シャトルハイブリッドの評価・口コミ 実燃費、広さ、走り、全て良し!
伝統ある「シャトル」の名を継ぐもの
先代までの「フィットシャトル」が、装いも新たに「シャトル」として生まれ変わりました。元祖「シビックシャトル」から数えると4代目ということになります。
ホンダは名前の付け方が昔からいいかげんです。「インテグラ」という名前はバイク→車→バイクと2輪と4輪を行ったり来たりしてますし、「ジェイド」も元々は2輪の名前です。
しかしシャトルのコンセプトは、5ナンバーサイズのステーションワゴンで一貫しています。ホンダとしては珍しく、伝統を脈々と受け継いでいる車種です。
「ホンダスピリッツ」と「ミニバンのホンダ」
ホンダスピリッツといえば、レースでの活躍やVTECなどのテクノロジーを想像される方が多いと思います。けれどそれは20世紀のものであって、21世紀になってからはひたすらミニバンを作り続けてきました。
軟派なホンダにがっかり
「ミニバンはホンダが極める」というCMを見て、がっかりしたホンダファンも多かったと思います。しかし低床低重心のミニバンや、センタータンクレイアウトを開発したことで、走りとユーティリティを高いレベルで融合できるようになったのも事実です。その成果は、伝統あるシャトルで結実しました。
シャトルが示す新しいホンダの姿
この車は見た目に反し、ハンドリングの評価が高いです。そのうえ文句なしの広さがあり、ハイブリッドもある。ホンダの全てを詰め込んだ車になっています。
新型NSXの発表の際に「ホンダでなければ作れない車」と言っていましたが、そのことはシャトルハイブリッドにも当てはまると思います。
トップ画像の出典: honda.co.jp
値引き・中古車動向
平均値引き額
値引き対象 | 平均値引き額(万円) |
---|---|
本体 | 14.3 |
オプション | 6.0 |
値引きはかなり渋い感じです。
中古車動向
他のハイブリッド車と同様にリセールバリューが高いようで、中古車でもあまり価格が下がっていません。新車を買ってしまった方が良いでしょう。
ただし登録済み未使用車ならば話は別です。中古車市場ではわずかしか出回っていませんが、登録から日が浅い車ならお得(保証期間の残存年数との兼ね合いから)だと思います。台数が本当に少ないので、買うつもりならばカーセンサーで見つけ次第すぐに確保してください。
シャトルハイブリッドの評価・口コミ
インテリア
ここがGOOD!
- シートはファブリック(上級グレードは+プライムスムース)だが、極細・高密度の繊維を採用したことで、手触り良く仕上がっている。
- 「HYBRID Z」には、運転席と助手席にシートヒーターが装着される。
- 室内は前後方向に広く、前席・後席ともに十分な足元空間がある。
- シャトルはカローラフィールダーとは異なり、70mmも全高が高い(2WDの場合)ので、頭上に十分なスペースが確保されている。
- ソフトパッドが多用された内装の質感はお値段以上。
- 十分なラゲッジスペース容量(5名乗車時:570L, 2名乗車時:1141L)
ここがBAD……
- シートポジションを前の方にすると、センターコンソールのアームレストに腕が届かなくなる。
- 後席がわずかしかリクライニングしない。
- 5ナンバーサイズなので、室内の横幅にはあまり余裕がない。
- カップホルダーの底が深すぎるために、190mlの缶コーヒーやコンビニのカップコーヒーを入れると取り出せなくなる。
ドリンクホルダー問題の解決策
カップホルダーの対策品としては、こんなものが出ています。シャトルハイブリッドのカップホルダーにもぴったり嵌まるようです。
- 500ml紙パックが2コ置ける純正カップホルダー用ソフトトレー
- 純正カップホルダーに差込んで使える
- ソフト素材なので物を入れたときの「カタカタ」音を防止
- 置ける物:500ml紙パック、缶ドリンク、ペットボトル、スマートフォン等
ナビ・電装系
ここがGOOD!
- 室内灯がすべてLED(2016年8月以降のモデルのみ)
- 左右独立で温度調節できるエアコン(HYBRID Zのみ)
- イモビライザーを全グレード標準装備
- スマートキーが2つ付いてくる(車を家族と共有する際に便利)
- 車線変更時に便利なスリーフラッシュウインカー
ここがBAD……
- ナビ画面が上向きなため、日中は光が反射して見づらい
- 純正ナビは音声認識が弱い(電話番号検索なら可)
- 手探り操作ができないタッチパネルエアコン
- エアコンの風が後席まで届かない
- パワーウィンドウが全席オートではない
- 最上級グレードでもスピーカーが4つだけ
- スマートキーが重い
ナビ画面の問題はフリードでも指摘されていますが、一向に改善される気配がありません。ホンダもナビ画面も、ユーザーとちゃんと向き合ってほしいですね。
エクステリア
ここがGOOD!
- 斜め後ろから見たフォルムがかっこいい
- LEDヘッドライトのデザインもクラスレスな印象
- 立体駐車場にも確実に入る全高
ここがBAD……
- LEDヘッドライトの光が若干弱く感じる
- ホイールが小さく見えてかっこ悪い
ウルトラガラスコートNEOを施工してもらうと汚れが落ちやすくなり、洗車が捗ります。
エンジン・実燃費
ここがGOOD!
- 実燃費は街乗り20〜23km/h、郊外・高速道路30〜33km/Lと驚異的
- Sモードではモーターを活かしたトルクフルな走り
ここがBAD……
- 電池切れになると極端に加速が悪くなる
ハンドリング・取り回し
ここがGOOD!
- ロールが少なく、路面に吸い付くようなコーナリングが可能
- 4.9mの最小回転半径
- Aピラーの三角窓のおかげで左右の視界は良好
ここがBAD……
- DCTゆえに渋滞や駐車場でのノロノロ運転が苦手で、ギクシャクしがち
- 車格に対し排気量が小さいので、エンジンブレーキの効きが弱い
- 標準グレードの「HYBRID」には、パドルシフトの設定がない
- フロントガラスにダッシュボードが映り込みやすい
- 後方視界が悪いので、リアカメラ必須
乗り心地・静粛性
ここがGOOD!
- 「HYBRID X」「HYBRID Z」のザックス社製振幅感応ダンパーは乗り心地が良い
- エンジン音・風切音ともに静か
ここがBAD……
- 硬めの足回りなので、若干の突き上げ感はある(特に後席)
- ロードノイズが気になる(コンフォートタイヤに交換すれば改善)
安全性
ホンダセンシングのオプション設定すらないのが残念です。
◯=標準装備 △=メーカーオプション −=設定なし
装備名称 | HYBRID | HYBRID X | HYBRID Z |
---|---|---|---|
横滑り防止装置 | ◯ | ||
プリクラッシュブレーキ※1 | △ | ◯ | |
クルーズコントロール | − | ◯ | |
アダプティブ・クルーズ・コントロール | − | ||
車線逸脱警報 | − | ||
レーンキープアシスト | − | ||
アダプティブヘッドライト | − | ||
ブラインドスポットアシスト | − | ||
ヒルスタートアシスト | ◯ | ||
運転席・助手席エアバッグ | ◯ | ||
サイド&カーテンエアバッグ | △ | ◯ |
※1 シティブレーキアクティブシステムは30km/h以下でのみ作動する。
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