ボルボV40の評価・口コミ 進化し続けるプレミアムコンパクト
ボルボV40ほど「熟成」という言葉が似合う車はありません。毎年進化を続けた結果、今やCセグメント随一の完成度を誇る車になっています。特に2015年モデルからは「ツーリング・シャシー」が導入され、乗り心地と最小回転半径が改善しました。ドイツ車の硬い足や国産車のデザインにウンザリしている人におすすめの1台です。
ボルボV40の概要
モデル略歴
2013年にフルモデルチェンジされた現行型は、2014年、2015年、2016年と3度のマイナーチェンジ(以下、M/C)を受けています。特に2015年モデルでは、
- エンジンとトランスミッションの刷新
- 乗り心地が向上
- 最小回転半径が5.2mに(以前は5.7m)
- 三菱電機ナビに変更
など、大幅に改良されました。購入するなら2015年以降のモデルにすべきでしょう。
エンジン
現行のエンジンラインナップは以下の通りです。
諸元/エンジン | T3 | D4 | T5 |
---|---|---|---|
排気量(L) | 1.5 | 2.0 | |
燃料 | ガソリン | ディーゼル | ガソリン |
気筒数 | 3 | 4 | |
最高出力(ps) | 152 | 190 | 245 |
最大トルク(Nm) | 250 | 400 | 350 |
グレード
現行グレードは以下の4つです。
- キネティック
- モメンタム
- インスクリプション
- R-DESIGN
下のものほど高価なグレードとなります。キネティック・モメンタム・インスクリプションの違いは、選択できるメーカーオプションの種類です。例えばキネティックだとインテリアトリムは1種類のみですが、インスクリプションなら6種類から選べます。
R-DESIGNはスポーツグレードで、2.0L・直列5気筒ガソリンターボ(MY2015から245ps、それ以前は213ps)が搭載されています。足回りも専用チューンです。スポーティーさを演出する外装パーツやレザー内装など、走り以外の面も充実しています。
SEとは?
過去のグレードには、例えば「T3 SE」とか「D4 SE」というものがありました。SEと付くグレードと、標準の「T3」や「D4」との違いは、やはり選択できるオプションの種類です。SEの方が上質なオプションを選択できました。
V40クロスカントリーとの違い
V40の車高を上げ、SUV風の外装パーツを纏わせたのがクロスカントリーです。基本的にはV40と変わりませんから、本格的なSUVというわけではありません。
それでも最低地上高が高いので段差などを気にする必要もありませんし、ちょっとした未舗装路なら苦もなく走れる気軽さがあります。自転車でいうところのクロスバイクのようなモデルが、V40クロスカントリーだと思えばいいでしょう。
ボルボV40の評価・口コミまとめ
ネット上のユーザーレビューを集め、多数派と見られる意見を掲載しています。
エクステリア
ボルボV40のエクステリア ここが良い
- 派手さは無いが整った見た目がかっこいい
- オートワイパーが意外と便利
ボルボV40のエクステリア ここが悪い
- ヘッドライトが暗い(2016/07以前のモデル)
- Aピラーが寝ているため乗り込む時に頭をぶつけやすい
- リアドアが小さく乗り降りしづらい(特にお年寄り)
インテリア
ボルボV40のインテリア ここが良い
- 落ち着いたデザイン
- 前席のシートは乗り心地が最高! 疲れない。
- シートヒーターが快適(インスクリプション以上のグレードのみ)
- カルソニック製エアコンが良く効く
- 2015年モデル以降の三菱電機ナビは、ボイスナビも使える。
- 三菱電機ナビだと、Bluetooth接続の電話音声がクリアに聞こえる。
- 後席を倒すとほぼフラットになる
ボルボV40のインテリア ここが悪い
- 樹脂製パネルが多用されチープ
- ボタンの数が多い
- 助手席のリクライニングが今時ダイヤル式なので面倒(インスクリプションだと助手席も8wayの電動パワーシート)
- 助手席シートベルトのバックルから異音
- サイドブレーキレバーに手を伸ばそうとすると、手前にあるドリンクホルダーが邪魔をする。
- リアシートが狭い
