7人乗り・3列シートのSUVならば、CX-8がベストだと言い切れる3つの理由
マツダの3列シート・7人乗りSUVである
「CX-8」が、ついに発売されました。
兄弟車であるCX-5の全長をストレッチして、シートを付け足しただけの車種かと思っていたのですが、ライバルとスペックを比較していくと、7人乗り3列シートSUVなら、ほとんどの人にとってCX-8がベストであるという結論に達しました。
今回はCX-8の、ライバルには無い強みの数々を明らかにしていきます。
CX-8の強み1 室内が最も広い
価格帯からして日産・エクストレイルや三菱・アウトランダーがライバルと思われがちなCX-8ですが、ボディサイズはトヨタ・ランドクルーザーやランドクルーザープラド、三菱・パジェロに近い車です。
車種 | 全長 | 全幅 | 全高 | W/B |
---|---|---|---|---|
CX-8 | 4900 | 1840 | 1730 | 2930 |
ランドクルーザー | 4950 | 1980 | 1880 | 2850 |
ランクルプラド | 4825 | 1885 | 1850 | 2790 |
パジェロ | 4900 | 1875 | 1870 | 2780 |
エクストレイル | 4690 | 1820 | 1740 | 2705 |
アウトランダー | 4695 | 1810 | 1710 | 2670 |
単位は全てmm
ボディサイズがCX-8に最も近いのはパジェロですが、ホイールベースにはかなり差があります。
このホイールベースの差が、そのまま室内の広さの差となり、CX-8の大きなアドバンテージとなっているのです。
車種 | 室内長 | 室内幅 | 室内高 |
---|---|---|---|
CX-8 | 2690 | 1540 | 1250 |
ランドクルーザー | 2690 | 1640 | 1200 |
ランクルプラド | 2520 | 1565 | 1240 |
パジェロ | 2535 | 1525 | 1235 |
エクストレイル | 2555 | 1535 | 1270 |
アウトランダー | 2580 | 1495 | 1265 |
単位は全てmm
CX-8は表にある6台中で、室内長が最も長い車です。
全長ではパジェロと並んで2位なのですが、6台中最も大きなランドクルーザーと同じ室内長となっています。
室内幅・室内高でも、CX-8は3位です。
ランドクルーザーは室内長と室内幅ではトップなものの、室内高ではなんと最下位ですし、プラドも室内長で最下位となっています。
パジェロは全ての数値がCX-8に劣っていますし、エクストレイルとアウトランダーは室内長が短すぎます。
わかりやすくするために、1位6点、2位5点……といった感じで項目ごとに点数を付けていき、その点数を車種別に合計してみました。
車種 | 室内長 | 室内幅 | 室内高 | 合計点 |
---|---|---|---|---|
CX-8 | 6 | 4 | 4 | 14 |
ランドクルーザー | 6 | 6 | 1 | 13 |
ランクルプラド | 1 | 5 | 3 | 9 |
パジェロ | 2 | 2 | 2 | 6 |
エクストレイル | 3 | 3 | 6 | 12 |
アウトランダー | 4 | 1 | 5 | 10 |
よってCX-8は3列シートSUVの中で最も室内が広いと言えるのです。
CX-8の強み2 燃費の良さ
ランドクルーザーやパジェロなどは、本格的なオフロード走行を可能にするため、シャシーに堅牢なラダーフレームを採用しています。
ラダーフレームは、はしご型に組んだ骨組みの上にボディを載せる方式なので、ヘビーデューティーなクロスカントリー車には理想的なのですが、街乗りをメインとするSUVでは宝の持ち腐れです。
CX-8はCX-5がベースですから、当然モノコックボディとなります。
車体の外板に応力を受け持たせる構造なので、モノコックは軽く、スペース効率に優れているのが特徴です。
先述したCX-8の室内の広さにも、モノコックであることが寄与しています。
そしてモノコックボディのおかげで軽いCX-8は、同サイズのSUVと比較しても、非常に低燃費なのです。
車種 | 燃費(km/L) | 車重(kg) |
---|---|---|
CX-8 | 17.0 | 1890 |
ランドクルーザー | 6.7 | 2690 |
ランクルプラド | 11.2 | 2320 |
パジェロ | 10.0 | 2290 |
エクストレイル | 15.6 | 1590 |
アウトランダー | 14.6 | 1570 |
車重は、それぞれの車種の「7人乗り仕様の最上級グレード・4WD車」のもの。
燃費はJC08の数値。
CX-8が、一回り小さくて軽いエクストレイルやアウトランダーよりも燃費が良いのは、やはり「SKYACTIV-D」のおかげでしょうね。
しかも軽油で燃料代が安いのですから、言うことなしです。
CX-8の強み3 価格が安い
CX-8は、サイズ的にはランクルやプラド、パジェロといったヘビー級のSUVに近いのですが、エクストレイルやアウトランダーと同じ価格帯に属しています。
上の画像は、各車の最安グレードの価格と、最高グレードの価格を折れ線グラフで示したものです。
上下のグラフの間隔が、その車の価格帯ということになります。
CX-8は車格のわりに安いことが一目でわかりますね。
CX-8はCX-5の兄弟車なので、開発コストを削減できたのでしょう。
それでいて広くて、ディーゼルエンジンのおかげで燃費が良いのですから、文句のつけようもありません。
7人乗り・3列シートのSUVなら、CX-8が絶対におすすめ!
CX-8のコストパフォーマンスは、ライバルたちを圧倒しています。
イニシャルコストだけでなく、ランニングコストにおいても優れているのですから、ライバルを選ぶ理由がまったくありません。
もちろん本格的なオフロード走行をしたいという人や、駐車スペースの関係でコンパクトな3列シートSUVを探しているという人には、CX-8は候補とならないでしょう。
しかし大多数の人にとって、CX-8は理想的な3列シート・7人乗りのSUVといえるのです。
もちろん積載量や3列目の広さは、ミニバンほどではありません。
しかしスタイリッシュなデザインや、質感の高いインテリア、そして優れたコストパフォーマンスといったメリットを考えると、ミニバンから乗り替える価値は十分にあるのではないでしょうか。
CX-8にライバルはいない
CX-8には、厳密な意味でのライバルはいません。
CX-8のボディサイズでモノコックボディの車はありませんし、CX-8の同価格帯でCX-8ほどの広さを持つ車も存在しないからです。
よってニッチではあるものの、唯一無二の価値を持つ車だといえます。
競合他社の隙を上手く突いた、マツダのブルーオーシャン戦略はおそらく成功すると思いますが、そうなると類似商品の発売も時間の問題です。
ライバルが後追いを始めたとき、マツダとCX-8は正念場を迎えるでしょう。
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