ポールはカルソニック! しかし決勝はZENTとモチュールに分がありそう スーパーGT第7戦予選レビュー

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2015_Rd.7_カルソニックIMPUL GT-R

画像の出典: as-web.jp

予想通り「トップハンデ」のカルソニックがポールポジション

2015年のスーパーGT第7戦オートポリスの予選は、#12カルソニックインパルGT-Rがポールポジションを獲得しました。燃料リストリクターはあれど重量ハンデ1kgと軽いので、この結果は順当と言えるでしょう。

ちょっと気になる2番手のZENTと、3番手のモチュール

意外だったのは、重量ハンデ45kgの#38ZENT RC Fがトップから0.165秒差の2番手、同じく44kgの#23モチュールオーテックGT-Rがトップから0.346秒差の3番手に入ったことです。


ハンデは上手く機能している。

#12カルソニックがPPを獲得したことで、一部のファンから「ハンデが機能していない」との批判が巻き起こりました。しかしタイム差があまり無かったということは、燃料リストリクターハンデが上手く機能していることを示しています。

つまり重量ハンデ50kgと燃リスハンデは、GTアソシエーションの狙い通りほぼ等しいのです。

2つのハンデは、効き方が異なる。

しかし重量ハンデはコーナーが遅くタイヤ摩耗が進みやすいのに対し、燃リスハンデはストレートが遅いという違いがあります。

雨のレースでは重量ハンデ組が有利

決勝日・レース時間中の大分県日田市(オートポリスの所在地)は、降水確率40%です。

雨のレースではグリップ限界が低下し、コーナリングスピードが低下します。すると燃リスハンデの#12カルソニックは、ストレートの遅さをコーナーで挽回できないことになります。

雨のレースにおける重量ハンデのメリット

重量ハンデ組は、平均時速が下がることでタイヤ摩耗を気にしなくて良くなります。また、ドライの空力セッティングでスタート後、途中で雨が降ってきた場合には、平均時速とともに低下したダウンフォース分の荷重を、重量ハンデの重さでカバーすることができます。

ウェットレースで重量ハンデ組がデメリットを受けるとすれば、雨が止んだときにレインタイヤが傷みやすいことくらいでしょうか。重量ハンデ組とすれば、雨が降り続くコンディションの方がやりやすいと思います。

勝敗は天の配剤で決まる

雨が降った場合、#12カルソニックは予選で見せたようなスピードを封じられてしまいます。しかし雨が振らなければ、#12の優位は揺るがないでしょう。

しかし燃リスハンデのせいで、#12は周回遅れのGT300を追い抜くのに苦労するでしょう。最近のGT300はストレートが速いので、#12が2位以下を大きく引き離す展開は考えづらいです。

#12がタイトル争いで一歩抜け出すことができるかは、雨と周回遅れ次第になりそうです。