さは折り紙つきなので、RSを選んだ方が良いかもしれません。
トップ画像の出典: honda.co.jp
目次
インテリア
シート
ハイブリッドの本革パワーシートは座り心地が悪いです。
助手席の電動パワーシートの高さ調整ができないので、小柄な方が座ると前が見えないという問題が発生します。
シートヒーターと本革パワーシートはメーカーオプションで、しかもセットでなければ付けられません。
本革シートと謳いつつ、1列目/2列目シートの座面・背もたれのサイド部、背面、ヘッドレスト、アームレストおよび3列目シートは合成皮革のプライムスムースです。
RSのシートも形状が悪く体とのフィット感がイマイチのため、長時間走行では疲れが溜まりやすいとのことです。
足元の広さ
ペダル位置が適正で、自然なドライビングポジションが取れます。
足元空間に関しては、運転席の左足スペースがやや狭いですが、前席は問題ありません。しかし2列目はやや狭く、3列目は子供でも厳しいほど狭いです。
ヘッドクリアランス
3列目は頭上空間にも余裕が無いので、身長160cm以下でないと厳しいです。
3列目へのアクセス
3列目へと乗り込むには、2列目を折り畳まなければなりません。しかしそれでも3列目への開口部は狭いので、3列目はエマージェンシー用と割り切った方が良いでしょう。
インテリアの質感と使い勝手
木目調パネルやプラスチックのシボ仕上げは安っぽいです。
1列目のセンターアームレストと2列目のサイドアームレストは固定式なので、シート位置を動かすと機能しなくなります。
小物収納
グローブボックスの容量は大きめですが、小物収納の数は少なめです。
センターアームレスト内部も収納スペースではありませんし、コインポケットや、サンバイザー内側のチケットホルダーもありません。ドアポケットの容量も小さめです。
ラゲッジスペース容量とシートアレンジ
2列目Vスライドシートは後ろにスライドするとドアとの間隔が広くなりすぎて、降車しづらくなります。
2列目シートのシートレバーも固めで、操作しにくいです。あと2列目の足元は完全なフラットではないため、邪魔に感じることがあります。
3列目を収納した状態で2列目を前にスライドさせると、荷室との間に溝が出来てしまいます。
ラゲッジスペース容量はフル乗車時90リッターと軽自動車以下です。リアゲート開口部の地上高も670mmと高く(ステップワゴンは445mm)、しかも開口部とラゲッジの間に60mmの段差があるため、使い勝手が悪いです。
3列目シートを床下に収納するため、ラゲッジスペースの床下収納はありません。
ナビ・電装系
メーター関連
メーターが上部にあり、ステアリングの上から見えるので見やすいです。デジタルメーターですが視認性に問題はありません。
ホンダセンシングの標識認識機能(マルチインフォメーションディスプレイ内に標識を表示)は意外と便利なようです。
その他電装系
ステアリング周りにボタンが多く、機能を把握するまでが大変です。
エアコンは左右独立で温度調整できません。調整幅は1℃刻みです。
オートワイパーもありません。快適装備に関しては、ライバルより劣っている印象です。
純正アクセサリーのリモコンエンジンスターターは、リモコンのサイズが大きく持ち運びしづらいです。
エクステリア
デザインの評判
「なぜこんなデザインにしたのか」「ホンダ社内に止めるヤツはいなかったのか」という声が大半でした。ヌメッとしたデザインは、ちょっとクセが強すぎたようです。
RSのエンブレムもあまり評判が良くありません。ホンダにとっては初代シビックから続く伝統の「ロードセイリング」なのですが……。
ヘッドライト
LEDヘッドライトが標準装備(ロービームのみ)なのは嬉しいのですが、車幅灯は何故か白熱球のままです。ナンバー灯はLED化されているので、なおのこと解せません。
エンジン・実燃費
実燃費
ハイブリッドは16~21km/L、RSは14~17km/Lです。ただ短距離の街乗りばかりだとRSは極端に燃費が悪化し、10km/Lを切ることもあるようです。
パワー・トルク
ハイブリッドは5名乗車時でも重さを感じさせず、システム出力としては十分です。ただしECONモードでは、坂道や高速道路でもっさりとした印象になります。ECONモードでは加速のためにパーシャルスロットル(加速も減速もしない状態)からアクセルを強く踏み込んでも、2秒ほど無反応時間があります。Sモードにすれば解決しますが、燃費の悪化は避けられないでしょう。
RSの1.5リッターVTEC TURBOは、パワフルで出だしが良いです。CVTとターボの相性が良く、多人数乗車でもスイスイ走れます。また、RSの場合はECONモードでも、もっさり感が少ないみたいです。ただしエンジンブレーキの効きは弱いみたいですね。
ターボよりもハイブリッドの方が、パワー不足を感じるとの声が多かったのは意外でした。エンジン音もターボの方が好評でしたよ。
トランスミッション
ハイブリッド、ターボともにスムーズです。しかしハイブリッドにはパドルシフトの設定がありません。ヴェゼルハイブリッドにはパドルシフトが付いているので、RSとの差別化のためにわざわざ外したのでしょうか?