- 後席のヘッドレストは前に倒せるが、外せない。
- 後席用エアコン吹き出し口が無い
- ナビのルート選択がおかしい(2015以降でも)
- ナビが使いづらい
- 収納が少なすぎる
- ラゲッジスペースが小さめ(335〜1032リッター)
- ラゲッジスペースの幅が狭く、ゴルフバッグを横置きできない。
エンジン・実燃費
ボルボV40のエンジン・実燃費 ここが良い
- 1.4Lだが普通に走行する分には問題なし(T3)
- ターボラグが少なくパワフル(T4)
- トルクが出過ぎて街中だとビックリするほど(D4)
- T3の実燃費: 8.5〜10km/L
- T4の実燃費: 11〜14km/L
- D4の実燃費: 12〜16km/L
- T5の実燃費: 10〜12km/L
ボルボV40のエンジン・実燃費 ここが悪い
- エンジンを回す楽しみは無い(D4)
- エンジンオイルの減りが早い
- 購入初期のATはギクシャク感がある(学習が進むと自然と直る)
- 以前のモデルにあったDCTでもギクシャクする
ハンドリング・取り回し
ボルボV40のハンドリング・取り回し ここが良い
- ブレーキは効きもタッチも良好
- 205タイヤ装着車は、最小回転半径が5.2mで取り回し良好(2015年〜)
ボルボV40のハンドリング取り回し ここが悪い
- コーナリングは普通
- トルクステアやフロントタイヤの滑りが気になる(D4)
- 前方の見切りがやや悪い
- 後方視界が悪い。リアビューカメラ必須(現在は標準装備だが、過去モデルはオプションだったので注意)
- サイドブレーキが手動式
乗り心地・静粛性
ボルボV40の乗り心地・静粛性 ここが良い
- 2015年モデル以降は乗り心地が良くなった
- ボディの剛性感が高い
- 8ATは高速道路でのエンジン回転数を抑えてくれる
ボルボV40の乗り心地・静粛性 ここが悪い
- R-DESIGNの足回りは硬い
- リアシートの乗り心地が悪い
- ロードノイズが結構気になる
- ディーゼルのエンジン音はやや大きめ(D4)
安全性
ボルボV40の安全性 ここが良い
- アダプティブ・クルーズコントロール(ACC)が全車速対応
- プリクラッシュブレーキの性能もアイサイト並み
- ブラインドスポットインフォメーションシステム(BLIS)の警告灯が、ドアミラーの付け根にあるので見やすい。(他社はミラー内表示が多い)
- レーンチェンジマージエイド(LCMA, 車線変更と合流を助けるシステム)の検知範囲が広い
ボルボV40の乗り心地・静粛性 ここが悪い
- ACCが急な割り込みを検知してくれない
ボルボV40の故障について
国土交通省の自動車リコール・不具合情報のサイトで調べると、どうやら初期型の故障が多かったようです。
しかし2015年の大幅改良以降は「ドアロックしても給油口の鍵が閉まらないことがある」という報告が1件されているのみなので、信頼性はかなり向上しているのでしょう。
とはいえあくまで輸入車ですから、国産車のような高い信頼性を期待すべきではありません。マイナートラブルは出るでしょうし、交換部品も国産車より高いです。あくまで「輸入車としては壊れにくい」という認識に留めておくべきだと思います。
値引き・中古車情報
値引き額の平均は、車両本体が36.4万円、オプションが11.4万円でした。マイナーチェンジ(年次改良)が近づくと値引き額が大きくなっている印象です。
初期型の中古車はかなり安く出回っていますが、信頼性や使い勝手の面でオススメできません。しかもボルボV40の新車保証は3年間(走行距離は無制限)なので、安物買いの銭失いになると思います。
中古で買うなら登録済み未使用車がオススメです。2016年モデルのグレードが改変されたためか、2015年モデルの登録済み未使用車がかなりの台数出回っています(2016/11/03時点)。カーセンサーで探してみてください。
PCならば、カーセンサーのV40の中古車一覧ページにある「もっと詳細な条件を追加する」のプルダウンメニューの一番右側に、「登録(届出)済未使用車」のチェック欄があります。スマホなら「絞り込み」から「登録(届出)済未使用車」のみを絞り込めます。
最後まで読んでいただきありがとうございます。以下の関連記事もぜひご覧ください。