ハンドリング・取り回し
走行性能
直進安定性が高く、ロールが少なくコーナリングも安定しています。ダブルウィッシュボーンサスならではの接地感の良さや、ボディ剛性の高さ、重心の低さなどが寄与しているようです。電動パワステの重さも丁度良いみたいですよ。
ブレーキも十分な容量があり、制動力に不安はありません。
取り回し
最小回転半径5.5mなので、ライバル(フリード:5.2m, ステップワゴン:5.4m, プリウスα:5.8m)とほぼ同等です。
RSに装備される「アジャイルハンドリングアシスト」は、低速時の回頭性を向上させます。なのでワインディングだけでなく、日常の取り回しでも威力を発揮する優れものです。
視界
ガラス面積が広く、視界は良好です。
Vスライドシートの利点として、2列目からの前方視界が良好なことが挙げられます。2列目が中央寄りに配置されるため、前席のシートバックに視界を遮られることがないためです。
乗り心地・静粛性
乗り心地
突き上げ感が少なく、乗り心地は良好です。ただし鋭い衝撃はいなしきれず、たまにドスンと腰にくることがあります。コンフォートタイヤに交換すると改善されるみたいですよ。
RSはハイブリッドよりも硬めの足回りですが、同乗者から不満が出るレベルではありません。
静粛性
静粛性は非常に高く、風切音やロードノイズは気にならないレベルに抑えられています。ロードノイズが唯一気になるのは、荒れた路面を走るときだけです。
ハイブリッドは、エンジンとモーターの音が気になるときもありますが、総じて静かです。しかしSモード時や、下り坂でギアをLに入れたときなどは、高回転が維持されてうるさく感じられます。電池充電中も、アイドリングが1400rpmになるので振動があります。回生ブレーキの音も大きめです。
RSにはハイブリッドのような騒音源はありませんから、車内は静かそのものです。
安全性
◯=標準装備 △=メーカーオプション ☓=設定なし
名称 | 装備 |
---|---|
横滑り防止装置 | ◯ |
衝突被害軽減ブレーキ | △※1 |
クルーズコントロール | △※1 |
車線逸脱警報 | △※1 |
レーンキープアシスト | △※1 |
ブラインドスポットアシスト | △※2 |
ヒルスタートアシスト | ◯ |
運転席・助手席エアバッグ | ◯ |
サイド&カーテンエアバッグ | ◯※3 |
※1 ホンダセンシングに含まれている。ホンダセンシング装着車はクルコンがACCになる。ホンダセンシングは「ハイブリッドX」に標準装備。「ハイブリッド」「RS」はメーカーオプション。
※2 インターナビ+リンクアップフリー+ETC車載器+LaneWatch(ブラインドスポットアシスト)+後退出庫サポートがセットになったメーカーオプション。
※3 カーテンエアバッグは3列目に対応していない。
値引き・中古車動向
平均値引き額
値引き対象 | 平均値引き額(万円) |
---|---|
本体 | 17.0 |
オプション | 7.5 |
ハイブリッドの値引き幅は拡大傾向にあり、本体25万円引き、オプション10万円引き程度の人も数多くいるようです。
値引き対象 | 平均値引き額(万円) |
---|---|
本体 | 15.0 |
オプション | 7.5 |
中古車動向
売れてない車種のため、中古車市場に出回っている台数も少なめです。しかし走行距離1万km以下の「HYBRID X」が乗り出し250万円以下からあるので、中古車を買った方が得だと思います。
ジェイドハイブリッドは、中古で安く買える希少なハイブリッド車です。人気がないのも、裏を返せば他人と被りづらいというメリットがありますしね。
RSの中古車は、ともかく流通台数が少ないです。未使用車はお得なのですがほとんど見かけないので、カーセンサー
で見つけたら早めに確保してください。
最後まで読んでいただきありがとうございます。以下の記事もぜひご覧ください。